カテゴリー別アーカイブ: 一次電池(特殊)

特殊形状の一次電池を扱うカテゴリです。

Hapyson(R) 釣り仕掛け用 ピン形リチウム電池 3V BR311/2B(BR311)

今回は夜釣り用として使われる集魚ライトや竿先ライトなどに用いられるピン形リチウム電池BR311”を紹介します。
この電池は山田電器工業が展開する釣り用品のブランド“Hapyson(ハピソン)”によるもので、2011年4月にパナソニックから釣具事業を譲り受けて立ち上げた経緯を持っています。
パナソニックからはBR425BR435というピン形リチウム電池が発売されていますが、こちらはそれらを上回る極小の電池となります。

パッケージ。パッケージはパナソニックのピン形リチウム電池に似たブリスターパックを採用しています。社名表記は“山田電器工業株式会社”。バーコードの事業者名も“山田電器工業(株)(457138319)”となっていました。
生産国はなんと“韓国製”。パナソニック似なパッケージとなっていますが、パナソニック製では無いようです。製造年月は「2015-12」で結構古い個体でした。やはり売れてない?


電池の外観です。写真左が問題の“BR311”なのですが、マッチ棒と比較してもかなり小さい電池であることが伺えます。韓国でここまで極小の電池が作れるとは…。製造メーカーがとても気になる所です。電池そのものは無印字・無刻印となっていて、電池単体で入手したら何が何だかわからないでしょう。まさに知る人ぞ知る電池ですね!
右の写真は各ピン形リチウム電池とサイズ比較してみたものです。パナソニックのBR425やBR435と比較してみると断然小さく、かつて松下電池工業(現・パナソニック)が製造していたBR211と比較してみると同じぐらいの大きさですが、直径はBR311よりもBR211の方が細い感じでしょうか。
現在はパナソニックが製造している2タイプのみではなく、今回紹介したBR311の他にBR309という更に小さいサイズの電池やBR316やBR322という特殊サイズのものも存在したりとピン形リチウム電池も中々奥深い世界となっています。


電池だけ買ってもしょうがないので、今回はBR311を使う竿先ライトも同時購入してみました。電池と同じ“Hapyson”ブランド「竿先ライト ミニ」YF-8813です。『LED竿先ライトで世界最小・最軽量』を売りとしています。価格は税込み1000円前後。
竿先ライト本体は“中国製”で、付属電池(BR311)はやはり“韓国製”となっています。


電池はマイナス極(ピンが突き出ている側)を下ケース(発光部)側に入れるだけで点灯します。点灯している状態は右の写真で約15時間点灯し続けるそうです。なお、点灯させない時は電池を逆向き挿入すればOK。

最後に強引にLEDを接続して点灯させてみました。やはり、小さな電池は扱いにくいですね。ここに至るまで結構な苦労でしたw。特殊電池は専用機器で使うのが一番です。

 

 

★関連記事
ピン型リチウム電池
→当ブログで初めてピン形リチウム電池を紹介した記事。パナソニックが製造する各種ピン形リチウム電池を比較して紹介している。

Panasonic 電気ウキ・竿先ライト用 リチウム電池 BR-435/5B
→一部釣り具店で流通している、ピン形リチウム電池BR435の5本パックを紹介した記事。


SAFT LS26500 3.6V Li-SOCl2

フランスの電池メーカー“サフト(SAFT)”の塩化チオニルリチウム電池です。日本では馴染みのない電池メーカーですが、かつて日本電池(GS、現・GSユアサ)と合弁でジーエス・サフトを設立し、ニカド電池やニッケル水素電池を製造していたことがあります。
こちらは単2サイズ(Cサイズ)の比較的大型な塩化チオニルリチウム電池で、とあるデータロガーに使われている電池だそうです。この電池は一次電池であり、充電は出来ません。

なお、一般的に市販されているアルカリ電池やマンガン電池が1.5Vの電圧なのに対して、この塩化チオニルリチウム電池は倍以上の3.6Vとなっているため、普通の乾電池を使う機器で使うことは出来ません。最悪、機器が故障してしまう可能性があります。

電池の外観です。型番は“LS26500”。塩化チオニルリチウム電池は通称“ER電池”と呼ばれ、ERから始まる型番が付けられることが多いのですが、こちらはLSから始まる独自型番となっています。LSシリーズは高容量重視のモデルで、このLS26500は7.7Ah(7700mAh)の容量となっているようです。26500という数字は直径26mm高さ50mmの電池を示しています。
生産国は“Made in France”で自社製と思われるフランス製


今回、結構な本数を入手したのですが、1本だけ注意書きが異なっているものがありました。多くは英語とフランス語の2ヶ国語な注意書きなのですが、1本のみ英語だけの注意書きになっていました。一見、英語のみの注意書きが古いもののような印象を受けますが、今回は多くの電池を入手したこともありロット番号を見てみることにしました。
電池本体に印字されたロット番号は“08.350.H49”のような2・3・3の形式で記されたものになっています。その中で先頭の2桁は08や09、13などの表記が見られることから西暦の下2ケタを表しているものと推測できます。そこで各ロット番号を集計してみたのが以下の結果です。

07.241.A34:3本
07.278.038:4本
07.348.D45:4本
07.352.E49:1本
08.350.H49:1本
09.048.I07:1本
10.021.D02:1本
10.048.B06:3本
10.270.C37:6本
13.036.C01:7本
13.324.G44:1本

で、注意書きが異なっていたのがどれかと言うと、上記表中一番下の“13.324.G44”という一番新しいと思われるロット番号の電池でした。従って注意書きが英語だけなのは古いものなのでは無く、新しいものではないかということが判明したのです。

プラス・マイナス側です。プラスもマイナスもあまり見たことがない独自の形状です。プラス極は空気電池でも無いのに2つの穴が見えます。マイナスも3つの模様が見えますね。

 

 


外装を剥がしてみました。外装はビニール(PVC)外装となっています。電池にはロット番号“H01L4R L3 N”の印字の他に、Nと言う文字と二次元コードと思われるものもレーザー刻印されています。ちなみに電池本体のロットは13.036.C01です。


プラス極には緑色の絶縁リングらしきものが見えたので、引っこ抜いたらプラス極ごと抜けちゃいました…。後で絶縁リングとプラス極を分離してみると、プラス極から伸びたヒゲのような細い線が電池本体のプラス端子に接続されていました。


プラス端子の拡大。外装缶がマイナス極でしょうから、大分プラス極が近いですね。この状態で使ったら短絡しそうです。プラス端子の周りに見える白いものはガラスシールでしょう。塩化チオニルリチウム電池では塩化チオニルという電解液が液体のままで封入されています。そのため、ガス抜き穴などは設けない完全密封構造となっています。それが塩化チオニルリチウム電池が充電出来ない理由です。充電するとガスの逃げ場が無いため、最悪爆発を引き起こす可能性が高いです。

最後にマイナス部分の拡大です。マイナス極の底板が溶接で取り付けられているようです。マイナス極の模様は溶接の跡だったようですね。

 

 

★関連記事
Panasonic BR-C Industrial Lithium
→当電池と同じ、単2サイズのリチウム電池を紹介した記事。こちらはフッ化黒鉛リチウム電池。どちらも普通の単2乾電池とは電圧が異なっているため代用は出来ない点は注意が必要。

塩化チオニルリチウム電池(ER電池)
→当ブログで初めて塩化チオニルリチウム電池に触れた記事。この記事に記されていることは当電池にも通じることなので、併せて読んでみるといいかもしれないです。

塩化チオニルリチウム電池 その2
→当ブログで塩化チオニルリチウム電池に触れた記事の続編。三菱電機とソニーの塩化チオニルリチウム電池を紹介している。


Energizer A27 (12V A27) [27A]

今回は一部キーレスやワイヤレスリモコンなどで用いられる12Vのアルカリ電池“A27(27A)”を紹介します。この電池はかつて当ブログで紹介した“23A”に似ている電池でありますが、更に細身になって小型化した電池となっています。
日本では写真の“Energizer(エナジャイザー)”製が代理店の小泉成器を通じて発売されているのみで他のメーカーでは売られないという、AAAA(単6形)電池と同じような位置付けの電池となっています。

ちなみにこの電池は大分前にaitendoで購入した送受信機セットのリモコンにも採用されていました。主に海外製のキーレスで使われている傾向があるようで、日本でもこのタイプの電池を使った製品が多く出回ってきたことを受けての発売となったのでしょう。

 


パッケージです。写真左のものが旧パッケージ品写真右のものが新パッケージ品です。このパッケージ変更はA27のみでなく、AAAA電池でも同じパッケージ変更がなされています。旧パッケージでは左上に小さく表示されたキャラクターが新パッケージでは大きく表示されています。パッケージ自体も若干大きい印象ですね。旧パッケージは右下に用途を表すアイコン表示がありましたが、新パッケージでは無くなりシンプルな印象です。
パッケージ裏は日本語の注意書きが記載されたラベルが英語パッケージの上から貼られており、ラベル記載の日本販売代理店は“小泉成器株式会社”となっています。旧パッケージ品の製造年月は2019年2月新パッケージ品の製造年月は2019年6月となっていました。使用推奨期限は2022年となっていて3年期限のようです。
バーコードは海外版パッケージのままとなっていて、コード頭「888」から始まるシンガポールのコードで事業者名は“ENERGIZER SINGAPORE PTE LTD(8888021)”となっていました。


電池の注意書き部分プラス・マイナス側を一気にお届け。注意書きは表示できる部分が少ないためか最小限な英文表記のみで以下の通り。

WARNING:Do not dispose of fire or
charge-may explode or leak causing injury.

生産国は“Made in China”で中国製。社名表記は“Energizer Brands, LLC.”となっています。パッケージには“ZEROMERCURY”の、電池本体には“0%Hg”の表記があり、水銀は不使用のよう。
プラス・マイナス側ではプラス極の突起が低く、マイナス極との区別が付きにくいかもしれません。しかし、このEnergizer製ではプラス側が黒い帯のデザインとなっているのでそれを目印に挿入すれば間違うことは無いでしょう。
なお、マイナス極には“CR”と“AR”という謎のロット番号刻印がありました。不覚ながら、取り出すときにパッケージを区別して開封しなかったため、どっちがどのパッケージから開けたものかわからなくなってしまいました…。ごめん。

最後に似た者同士の電池を比較して終わることとしましょう。左から、“A27(27A)”、“A23(23A)”、“単5形(LR1)”です。もう素人の見た目ではどれがどの電池であるかわからないレベルの大きさでしょう。
この型の電池を見つけた時は正直に見本を販売店に持っていって、探してもらうことをおすすめします。

 

★関連記事
Energizer E96 AAAA(LR8D425)
→当電池と同様に日本ではEnergizer社のみが発売しているAAAA(単6形)電池を紹介した記事。

23A電池を集めてみた。
→当電池の姉妹品??“A23(23A)”を紹介した記事で、様々なメーカーのものを紹介。こちらはパナソニックがLRV08という型番で発売しておりどちらかというとメジャーな方かも。


DURACELL(R) FLAT-PAKTM SIZE J 7K67

今回は日本ではあまり見られない電池を紹介しましょう。この電池は古いコダックのインスタントカメラなどで用いられた、“J”サイズと呼ばれるアルカリ電池です。公称電圧は6V。
外観は黒いプラスチックの板というような感じのもので、普通の人はこれが電池だとは思えないかもしれないですね。なお、この電池は日本では現在販売されていませんが、海外では現役でデュラセルのホームページにも普通に掲載されている電池です。

 

裏面。型番は“7K67”。これはデュラセルの型番でエバレディ(エナジャイザー)は“No.539”、IEC規格では“4LR61”という型番です。この型番からAAAA電池(単6形)のアルカリ電池が内部で4個接続されていると推測できます。
この電池はかなり古いものと思われ、社名が“P.R. MALLORY & CO.INC.”、デュラセルの前身であるP.R.マロリー社の表記です。

 

端子部。写真から向かって左側に見える端子が“マイナス極”です。右側ナナメになっている端子が“プラス極”となっています。プラス極すぐ隣には誤挿入防止と見られる凹みがあり、裏面の同じ位置にも凹みがあります。

 

 

日本ではエバレディと提携関係にあったソニー・エバレディ(ソニー・エナジー・テック)がEnergizerブランドの“No.539”を発売(写真)、その後エナジャイザーの電池事業を引き継いだ富士フイルムが販売していましたが、2008年6月で発売中止となってしまったようです。
デュラセルも日本法人が存在していた時代は発売していたと記憶しています。


ナショナル高性能乾電池 SM-1 1.5V

今回は久しぶりとなる特殊電池を紹介します。これは大昔の電話やベルなどに使われていた、“SM-1(正1)”というサイズの大型マンガン電池です。電池のデザインはとても古そうですが、既に小文字の“National”表記となっています。
片面は日本語表記となっており、社名表記は“松下電器産業株式会社”、もう片面は英語表記となっており社名表記も“MATSUSHITA ELECTRIC INDUSTRIAL CO.,LTD”と英語表記となっています。

側面です。『日本工業規格合格品』と記載され、C8501(マンガン電池)で許可番号は“690”となっていますから、松下電器産業(当時)の辻堂工場で製造された電池のようです。両面とも同じ表記で注意書きの記載はありません。用途は“通信用”・“電鈴用”・“その他”とあります。
79-06 T」という印字が見られるので、1979年6月製造の電池であると推測されます。

 

 

 

 

2個入手したうちの1個が下から液漏れで腐食していたので分解してみました。分解して驚き、中は単1のマンガン電池が8本並列で接続されていました。最初は大きい電池が1本だけ入っている構造(単セル)だと思っていたのですが、こういう構造になっていたのですね。単純に考えただけでも単1マンガン電池8倍の容量を持っていることになります。

中に入っていた単1のマンガン電池。銀ピカ無印字の金属外装なマンガン電池です。プラス極の絶縁リングは「」。気になるのはランクです。普通に考えるとハイトップ相当の赤マンガン電池であると推測できそうですが、電池の英語表記には「HYPER DRY BATTERY」との記載があることからハイパー相当の青マンガン電池かもしれません。

 

最後に電池の外装を剥いでみました。このような無印字の電池では極稀に内部に別電池の絵柄が印字されている事例があるらしいとのことで。残念ながら、今回の電池には何の印字もありませんでした。ちなみにロット番号などの記載もありません。通常、マンガン電池の場合はロット番号などの記載は無いのが普通です。

昭和45年(1970年)のカタログより。FM-5やFM-3ナショナルの乾電池と同じような新しいデザインになっているのに対し、RM-1(丸一)と今回のSM-1(正一)は古いデザインを使い続けていたことがわかります。これから9年間も同じデザインを使っていたんですね。1970年当時の価格はRM-1の380円に対し、SM-1は750円と高価です。SM-1はRM-1の上位版と言った位置付けだったのでしょうか。


MARKYN CP9V 1200mAh Lithium 9V

今回は秋月電子通商で売られている6P形のリチウム電池である“CP9V”を紹介します。この電池はネットショップ上では見られるものの、秋葉原の店頭では長らく見られなかった電池でしたが、最近店頭で発見し入手しました。
同じく、秋月電子通商で売られている、単3の塩化チオニルリチウム電池と同様に中国の電池メーカー“Guangzhou Markyn Battery Co., Ltd.”製のようで電池の側面(写真では上)には“MARKYN”のロゴが見られます。

同じく6P形のリチウム電池であるFDKの“CP-V9JU”と比較してみました。見た目の外観は市販の6P形の電池と同様で、公称電圧も9Vなので代替使用は可能と思われます。ただし、秋月電子通商のホームページではバックアップ用と銘打って売られており、大電流よりも小電流の方が多く電気を取り出せることが記載されています。外装はどちらともプラスチック。CP9Vの方が電池全体にラベルが覆われています。

注意書き部分。注意書きは日本語の表記は無く、ドイツ語と英語のみの表記となっています。書かれていることは焼却やショートを行わない、充電をしないこと、極性は正しく、などごく一般的な事です。原産国の表記はありません。恐らくは中国製だとは思うのですが…。
ちなみに公称容量は1200mAh。よっぽどアピールしたい点なのでしょう。この表記の部分が光っていますw。

 

やはり、皆さんが気になるのは中身ですよね?ということで開けてみました。中にはラミネート加工された薄型リチウム電池3個が入っていました。単セルそのものには印字などはされておらず、本当に1200mAhの容量を持つ電池なのかは不明です。
メーカーのホームページ上でラミネート加工のリチウム電池は見られますが、これと同サイズのリチウム電池はありませんでした。この電池の為に作られたオリジナルのセルなのでしょうか。

なお、電池の外観はリチウムイオンポリマー電池にそっくりの構造をしていますが、この電池のデータシートを見てみると“lithium/ manganese dioxide”と書いてあるので、二酸化マンガンリチウム電池のようです。従って、充電は不可能なので注意が必要です

最後にFDKの“CP-V9JU”と中身を比較してみました。CP-V9JUには“CR1/2 6・L”という円筒形の二酸化マンガンリチウム電池が3つ入っています。この電池は1000mAhの公称容量を持っているため、CP-V9JUも1000mAhとなっています。
日本で薄型リチウム電池を入手することはまだ困難なので、このCP9Vを分解して取り出すといいかもしれません。ただしいつもの決まりごとですが、分解使用は自己責任ということでお願いします。

 

★関連記事
FDK CP-V9JU Lithium Battery 9V
→FDKが特定用途向けとして販売している6P形のリチウム電池を紹介した記事。

GMB POWER(R) ER14505H 2.4Ah
→本記事と同じく秋月電子通商で売られている単3の塩化チオニルリチウム電池を紹介した記事で、メーカーも同一となっている。


FDK CP-V9JU Lithium Battery 9V

CP-V9JU_1今回は“FDK”が特定用途向けに販売している6P形のリチウム電池である「CP-V9JU」を紹介します。
現在、この電池が一般市販されていることはほぼ無く、ヤマトプロテックが製造する住宅用火災警報器「けむピ~」の一部機種で用いられる専用電池として同社の通販サイトで売られているものが唯一の入手方法となっています。

 

CP-V9JU_2特定用途向けと言ってもサイズは市販されている6P形の電池と同様ですし、公称電圧も同様の9Vですから、代替使用可能であると思われます。ですが、注意書きには『特定用途以外には使用しない』という注意書きがありますので、この電池を指定する機器以外の使用は自己責任ということで。
ちなみにこの電池は購入時、端子には透明の絶縁キャップが付けられていました。さすが、高価な電池という所でしょうか。

この電池をFDKのホームページ上で見てみると、型番は「CP-V9J」となっていますが、今回入手したものには「CP-V9JU」と“U”の符号が追加されています。これは以前、本ブログで紹介したFujitsuブランドの“CR2Uと同様にアメリカの安全規格である“UL規格”を満たしているかを表す記号であると推測されます。その証として、電池にはURマークも記載されています(URマークもUL規格の一部である)。

CP-V9JU_3注意書き部分と側面。ちなみに外装はプラスチックですが、注意書きや型番などが書かれている部分はシールが貼られているだけです。社名表記は“FDK CORPORATION”と英社名表記のみ。一般市販されている電池ではありませんが、Fujitsuブランドの乾電池と同じく、フリーダイヤルの記載があります。
CELL ORIGIN JAPAN FINISHED IN CHINA”の表記があり、中身のセルは日本製ですが、組立は中国で行っている模様。

CP-V9JU_4やっぱり、気になるのは中!ということで開けてみました。中にはFDKのリチウム電池“CR1/2 6・L”という電池が3個直列になっていました。1個のセルが3Vですから、3×3=9Vということです。側面には“3CR1/2 6L”という別の型番が記載されていましたが、こう言うことだったんですね。
中からは“FUJI NOVEL”ブランドの電池が出て来て萌えた。以前もこれに似たような体験をしたような気がする…。


SANYO CR14550SE / FDK CR17335SE LITHIUM BATTERY

CR17335SE_1組み込み用の二酸化マンガンリチウム電池“CR17335SE”と“CR14250SE”です。片方は“FDK”ブランドでもう片方は“SANYO”ブランドとなっておりますが、これは元々旧・三洋電機の子会社であった三洋エナジー鳥取がこの電池を製造していたことが関係しています。
FDKは2010年に三洋電機より三洋エナジートワイセル(現・FDK高崎工場)とともに三洋エナジー鳥取も買収、同社は“FDK鳥取”となりブランドも“FDK”となった経緯があります。

CR17335SE_2この電池は秋葉原の稲電機で1個100円で投げ売りされていたのを購入したもので(もちろんジャンク)、他にも基板実装タイプのリチウムコイン電池なども売られていましたが、円筒形のリチウム電池はこれのみだったので取り敢えずこれだけ衝動買い。
多分、この電池は普通に買ったら1個数千円する電池なのではないでしょうか。

 

CR17335SE_3注意書き部分。注意書きは日本語と英語の2ヶ国語での表示ですが、英語の方が文量が多いです。社名表記は“SANYO”ブランドの方が“SANYO Electric Co.,Ltd.”、“FDK”ブランドの方が“FDK CORPORATION”となっています。原産国は“FDK”ブランドの方に「Made in Japan」と書かれていますが、“SANYO”ブランドの方には「JAPAN」としか書かれていません。前述の通り、三洋エナジー鳥取(FDK鳥取)製であると思われます。

組み込み用の電池なのでURマーク付き、欧州への輸出も想定してか、WEEEマークもあります。寿命が長いリチウム電池だからなのか、電池本体には製造日などの記載は無く、“CR14250SE”には「BAADPE」、“CR17335SE”には「BBAFOB」というロット番号らしき印字がありました。

CR17335SE_4プラス・マイナス側。端子にはタブが付いているタイプで、いわゆる組み込み用の電池です。マイナス極はガラスシールで封止されています。これだけでも結構高そうな構造です。
なお、このリチウム電池は負極をレーザー溶接で封口して高容量を図ったモデルで、“SANYO”ブランド時代にはそれに由来する「-LASER- Lithium」という名称が電池本体に記載されていた時代もありました。

CR17335SE_5LEDによる点灯テスト。まずは“CR17335SE”から。眩しいぐらい明るく光っています。未使用ですし、個人ベースでの使用用途であれば十分実用に耐えると思います。
メーカー公表値でこの電池の容量は1800mAh

 

 

CR17335SE_6次に“CR14250SE”。こちらも眩しいほどの明るさです。
メーカー公表値でこの電池の容量は850mAh


GMB POWER(R) ER14505H 2.4Ah

ER140505_1秋葉原の秋月電子通商で見つけた小箱。このブログで取り上げるのですから、電池なのは確かですが、どのような電池なのでしょうか。
第一印象では18650とか14500のようなリチウムイオン電池ではないか?と思ったのですが…。

 

 

 

ER140505_2正解は単3形の塩化チオニルリチウム電池でした。価格は1個280円(税込)。価格としてはかなりの破格値で、同じ秋葉原の千石電商では同タイプのサフト製が1943円すると考えると、かなり安いことがわかると思います。
塩化チオニルリチウム電池とは一次電池の単セルとしては最も高い3.6Vの公称電圧を持つリチウム電池の一種で、主に電子機器のメモリーバックアップ用途に用いられている電池です。

ER140505_3電池の外観(上下合成です)。中国の電池メーカーである“Guangzhou Markyn Battery Co., Ltd.”製らしく、ブランドである“GMB POWER”の「GMB」とはこの会社名の頭文字を取ったもののようであります。
注意書きは英語のみ。電池本体には“04292015”の印字が有り。普通に推測したら、2015年4月29日と推測できそうではありますが…。

ER140505_5プラス・マイナス側(左右合成です)。プラス極の突起が若干低いような気がします。しかし、この電池は特殊電池であり、一般の単3電池を使う機器に流用することはありませんから、問題無いと言えそうですね。
なお、この電池は一次電池であり、充電は出来ない電池であるので注意すること。内部には塩化チオニルが入っており、破裂などを起こすと塩化チオニルが空気に反応して、人体に有害な塩化水素や亜硫酸ガスが発生し、とても危険です!

ER140505_4最後に各種電池との比較。上は普通の単3アルカリ電池で、下は東芝の同等品。この東芝の同等品も秋葉原の稲電機では3045円もする高価な逸品だったりします。
ちなみにこの電池は単3電池と同サイズですが、一般に売られているアルカリ電池やマンガン電池の単3とは電圧が異なる為(3.6V)、流用することは不可能となっています。もし、間違って機器に入れると壊れる可能性が高いです。

 

★関連記事
塩化チオニルリチウム電池(ER電池)
→本記事で紹介した電池と同種である塩化チオニルリチウム電池の概要を記載した記事。

塩化チオニルリチウム電池 その2
→上記記事の続編。三菱電機とソニーの塩化チオニルリチウム電池を紹介している。


NATIONAL PHOTO FLASH AND ELECTRONIC EQUIPMENTS W10 15V

nationalw10_1 カメラのフラッシュガンに用いられた積層電池である“W10”です。以前、本ブログでは東芝のものを紹介したことがありますが、今回はナショナルのものを紹介します。
積層電池とは中で小さい電池が積み重ねられて高い電圧を実現した電池のこと。この“W10”も中に10個の小さい電池が積み重ねられ、15Vという高い電圧が実現しています。
型番の“W10”とは中で積み重ねられた電池の数である10個が由来となっています。

nationalw10_2ナショナルのロゴは“NATIONAL”の古いものになっています。パナソニックのサイトによると、ナショナルのロゴが“NATIONAL”から“National”に変わったのが1973年なので、少なくともその頃に作られた電池であると思われます。
写真左は以前本ブログで紹介した同年代に製造されたと思われる“015”で、同一のデザインになっており、両者とも注意書きなどの記載が全く書かれていないことも同じです。

nationalw10_3マイナス側。プラス側は“015”・“W10”共に「」でしたが、マイナス側は“015”が「」、“W10”が「」となっていました。
また、マイナス極には「042」の刻印がありました。以前の“015”の読み方と同じであれば、1972年4月製造であると思われますが、詳細は不明です。ちなみに“NATIONAL”ロゴの変わり目は1973年ですから、年代的には一致しています。

 

nationalw10_4ちなみにこの電池、ハードオフで税込108円で購入したナショナルのフラッシュガン“PB-3”の中に入っていました。年代的に考えても、当時のものがそのまま入っていたのではないかな?

 

 

 

nationalw10_5折りたたみ式の反射板(アンブレラ)を開いてみたところ。なかなか昭和レトロな感じがしてカッコいいですね。電池も無ければフラッシュバルブもありませんから、実際発光させるのは不可能に近いのですが。

 

 

nationalw10_6裏の電池蓋を開けてみたところです。本記事で紹介した電池である“W10”のとなりにはキャパシタ(電解コンデンサ)が入っています。積層電池のみでは内部抵抗が高く、直接フラッシュバルブを発光させる事ができないので、一旦電解コンデンサに充電して発光させる方式を使用していました。
また、電解コンデンサにも容量抜けによる寿命が存在していたので交換可能だったものが多かったようです。

nationalw10_7キャパシタ(電解コンデンサ)と積層電池を外してみたところ。この面には電池の入れ方の参考のためか電池の絵が書いてある紙が挿入されていました。
この絵のデザインは今回紹介した“W10”の1世代前のモデルでしょうか。『ナショナル 写真用乾電池』の記載があるものです。

 

nationalw10_8さらなるおまけ。真ん中においてあるのがフラッシュガンの中に入っていたキャパシタ(電解コンデンサ)。容量は170μF
大きさは単5電池(写真上)よりも細身で若干大きい様な印象です。ちなみに写真下は昨今のデジタルカメラなどに内蔵されているフラッシュ用の電解コンデンサです(330V 70μF)。

 

 
★関連記事
NATIONAL PHOTO FLASH AND ELECTRONIC EQUIPMENT 015 22.5V
→本記事で紹介した積層電池と同年代と思われる、ナショナルの“015”を紹介した記事。

TOSHIBA 乾電池 W10 15V
→本記事で紹介した積層電池“W10”で東芝ブランドのものを紹介した記事。推定1970年代のものと、1988年製造のものを比較して紹介。