カメラのフラッシュガンやテスターなどで使われた積層電池である“015”。以前、東芝のものを紹介したことがあるが、今回はナショナルのものを紹介する。
ナショナルのロゴは“NATIONAL”と大文字の古いものになっている。パナソニックのサイトによると、ナショナルのロゴが“NATIONAL”から“National”に変わったのが1973年であるようなので、少なくともその時期に作られた電池であることは確かであると思われる。
右は“National”ロゴの後期版。デザインはほぼ同じで、ロゴと下部の“英文Nマーク”が違う以外の違いは見られない。なお、この電池には日本語表記が全くなく、両面同一のデザインとなっている。
電池の側面も“NATIONAL”バージョンのものも“National”バージョンのものも変わりは無く、あるのはプラス・マイナスの極性表示のみであり、注意書きの表記は全く無い。ここまで素っ気ない電池もある意味珍しい。
マイナス極には「064」という刻印がある。“NATIONAL”ロゴが使われていたのが1973年までと仮定すると、丁度ロゴの変わり目であると思われる1974年6月製造なのではないか、と思われるが詳細の程は不明である。
1990年夏号のカタログより。カタログでは90年代前半までは『ナショナル写真用乾電池』と書かれた、本記事の電池よりも古いデザインの電池が写真に掲載されていた。