秋葉原の秋月電子通商で見つけた小箱。このブログで取り上げるのですから、電池なのは確かですが、どのような電池なのでしょうか。
第一印象では18650とか14500のようなリチウムイオン電池ではないか?と思ったのですが…。
正解は単3形の塩化チオニルリチウム電池でした。価格は1個280円(税込)。価格としてはかなりの破格値で、同じ秋葉原の千石電商では同タイプのサフト製が1943円すると考えると、かなり安いことがわかると思います。
塩化チオニルリチウム電池とは一次電池の単セルとしては最も高い3.6Vの公称電圧を持つリチウム電池の一種で、主に電子機器のメモリーバックアップ用途に用いられている電池です。
電池の外観(上下合成です)。中国の電池メーカーである“Guangzhou Markyn Battery Co., Ltd.”製らしく、ブランドである“GMB POWER”の「GMB」とはこの会社名の頭文字を取ったもののようであります。
注意書きは英語のみ。電池本体には“04292015”の印字が有り。普通に推測したら、2015年4月29日と推測できそうではありますが…。
プラス・マイナス側(左右合成です)。プラス極の突起が若干低いような気がします。しかし、この電池は特殊電池であり、一般の単3電池を使う機器に流用することはありませんから、問題無いと言えそうですね。
なお、この電池は一次電池であり、充電は出来ない電池であるので注意すること。内部には塩化チオニルが入っており、破裂などを起こすと塩化チオニルが空気に反応して、人体に有害な塩化水素や亜硫酸ガスが発生し、とても危険です!
最後に各種電池との比較。上は普通の単3アルカリ電池で、下は東芝の同等品。この東芝の同等品も秋葉原の稲電機では3045円もする高価な逸品だったりします。
ちなみにこの電池は単3電池と同サイズですが、一般に売られているアルカリ電池やマンガン電池の単3とは電圧が異なる為(3.6V)、流用することは不可能となっています。もし、間違って機器に入れると壊れる可能性が高いです。
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塩化チオニルリチウム電池(ER電池)
→本記事で紹介した電池と同種である塩化チオニルリチウム電池の概要を記載した記事。
塩化チオニルリチウム電池 その2
→上記記事の続編。三菱電機とソニーの塩化チオニルリチウム電池を紹介している。