月別アーカイブ: 2013年11月

エナジャイザーアルカリ乾電池 単2形

energizermax_1アメリカの電池メーカー“Energizer”のアルカリ電池。日本においては、かつて富士フイルムと提携、アルカリ電池やマンガン電池を発売していたが、現在はアメリカEnergizerの子会社であるカミソリメーカー“シック”の日本法人である“シック・ジャパン”を通じて発売している。
現在、日本で発売しているEnergizerブランドの製品は充電式電池と単3・単4リチウム乾電池、AAAA(単6)アルカリ電池のみの展開で、一般的なサイズの電池はカタログ上では発売していない。

このアルカリ電池は震災時、日本のシック・ジャパンがアメリカより輸入して発売していたものであったらしい。パッケージには「Energizer max」と記載。このEnergizer maxはアメリカで現在でも発売されている主力のアルカリ電池のようである。今回紹介するのは単2サイズだが、他にも単1サイズのアルカリ電池も発売していた模様。

energizermax_2後述するが、電池自体は海外版の電池なので日本語の注意書きは記載されていない。なので、注意書きはパッケージのラベル上に記載されている。
社名はシック・ジャパン株式会社。バーコードのベンダーもシック・ジャパン(4903601)のものであった。

 

energizermax_3ちなみにこのアルカリ電池はあるディスカウントストアで驚愕の「30円」で売られていた。使用推奨期限は「03-2017」でまだまだ使える。

 

 

 

energizermax_4個数制限など無いので、取り敢えず6パック12本購入。これでも180円です。しかし、安すぎだろw。一応、Energizerはアメリカの三大電池メーカーの1つなのですけどね。

 

 

energizermax_5電池の外観。電池はシルバー+のデザイン。これはEnergizerのアルカリ電池の伝統的なデザインで、過去の電池もおおむねこのデザインに則っています。
日本におけるアルカリ電池のイメージカラーとしては『』が用いられ、金ベースのデザインが用いられているものが多い中でのシルバーデザインは新鮮かもしれません。というか、マンガン電池に見えてしまうかもしれませんね。

energizermax_6注意書きは4つの国の言語で記載。英語では「WARNING:Do not Install backwards, charge or put in fire – may explode or leak.」と書かれている。要約すると「警告:電池を逆装填したり、充電や火中に投入しないで下さい-液もれ・破裂のおそれがあります。」という所でしょうか。日本のギッチリつめ込まれた注意書きを考えると至ってシンプルな注意書きで驚いてしまいます。電池はアメリカ製。Energizer自社製でしょうか。

この電池の特筆すべき点はどこにも「水銀0使用」などの表記がされていないことだろう(日本語表記のパッケージにも記載されていない)。よく見ると「无汞」と書いてあるので、少なくとも水銀は含有していないようである。

energizermax_7プラス・マイナス側。マイナス極はかなり特徴のあるくぼみを持っており、隣に置いた富士通(FDK)“PremiumG”のマイナス極と比べても変わったマイナス極であることがわかります。もし、この電池のOEMが発売されたら、一目で分かってしまうくらいの特徴です。

 

 

energizermax_8最後に現行・各Energizerの電池との比較。
現在のEnergizerの電池はほぼ同じデザインを使用、電池により色を違わしているデザインとなっています。
ちなみに左から、
Energizer max(今回紹介)
・Energizer INDUSTRIAL(OEM向)
・Energizer recharge(日本向)
です。


タミヤアルカリ乾電池 パワーチャンプGT 単3形

powerchampgt_1日本の大手模型メーカー“タミヤ(旧・田宮模型)”が発売するミニ四駆向けのアルカリ電池。ミニ四駆は単3で駆動するので、ラインナップは単3のみ。よく見るのは写真の2本ブリスターパックであるが、お徳用12本パックもあった模様。
タミヤのアイテムナンバーは“55113”。タミヤの製品にはこのナンバーの隣に定価が記載されている。これは「280」と記載してあるので、280円。これは税抜き定価なので税込で294円となる(2013年11月現在)。

powerchampgt_2パッケージ裏。極めてオーソドックスな電池の注意書きが並ぶ。“(C)2012 TAMIYA”と記載されている。この電池は2012年7月14日に発売されたようである。バーコードのベンダーはタミヤ(4950344)。

 

 

powerchampgt_3電池の外観。白をベースに青と金を織り交ぜたデザインで、なかなか格好いいデザインです。

 

 

 

powerchampgt_4注意書き部分。新JISマーク付き。日本製でFDKと記載、さらに認定番号から、FDKエナジー鷲津工場製とみられる。販売元は“株式会社タミヤ”。
使用推奨期限は「06-2018」。5年期限と推測すると、2013年6月製造のものであると思われる。

 

powerchampgt_5マイナス側比較。左から、
●Fujitsu R-SPEC(04-2018)
Fujitsu POWERFUL ALKALINE(11-2017)
Fujitsu D RANGE(02-2017)
タミヤ パワーチャンプGT(06-2018)
マイナス極はFDK製造の特徴である「」の絶縁リングのものとなっている。

powerchampgt_7おまけ。やはりタミヤのパワーチャンプと言えばこのパワーチャンプゴールドを思い浮かべる人は多いと思います。“ゴールドターミナル”と称し、プラス極とマイナス極を金メッキ加工したこの電池のインパクトは大きかったですね。この金メッキ加工の電池は後にOEM元のFDKが富士通ブランドで限定生産、今でも買っておけば良かったと後悔しています。
このパワーチャンプゴールドは初代パワーチャンプ、パワーチャンプEXに続く3代目のパワーチャンプであったと記憶している。

powerchampgt_8現行のパワーチャンプGTにも12本パックが存在していたように、このパワーチャンプゴールドにも8本パックが存在していた。タミヤのアイテムナンバーは“55069”。価格もビッグに880円(税抜)であったようである。


FUJIFILM Energizer アルカリ乾電池 6LR61

fe6lr61_1押入れの奥底から出てきた“富士フイルムバッテリー株式会社”と書かれた謎の箱…。中身はなんとなく箱に書いてある型番で分かりそうですが。箱のバーコードのベンダーは富士フイルム(4902520)だった。

 

 

 

fe6lr61_3箱を開けてみたら、なんと大量の9V形電池が…。ほとんどの電池が液漏れています。15個入りのようで、2本使われ、13本になっていました。

 

 

 

fe6lr61_4こんな感じで、富士フイルムブランドの“Energizer”アルカリ電池がいっぱい入っていました。電池は個別シュリンクされていましたが、バーコードが記載されていないので、元々15個売りで売られていたものと推測される。
と、言うわけで、今回は富士フイルムブランドの“Energizer”の9V形アルカリ電池「6LR61」を紹介する。

 

fe6lr61_5電池の外観。“FUJIFILM”と“Energizer”のダブルブランドです。当時の富士フイルムはアメリカの電池メーカーであるEnergizer社と提携、マンガン電池と低価格アルカリ電池は「EVEREADY」ブランドで、アルカリ電池は「Energizer」ブランドで展開していた。
使用推奨期限は電池の表側に印字されている珍しいタイプでこれは「08-2003」と印字されている。富士フイルムのロゴは現行のものではなく、その前のもの。

 

fe6lr61_6側面。箱は“富士フイルムバッテリー株式会社”となっていたが、電池は“富士写真フイルム株式会社”のまま。Made in U.S.A.となっており、Energizerの自社製造品か?注意書きは至って普通。

 

 

fe6lr61_7手持ちの旧デザインの「Energizer INDUSTRIAL」の6LR61と比較してみると、構造はよく似ているのでやはりEnergizer製か。ちなみに両方共液漏れしている。

 

 

fe6lr61_8いっぱいあるので分解してみました。開けた所で、電池がバラバラになって出てきたので、腐ってるのか?と思ったのですが、元々こういう構造になっているようです。
6LR61の電池は端子がスポット溶接により接続されているのが普通なのですが、これは上下の端子が押さえつけられてパッケージングされているものになっているようです。中身のAAAA電池だけが欲しい人は便利な構造かも。

fe6lr61_2中に入っていたAAAA電池のプラス・マイナス側。マイナス極(突起側)は変わった構造ですが、プラス極(平たい側)も、謎の「2」の刻印が…。最初、接続の順番が書いているのではと思ったのですが、全てに「2」の刻印。謎は深まるばかりです。


モバイルUSB電源の便利な使い方

usblight_1今日のオマケ記事です。まず、100円均一ショップで売っているUSB接続のLEDライトを用意します。

 

 

 

 

usblight_2これをモバイル電源に接続すれば便利な手元ライトになります。今回使用しているモバイル電源は以前紹介した富士通の“FCT321(B)”です。このモバイル電源は電気の流れを検出してON/OFFするタイプではなく、スイッチで出力を切り替え出来るタイプなのでスイッチでライトを消すことが出来て、コネクタを接続したままでも持ち歩くことが出来ます。

 

usblight_3実際に暗い所で使用してみました。意外にも明るく、本を読むことぐらいは出来る明るさです。
100円均一ショップにはこれ以外にも様々なUSBのLEDライトが売られていますし、別に100円にこだわらなければもっとLED数が大きくて明るいライトも売られています。しかし、モバイル電源での使用を前提としている場合は電池の減りも考慮する必要があるでしょう。


LAWSON VALUE LINE マンガン乾電池 R20P(UV)/R14P(UV)/R6P(UV)

R20P(UV)_1以前紹介した、“ローソンストア100”のPBブランドである「バリューライン」のマンガン電池であるが、久々に同店に行ってみるとデザインが刷新されていた。
供給元はFDK全サイズインドネシア製である点は同じなのですが、以前は単3が4本入りだったものが6本入りになっていることに大きな違いがあります。

 

 

R20P(UV)_2シュリンクのバーコード部分。前世代のバーコード部分はこんな感じで、単1が「R20PV(VL)」が「R20PV(VL)2」に、単2が「R14PV(VL)」が「R14PV(VL)2」と型番変更がされています。ただ、単1・単2に関しては本数は同じなので、バーコードのコードは同一で前世代と同じ商品と扱われているようです。
単3は旧世代品4本パックが「R6PV(VL)」、新世代品である6本パックが「R6PV(VL)2」と型番上は単1や単2と同じ扱いですが、本数が違うのでバーコードのコードは異なっています。

バーコードのベンダーは双方ともローソンですが、何故か単1と単2・2本入りが456027538の「45」から始まるコードなのに対し、単3・6本入りが4903423の「49」から始まるコードになっています。

R20P(UV)_4単1サイズの外観。左が旧世代品で右が新世代品。基本、ロゴのデザインなどは旧世代品と同じですが銀と黒が逆転したようなデザインになっています。どちらともインドネシア製
ちなみにパッケージ上の型番は上記に記載したとおりですが、電池本体に記されている型番は「R20P(UV)」と“(UV)”が付加された型番でパッケージ上の型番とは食い違っています。この型番は旧世代品も同じです。

R20P(UV)_5単2サイズの外観。こちらも左が旧世代品、右が新世代品。型番も「R14P(UV)」と“(UV)”が付加されたものになっている。デザインは単1サイズと同じ。

 

 

R20P(UV)_6単1と単2のマイナス側。どちらとも使用推奨期限は旧世代品が「12-2015」、新世代品が「10-2016」でおよそ1年の開きがあるようです。使用推奨期限の刻印は両者とも同じもので製造元は同じであると推測されます。

 

 

R20P(UV)_7単3サイズの外観。左が旧世代品で右が新世代品です。こちらもインドネシア製、供給元は“FDK株式会社”で販売者は“株式会社ローソン”になっています。こちらも型番は「R6P(UV)」で単1や単2と同じく、“(UV)”が付加された型番で旧世代品も同じ。細かいところだと、問い合わせ先のフリーダイヤルが旧世代と新世代品では違う表記になっています。

 

R20P(UV)_8単3のマイナス側。使用推奨期限は旧世代品が「12-2014」、新世代品が「09-2015」になっている。写真の左は一部多本パックで出回っている、富士通3000シリーズマンガン(黒マンガン)の単3サイズ(3300)のインドネシア製で(使用推奨期限「11-2014」)、刻印が同じなので、同じ製造元と見られる。
このFDK供給のインドネシア製はABCブランドの電池を発売していることで知られるインドネシアの電池メーカー“International Chemical Industry(ICI)”社製と言われている。

R20P(UV)_9最後に新世代品と旧世代品のフルラインナップを比較。色は逆転しているものの、おおまかなデザインは同じなので古いものと新しいものが混ざったら間違えそうです。


Fujitsu モバイル2WAYチャージャー FCT321(B)

FSC321_01今回はFDK発売しているUSB出力のモバイル電源を紹介します。以前、FDKが現在発売している充電器として「FC344」を紹介したことがありますが、これを“標準充電器”としての位置付け、このモバイル電源を始めとするシリーズをその上位に当たる“急速充電器”と位置付けているようです。
このモバイル電源にはラインナップとして、1900mAhの充電池が付いたモデルとして「白」と「ピンク」の2色を展開、2450mAhの大容量充電池が付いているモデルとして「黒」1色のみの展開で発売されています。
今回は大容量充電池が付いているモデルを選択。理由としては値段として数百円の違いしか無かったことと、最終決断としては「」が欲しかったことに尽きるということでしょうか。

 

FSC321_02パッケージ裏。パッケージ上の型番は「FSC321FX-B(FX)」。なので、充電器本体の型番は「FSC321FX」っぽいが、何故か充電器には「FCT321(B)」と記載してあります。
記載してある“おもな特徴”。
USB出力端子付きで充電ケーブルを使ってスマートフォンなどのモバイル機器が充電できます。
USB出力時はコネクター周辺がブルーに光ります。
パソコンやUSB-ACアダプタから単3形、単4形兼用でニッケル水素電池が2本同時充電ができます。
ニッケル水素電池の充電中/充電完了をLEDで表示します。
アルカリ電池(2本)でもモバイル機器が充電できます。

 

FSC321_03セット内容。モバイル電源以外には約30cmの短いmicroUSBのケーブルと単3のニッケル水素電池が付属しています。

 

 

 

FSC321_10右は以前使っていたソニーの“Energy LINK”「CP-3H2K」。AC電源を内蔵しているため大きい同モバイル電源ですが、富士通の方は小さいことがわかります。元々、この以前使っていたソニーのが大きくて持ち歩きに不便なので新たにこのモバイル電源を買ったという経緯があります。

 

FSC321_04電池ブタを開けてみたところ。フタは下にスライドするタイプで、紛失防止のためか、カバーは取ることが出来ません(強引に引き抜けば取ることは可能)。写真は付属のニッケル水素電池をセットしている所ですが、パッケージにもあった通り市販のアルカリ電池(推奨は富士通アルカリ乾電池)もセット可能で、充電池が無くなっても間に合わせとしてアルカリ電池もセット可能なのは結構便利なのではないでしょうか。

FSC321_05アジャスターを倒すと単4電池もセット可能です。容量的に間に合わせ的な使い方としてはOKかも知れませんが、実用だとキツいかもしれませんね。

 

 

FSC321_11充電器裏。中国製。入力は「DC5V 0.8A(800mA) Max.」、出力は「DC5V 0.5A(500mA) Max.」と記載してあります。

 

 

 

FSC321_06モバイル電源として使用中の様子。上部の切り替えスイッチを「OUTPUT」側にするとUSBの出力コネクターの部分が青色に点灯します。これは暗闇でも差し込む位置がわかって便利かもしれません。
タイプとしては電気の流れを検出してON/OFFするタイプではなく、電池が無くなるまで垂れ流すタイプの電源です。これは前使っていたソニーのものもそうだったので問題は無いのですが。

 

FSC321_08充電中の様子。基本はパソコンのUSB端子による充電と市販のUSB-ACアダプタによる充電ですが、写真の様にmicroUSBのACアダプタがあればもちろん、それでも充電可能です。
上部の切り替えスイッチを「CHARGE」側にすると充電が可能で、充電中は赤LEDが点灯、充電完了で緑LEDが点灯、異常時で赤LEDが点滅状態になります。ちなみにこの「CHARGE」のスイッチは出力が止まることから、電源OFFスイッチ機能も兼ねています。

FSC321_07取扱説明書より充電時間の目安。「富士通 充電池」の単3(HR-3UTA/UTB)が約3.5時間、「富士通 高容量充電池」の単3(HR-3UTHA/UTHB)が約4.5時間と以前紹介したFC344と比べると大分急速充電であることがわかります。
ただ、USB出力は使用するパソコンやUSB-ACアダプタの出力電流が様々なので、機種によっては多少充電時間は前後するとは思います。

FSC321_09付属されている電池は市販されている「富士通 高容量充電池」と色が違う特別バージョン。外見の色だけではなく、公称容量もmin.2450mAhの現行eneloop pro相当のニッケル水素電池となっており(HR-3UTHB)、市販品のmin.2400mAh(HR-3UTHA)とは違うものとなっています。
ちなみに同じラインナップのmin.1900mAhが付属されているモデルもHR-3UTBという現行eneloopと同スペックの市販品とは違うモデルが付属しています。


DUREDAY SUPER HEAVY DUTY 6F22 9V

dureday6p_1前回紹介した“DUREDAY”ブランドの6F22。外観の金色と前回紹介したDUREDAYブランドのアルカリ電池を持っていた先入観から、アルカリ電池と勘違いして大量購入。ちなみにこの電池、リサイクルショップで50円でした。
家に持ち帰ってよく見てみると“SUPER HEAVY DUTY”という表記や“6F22”という型番表記を見て、これマンガン電池じゃん…。と思うのでした。

 

dureday6p_2電池の外観。ベースののデザインはアルカリ電池と間違いそうなデザインです。と、言うか、間違えました。マンガン電池ならもっと黒くしてくれw。
前回紹介したアルカリ電池と同じく、謎のリンゴマークが…。“0%MERCURY & CADMIUM”ということなので、水銀とカドミウムは含有されていない模様。

 

dureday6p_3電池の側面。凄い小さい文字の注意書きで見にくい。これは注意を読ませる気がありませんねw。ホームページのアドレス表記はあるものの社名表記は一切無し。前回のアルカリ電池と同じく、バーコードのベンダーは検索してもヒットせず。上7ケタのベンダーコードは6943825で同じなのでヒットしなくても当たり前なのですが。WEEEマークが記載されており、「pb」表記があるので鉛は含有しているようである。

dureday6p_4端子部。特に表立った特徴は見られないですね。

 

 

 

dureday6p_5底面。印字は「12-2012」。本体に表記がないので製造日なのか、使用推奨期限なのかは不明。アルカリ電池は使用推奨期限であったので、使用推奨期限なような気はするのですが…。

 

 

dureday6p_6分解してみました。分解しても中身はやはり、マンガン電池でした。積層されている単セルは心なしか不揃いになっているようにも見えます。


DUREDAY 永耐電池 5号

dureday_2永耐(DUREDAY)」というブランドのアルカリ電池。このブランドは中国・深センの電池メーカー“Shenzhen Yongnai Power Co.,Ltd.”という会社が所有しているブランドであったようであるが、現在は“Jiaxing Huarong Battery Co., Ltd.”という別のメーカーが取得しているブランドのようである。合併か譲渡されたのだろうか?経緯は不明である。
パッケージには『5号』という謎のサイズ表記があるが、これは中国における“単3”サイズを表すものである。他に単1はそのまま「1号」であるが、単2が「3号」、単4が「7号」で単5が「8号」と、日本のサイズ体系とは全く異なるので、中国で電池を購入する時は要注意である。

 

dureday_3上の写真では4本入りにしか見えないが、裏側にも折りたたまれてさらに4本があるので、計8本入りです。秋葉原で8本100円で購入したと記憶。
パッケージは電池1本ずつを切り離せるものになっている。日本においても、初期の一部アルカリ電池でこのような連結パッケージを用いたものがあったようであるが、現在はこのようなパッケージのものは見られない。

 

dureday_4パッケージ裏。連結パッケージとなっているので、それぞれに同じバーコードと注意書きが記載されている。バーコードは「69」で始まる中国のものであるが、ベンダーを検索してもヒットしなかった。
DUREDAY”というブランドは“DURACELL”に語感が似ている感じがするので、やはりデュラセルをパクリ…意識しているのだろうか?

 

 

 

 

dureday_5電池の外観。デザインは金ベースの白。激しくGPのアルカリ電池似です。電池本体には「无汞0%MERCURY」・「无镉0%CADMIUM」と記載してあり、水銀とカドミウムは含有していない模様。謎のリンゴマークに加え、WEEEマークも見られ、欧州に輸出されることを想定しているのだろうが、注意書きは中国語のみの記載になっています。

 

dureday_1プラス・マイナス側。使用推奨期限の印字は刻印や電池本体に印刷されているものではなく、マイナス極の底板に直接印刷されている。液漏れすると消えそうで怖いですね。使用推奨期限は「02-2015」。絶縁リングは無いタイプであった。


HITACHI LONG LIFE BATTERY SIZE D UM-1(H)

UM-1(H)_1日立の古いマンガン電池です。年代は後ほど分析しますが、1960年~1970年までに発売された電池であると思われます。白ベースに赤三角のデザインはとても印象的でとてもモダンな印象を受けるデザインです。“HITACHI”の旧ロゴもその印象を際立たせています。

 

 

UM-1(H)_2電池の外観。表側は白+赤三角なのに対して、裏側は白+黒三角のデザインで対照的なものになっているのが特徴です。これまた素晴らしいデザインです。注意書きは一切記載されていません。

 

 

UM-1(H)_3この電池は紙巻なのですが、ただの紙ではなく紙の上にビニールが加工された構造になっています。隣に置いたノーベルの紙巻と比較してみると、電池の表面がツヤだっているのがわかるかな?
電池の裏側には「POLYLAMINATE JACKET(ポリラミネートジャケット)」と書いてあるが、これはこの特殊な紙巻外装のことを表すと思われる。このような外装にしたのは耐漏液性を高めるためなのだろう。

 

UM-1(H)_4JISマーク表記。「JIS C8501 NO.7987 MDB」と記載してあることから、日立マクセル製である。認定番号から大阪府茨木市丑寅の工場で作られたと思われ、もちろん日本製である。
これは日立ブランドのものであったが、マクセルのものにも、この特殊な紙巻外装(ポリラミネートジャケット)のものが存在したのだろうか?あったのならぜひ見てみたいですね…。

 

UM-1(H)_5この年代の電池にしては珍しい補償(GUARANTEE)付きの電池です。英文で「IF THIS BATTERY DAMAGES YOUR FLASHLIGHT, SEND BOTH TO OUR COMPANY, WE WILL REPAIR OR REPLACE FREE OF CHARGE.」と記載してあります。大まかに要約してみると「この電池があなたの懐中電灯に損傷を与えた場合、弊社に両方を送って下さい。無料で交換または修理致します。」というところでしょうか。

注意書きをも割いてまで、この保証の一文を入れるとは相当の自信があったのでしょう。これは現在発売されている日立マクセルの「ボルテージ」にも通ずる物がありますね。

UM-1(H)_6プラス・マイナス側。プラス極のキャップはプラスチックのものではなく、黒い金属です。マイナス極は紙巻電池にありがちな亜鉛缶が直接露出しているものではなく、底板付きです。液漏れもほぼ見られず、構造的に見ても、かなり高クオリティーのものであることが伺えます。
底板の刻印は「065」と記載。推測すると1965年か1975年の6月製造の電池であると思われる。

 

UM-1(H)_7それではこの電池の製造年についてを掘り下げてみましょうか。写真はシャープのレトロ電池の記事の時にお世話になった、学研の歴史群像シリーズ「図解 誰かに話したくなる社名・ロゴマークの秘密II」という本。日立はロゴに関する資料が無いのか、この電池の社名表記部分にも用いられている、欧文ロゴタイプのものが昭和35(1960)年から使われたということが掲載されているのみで、間がバッサリ抜けていきなり、現行の“Inspire the Next”のロゴのものが掲載されている。

現在でも日立の社章として使われている「日立マーク」は記載されていますが、肝心のこの電池に用いられている“HITACHI”ロゴがありません。

UM-1(H)_8同じく、学研の「学習ずかん百科6 じっけん・かんさつ」という本ではこの記事で紹介したデザインと同じ電池が用いられています。しかし“HITACHI”ロゴは本記事で紹介したものよりも新しいものになっています。この本の発行日が1970年なので、本記事の電池はそれ以前に製造されたということが言えるでしょう。

 

もう一つの手がかりが本家・電池コレクションのサイト内、「私宛てにご連絡頂いた乾電池」というコーナーの最後に掲載されている、日立乾電池の袋でしょう。解像度が小さく見えにくいですが、本記事で紹介した電池のデザインに近く、“HITACHI”ロゴも近いように見えます。この袋には「1964 TOKYO」と年代が書いてあり、以上を踏まえると今回紹介した電池は1965年に製造されたものではないのかな?と推測されます。

UM-1(H)_9おまけ。今回紹介した電池と同年代と思われる、日立のオープンリールテープ。やはり“HITACHI”ロゴが古いものになっています。テープも電池も英文字体も同じで、似通ったイメージに見えますね。
日立は“Inspire the Next”なんてカッコつけをするよりもこのロゴに戻るべきですねw。ムリでしょうけど。


NEW MAGICELL SUM-4 R03P

magicell_1MAGICELL」なるブランドのマンガン電池の単4。“WILLIAM ELECTRIC & BATTERY CO.,LTD.”という台湾の電池メーカー製の電池であるようだ。ちなみにこのメーカー名で検索をしても、台湾に所在するメーカーであること以外はわからず、現在でもこのメーカーが現存しているかどうかは不明。
MAGICELLは“MAGIC”+“CELL”の造語であると思われるが、読みははそのまま「マジックセル」で良いのだろうか?

 

magicell_2外箱。1箱24個入りで、これがリサイクルショップで250円で売られていた。
以前のVinnicのマンガン電池の時もそうですが、リサイクルショップとかでこういう怪しいブランドの電池を見てしまうと、ブログのネタとかは別に無意識に買ってしまうんですよねw。

 

magicell_3電池の外観。赤と黒のデザインが特徴的。「0.0%MERCURY」と記載してあるので水銀は含有していない模様。WEEEマークは無く、鉛が含有しているかは不明。電池の型番表記は「R-03P」と書かれていることや本体の「HEAVY DUTY」表記から、電池本体の色の通り、赤マンガン相当の電池であると思われる。電池にも外箱にも製造国は表示されていない。

 

magicell_4プラス・マイナス側。写真の左側は電池のビニール外装を剥がした様子。マイナス極には「0101」という刻印がされているが、これが何を表すのかは不明である。
この電池、買ってから1年以上が経過するが、箱の中に入っている未開封品からもこの電池を使用中のリモコンからも液漏れは見られず、個人的には優秀なマンガン電池と言えそうです。持ちは赤マンガン相当なのでアレそうですが…。