あの“パナソニックアルカリ乾電池”がリニューアルされました。現在の赤と金をモチーフにしたデザインに変更されたのが2006年。この頃のカタログではまだ乾電池エボルタは存在せず、オキシライド乾電池が現役であった時代です。このパナソニックアルカリ乾電池はオキシライド乾電池で用いられたグローバルデザインを取り入れ新デザインとなった経緯があります。
今回は14年振りに新デザインとなったパナソニックアルカリ乾電池を紹介します。
パッケージです。今回のリニューアルは電池のみならず、パッケージも変更されているので、わかりやすいブリスターパック品を購入してみました。キャッチコピーは“長持ち&ロングセラー”。『アルカリ乾電池』と書いてある部分がきらびやかに光っていますw。これは目立つかも。
パッケージ裏にも“長持ち&ロングセラー”のキャッチコピーがあり、「連続使用でも長持ち」「Tiチタンパワー」「タフコート」「液漏れ防止製法Ag+」と言った特徴が記載されています。液漏れ防止製法Ag+は“乾電池エボルタNEO”で使用されている技術です。もしかしたら、デザイン面のみならず、性能面でも機能アップしているのかもしれませんね。
型番は単3の4本ブリスターパックが“LR6XJ/4B”、単4の4本ブリスターパックが“LR03XJ/4B”となっていますが、これは旧デザインのものと全く同じです。変わっていません。社名表記は“パナソニック株式会社”で、バーコードの事業者名も“パナソニック(株)(4984824)”となっています。
参考に旧デザインのパッケージと比較してみましたよ(単3・4本ブリスターパック)。キャッチコピーは“長持ち大電流パワー”となっていました。このキャッチコピー自体も結構長く、赤金のデザインになる前からコマーシャルで使われていました。
パッケージのカラーリングが違っている点は目立ちますが、旧デザインでは『アルカリ乾電池』と記載されているのに対して、新デザインでは『アルカリ乾電池』となっているのがポイントです。新デザインの電池を買うのならここをチェックするといいでしょう。型番もですが、バーコードもコードが全く同じです。新旧同時買いしましたが、同じ商品2個として認識されていました。
使用推奨期限は旧デザインが「03-2030」、新デザインが「04-2030」となっていましたから、2020年4月製造ロットから新しくなったと推測できます。
パッケージを開封してみました。シュリンクパックされた電池が更に入っていて、シュリンクは1本づつ電池が切り離せて新品の電池が見分けられる“見分けるパック”を採用しています。何気ない工夫ですが、これは便利です。
また、パッケージ電池が入っている部分に『お買い上げありがとうございました』の記載があります。パナソニックの細かい気づかいが嬉しいですね!
電池の外観です。旧デザインをモチーフとしつつ、ブラッシュアップされたデザインと言った感じでしょうか。そのためパット見ではあまりデザインに違いが見られません。後で比較はしますが、敢えて違いを言うのであれば、パッケージと同様に『アルカリ乾電池』が『アルカリ乾電池』となっていて、Panasonicと書いてある上下の縁がシルバーになっているという点でしょうか。
社名表記はパッケージと同じく“パナソニック株式会社”、生産国は“タイ製”となっています。タイ製なのは前モデルと同じですね。パナソニックエナジータイ製と言われています。
旧デザインとの比較。左の写真は上2本が新デザイン、下2本が旧デザインです。比較した時に目立つのはプラス極ですね。旧デザインであったプラス側のラインが無くなって、Panasonicロゴを囲む模様が長くなっています。
右の写真は左から、旧デザイン・新デザイン・乾電池エボルタNEOの順です。新デザインのプラス極は“+”のマークが集結している乾電池エボルタNEOのデザインを踏襲しており、並べると似ていることがわかります。
でも、両者最大の違いは注意書きのフォントです。パナソニックアルカリ乾電池は赤金のデザインとなった頃からずっと“スーラ”を使用していましたが(生産国変更時に変わった単5などの例外はあります)、今回のリニューアルでようやくパナソニックの乾電池で広く使われている“イワタUDゴシック”に変わりました。
プラス・マイナス側です。マイナス極底板はザラザラですが、これは“タフコート”という技術で長期使用による接触抵抗の上昇を半減させる効果があるそうです。
使用推奨期限は単3が「04-2030」、単4が「05-2030」となっていました。パッケージには“10年保存可能”とありますから、それぞれ2020年4月と5月製造の電池であると思われます。相変わらず使用推奨期限の印字は薄い。
外装ラベルを剥がしてみました。外装ラベルの端に乾電池エボルタNEOで見られたような、ロット番号?の印刷が見られました。単3に“BAM2SVT212EA”、単4に“BAM2SVT213EA”の記載が見えます。明確には覚えていないのですが、旧デザインには無かったと記憶しています。
一方、外装ラベルを剥がしてみると単4に刻印や印字は見られず、単3のみに見られました。しかも、レーザー刻印と印字のロット番号の両方が見られるかなり珍しいタイプです。刻印は“2602204 1326”の、印字は“1903 090004”となっていました。写真では伝わりにくいかもしれませんが、ピカピカでキレイな外装缶…。光っています!
最後にマイナス極の拡大です。絶縁リングは無いタイプです。単3のみにマイナス極の周りに樹脂が付いている構造となっています。これは短絡防止機構で、マイナス極のバネが外側プラス極に触れてショートを防止する機能だと思います。
なお、ガス抜き穴は単3が4つ穴タイプ、単4が2つ穴タイプとなっていました。
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Panasonic アルカリ乾電池 単3形/単4形 LR6(XJ) / LR03(XJ)
→パナソニックアルカリ乾電池の旧モデルを紹介した記事。コンビニ専売モデルを紹介していますが、電池自体は市販モデルと同じです。
【小ネタ】パナソニックアルカリ乾電池の単5形がアメリカ製に変わった
→パナソニックアルカリ乾電池の単5がインドネシア製からアメリカ製に変わったことを報じた記事。この変更でいち早く注意書きのフォントがイワタUDゴシックに変わっている。