カテゴリー別アーカイブ: レトロ電池

古いレトロ電池を扱うカテゴリです。
本ブログでは~1995年までの電池をレトロ電池と判別しています。

BOSS FOR MUSICAL INSTRUMENT 006P / S-006P

日本のエフェクターメーカーとして知られる“BOSS(ボス)”の006P(9V形マンガン電池)です。ボスはオーバードライブ“OD-1”に始まるコンパクトエフェクターが代表的なメーカーで、ローランドの関連会社だったのですが、2018年にローランドに合併、現在ではローランドが発売するエフェクターやギター関連製品のブランドとなっています。
今回はボスのエフェクターに付属されたと見られる2種類の電池を紹介します。

電池の外観。左に見えるオレンジ色の電池が1980年頃のもので、真中の黒色の電池が1984年頃のものです。
オレンジ色の電池はかつてのソニーのマンガン電池を彷彿とさせるデザインでステキです。黒色の方は“BOSS”ロゴがオレンジの黒字なのでちょうどオレンジ色の電池を反転させたように見える電池です。デザイン構成は関連会社であったローランドの電池(写真右)ともよく似ていますね。

ちなみにローランドの9V形電池は市販もされていたようですが、ボスの電池が市販されていたのかどうかは不明です。


電池の側面。上が1980年頃のオレンジ色下が1984年頃の黒色です。両者とも“MADE IN JAPAN”で日本製。オレンジ色の方はローランドのロゴマークも見えます。JISマークや製造元の表記は見られないのですが、黒色の方は“F.D.K. C8501”の表記が見えますから富士電気化学(現・FDK)製ですね。後述しますが、実はオレンジ色の方も同じく富士電気化学製のようです。
確かにオレンジ色には製造元の表記は見られません。しかし“006P/9V/6F22    N”という表記がされており、型番横の「N」はもしかしたらNOVELのNだったりするのかもしれません!妄想大好きな筆者ですw。
注意書きはオレンジ色、黒色ともに同じもので以下の通り。日本語と英語による表記になっています。

注意
はれつのきけんがあるので、充電をしないこと。
(+)(-)を正しく入れること。
MAY EXPLODE IF CHARGED
OR SET REVERSELY.

最後に底面の様子です。両者ともに黒いボール紙?のような底面で、継ぎ目側に製造日が刻印してあるのが特徴。前述の通り、黒色の方には富士電気化学製との記載がありましたので、特徴が同じなオレンジ色の方も同社製と見られます。
オレンジ色の方が「80-08」製造黒色の方が「84-08」製造となっていて両者ちょうど4年差の電池です。

 

★関連記事
Roland 6LR61/9V ALKALINE Battery For Musical Instruments
→かつての関連会社であったローランドの9V形アルカリ電池を紹介した記事。こちらは松下電池工業(パナソニック)製でした。


天鵝電池(SWAN BATTERY) NO 623 R14 SIZE C

今回は中国のレトロ感漂う電池を紹介します。これは「天鵝」というブランドのマンガン電池で、日本語に翻訳すると白鳥という意味です。つまり“白鳥”電池ということになります。
電池そのものにメーカー名などは記載されておらず、電池下部に“中国 上海”と入っているのみであり中国製の電池であることが何となく分かるぐらいです。裏面にも英語表記はありますが、こちらにも“SHANGHAI. CHINA”と入っているのみです。


この電池メーカーは現在でも健在であり、中国の上海に所在する“上海白象天鵝電池有限公司(Shanghai White Elephant Swan Battery CO., Ltd)”という企業です。企業名からわかった方もいるかも知れませんが、東日本大震災の時に一瞬だけ出回った青い“白象”電池と同じメーカーです。元々「天鵝」と「白象」は違う電池メーカーだったそうなのですが、1999年に1度破産した後に合併したのが現在の上海白象天鵝電池有限公司なんだそうです。「白象」の方が1921年に創業、90年以上の歴史を持つ老舗電池製造メーカーらしい。

電池の外観です。表面は中国語で『天鵝 電池』、裏面は英語で白鳥電池を意味する『SWAN BATTERY』の記載があります。下部は“中国 上海”という所在地?のみの表記ですが、現在製造されている同柄の電池では社名表記が入っているようです。
上には白鳥がデザインされている個性的なものです。絶対日本メーカーには真似できない、中国のこういうデザインの電池って味があって素晴らしいですよね。

外装は紙巻きにラミネート加工を施したもので、1962年に日立マクセルが製造した“ポリ乾電池”と同じ構造です。経年劣化のためか表面のラミネート加工が一部剥がれています。液漏れはほぼ無し(微妙なシミは見られるのですが)。
注意書きなどは一切無く、写真に見えるような『NO 623 R14 SIZE C UM-2 1.5V』の型番表記があるのみです。まぁ、これもレトロ電池ならではの味というものでしょう。


プラス・マイナス極の拡大。プラス極側にも『Swan BATTERY』の刻印があります。マイナス極には“8403”の刻印があり、恐らくは1984年3月製造の電池であると推測できます。意外に古い電池だったのですね。現在でもこのデザインの電池を製造しているそうで…。

以前、当ブログで紹介した「夜明」マンガン電池との比較。中国のレトロ電池って味があって本当に好きだなぁ…。こういう電池は今後も集めていきたいと思いますね。


SHARP(R) G マンガン乾電池 SIZE”C” R14C SUM-2(E)

レアなシャープの単2マンガン電池です。シャープのマンガン電池には赤マンガン相当の“GI”黒マンガン相当の“GII”が存在していますが、こちらは最後にローマ数字が付かない“G”というネーミングの電池であります。
ちなみにこの電池は海外のオークションサイトとして有名なebayで入手しました。ウクライナのセラーから購入した電池で、日本から輸入した何らかの機器に入っていたということなのでしょうか?


電池の外観です。“SHARP”のロゴが大きくカッコいい電池で、黒バックの上にある赤い“G”のロゴが目立っています。シルバーで黒いカラーリングですから、黒マンガン電池にも見えそうですが、型番は“R14C”とあり「C」という符号は青マンガンを表しているようなので、赤マンガンよりもグレードの低い電池なのかもしれません。この電池が製造された1988年は冒頭の“GI”や“GII”も既に存在していますから、それよりも低グレードの電池であればこの電池が存在していた理由もわかります。ということはこの電池は付属品専用?
注意書きは日本語と英語の2ヶ国語表記。海外から輸入した電池ではありますが、海外専用品ではなく、日本でも出回っていた電池であろうことが伺えます。注意書きの全文は以下の通り。

ご注意:充電式ではないので、充電すると「えきも
れ」「はそん」することがあります。(+)(-)を正しく入
れないと、はれつのきけんがあります。
M.D.B. MADE IN JAPAN

CAUTION : NOT RECHARGEABLE. MAY EXPLODE IF
CHARGED OR SET REVERSELY.

「えきもれ」や「はそん」がひらがなとなっているのが印象的な注意書きです。生産国は“MADE IN JAPAN”で日本製。その左には“M.D.B.”の表記が見えますから、日立マクセル(現・マクセル)製の電池であると思われます。シャープブランドの乾電池は一部例外もありますが、ほぼマクセル製だったようです。
プラス・マイナス側です。プラス極絶縁リングの色は「」。マイナス極底面の刻印は「88-10」となっていて、1988年10月製造の電池であると思われます。
前回紹介した三菱電機の赤マンガン“vital”は1988年8月製造で「液もれ補償」付きの電池であったので、液もれ補償が無いこの電池はやはりお察し下さい的なグレードなのかもしれないですね。

この電池は同柄で006P形のものも確認しています。型番は“S-006P(E)”。底面には「79-04」の刻印が見え、1979年4月製造の電池でしょう。“JIS C8501 M.D.B. MADE IN JAPAN”の表記も見えるのでこちらもマクセル製みたいです。
しかし、この電池とてつもない液漏れが現在も進行中であり、写真で見えている側はきれいに見えますが、反対側はこの通り凄いことになっています(リンク先グロ注意)

★関連記事
SHARP DRY BATTERY LONG LIFE UM-2(A)
→当電池よりも更に古いシャープの単2マンガン電池を紹介した記事。こちらも何らかの機器に付属していた電池と見られる。この電池もマクセル製。

SHARP GII マンガン乾電池 R6PU
→こちらは同じシャープのマンガン電池でも黒マンガン相当な“GII”を紹介した記事(単3)。2000年製造の比較的新しい電池で、やはり製造はマクセル。

SHARP(R) GII マンガン乾電池 R03
→これもシャープの黒マンガン相当な“GII”の単4電池なのですが、これはマクセルではなく松下電池工業(現・パナソニック)製の電池です。このことからシャープの乾電池全てがマクセル製ではないことがわかる。


MITSUBISHI DRY BATTERY vital SUM-3(R) 1.5V R6P

三菱電機のマンガン電池“vital(バイタル)”です。三菱電機は1985年より“200px-Mitsubishi_logo”マークから“MITSUBISHI”ロゴに変わることになりますが、これは新ロゴに変わって初めて発売された電池となります。
上面に配置された“MITSUBISHI”ロゴよりも電池のブランドである“vital”が目立ち、使用フォントも相まって非常にオシャレなデザインです。個人的に真紅を思わせる赤いカラーリングもなかなか好きです。


電池の外観。冒頭では赤いカラーリングと書きましたが、よく見てみるとの交互なまるでシマシマなデザインとなっていますね。80年頃よりマンガン電池で主流だった“液漏れ補償”付き。この電池では底面表示の製造年月より2年間となっています。一般的に単1と単2が3年補償単3以下が2年補償であるケースが多かったようです。
カラーリングの通りの赤マンガン電池で、黒マンガンであるスーパーバイタルはシルバーと黒の交互デザインであったようです。
注意書きの文字はデザインを追求したあまりちょっと小さめかもしれないですね…。保証条件が書いてある部分は文字が凝縮されてる分、更に細かいかも。JISマークの表示は“C8501 T.T.K.”とあるので、東洋高砂乾電池製だと思います。許可番号の表示は無いため、どの工場で製造されたのかは不明です。もちろん、生産国は“MADE IN JAPAN”で日本製
なお、注意書きの全文は以下の通り。

[補償] 期間:製造年月(底面に表示)より2年間
この電池の液もれにより使用器具を損傷させた場合、使われた電池と一緒に下記へお送り
ください。お客様がこの電池を充電したり、(+)(-)を逆に入れた場合を除き器具を修理ま
たは同等品と交換いたします。 〒100 東京都千代田区丸の内2-2-3 200px-Mitsubishi_logo三菱電機株式会社
ご注意 ●充電式ではないので、充電すると液もれ、はそんのおそれがあります。
●はれつのおそれがあるので(+)(-)を正しく入れてください。


前モデルと思われる“VITAL”と比較してみました(85-02製)。前モデルでは“200px-Mitsubishi_logoMITSUBISHI”のロゴが大きくブランドが小さいですが、後継モデルでは社名ロゴが小さくブランドが大きくなって逆転しています。型番が“SUM-3(R)”という点は同一であるようです。
液もれ補償の補償条件は前モデルの方が大きく取られていて文字も大きいので幾分か読みやすいです。しかし、注意書きの文字は前モデルが小さく、後継モデルの方が大きい…。それでも読みづらく感じるのは赤地に黒文字だからなのかもしれません。両者の補償条件および注意書きの文面自体はまったく同じものです。

最後にプラス・マイナス側です。プラス極絶縁リングの色は「」となっています。写真ではちょっと見にくいかもしれませんが、底面の刻印は「88-08」となっていて、1988年9月製造の電池であると思われます。


サッポロ一番 おしゃべりRADIO SUM-3(S)

サッポロ一番”のブランド名でインスタントラーメンを発売している食品メーカー“サンヨー食品”の電池です。
これは1986年頃にサッポロ一番ブランドのカップ麺や袋麺を購入して貰うことの出来た「おしゃべりラジオ(RADIO)」に付属していた電池であったようです。今では景品の付属としてオリジナル電池が付属することはめったに無いでしょう。そういう意味ではここまで力を入れていた時代のレアな電池であります。


当時のCM映像がYouTubeに残っていました。おしゃべりラジオの名の通り、上に配置されたアナウンサーの口がラジオの音量にあわせてパクパクする仕組みでした。実は、ワタシもサッポロ一番の景品では無いものの同じラジオを持っていたことがあります。
仕組みが気になって、好奇心旺盛な当時のワタシ、分解したことがあったのですが、口の部分が電磁石と連動してラジオの音量と同期している仕組みであったと記憶しています。大きいコイルが入っていたのが今でも印象に残っています。スピーカーと並列で接続されていたのか、音量を上げると口のパクパクが大きく反応した思い出が…。だから、口を反応させたい時は音を大きくしなければなかったのですね。しばらくしたら飽きちゃいましたw。


電池の外観です。このおしゃべりラジオは単3電池4本使用するラジオで、4本の電池が付属していたようです。これはそのうちの2本みたいですね。
電池には『サッポロ一番』と『おしゃべりRADIO』のロゴがあるのみで注意書きの記載はあるものの、電池の種類、そして製造メーカーや生産国の表記は一切ありません。ここまで殺風景な電池も珍しいと思います。注意書きの全文は以下の通りです。

ご 注 意:この電池は充電式ではありません。
充電すると液もれ、破損することがあります。
破裂のおそれがあるので(+)(-)正しく入れること。
SUM-3(S) 1.5VOLTS

型番のみは記載されていて“SUM-3(S)”という表記があります。構造を見るからしてこの電池はマンガン電池であると推測されるのですが、マンガン電池で“S”の符号が付くものは同電池で最下位に当たるグレード緑マンガン電池だったりするので、付属品なこの電池はこのようなクラスに位置付けられる電池なのかもしれません。はたまた、サッポロ一番の“S”かもしれませんが…。


最後にプラス・マイナス側です。状態は非常に悪く、マイナス極は1本粉吹きのもう1本は穴が空いて中が露出しています。そのため製造年月などは見られない状況になっていますが、粉吹きのスキマからの様子を見てみると、恐らくは亜鉛缶剥き出しの構造だと思いますので、もともと製造年月の印字は元々無かったのでは?と思っています。
外装は80年代製造の電池ではあまり見られなかったビニール(PVC)外装です。最近の安物系マンガン電池ではよく見られる外装ですね。やっぱり、あまりグレードの高くない電池だったのかもしれません。


HITACHI G SUPER GOLD SUM-3(SG)

日立家電販売(当時)が発売していたマンガン電池“スーパーゴールド(SUPER GOLD)”の初期モデルです。スーパーゴールドと言えば“SG”のロゴでお馴染みですが、この初期モデルではスーパーゴールドなのに“G”ロゴとなっています。
これは赤マンガンのゴールドそして、黒マンガンのデラックスゴールドスーパーゴールドへと繋がりますが、これらを引っくるめてゴールドシリーズと言う意味での“G”ロゴだったのかもしれません。

改めて電池の表を舐め回すように見てみましょう。デザインはゴールドのシブい系でカッコいいデザイン。プラス側には日立マーク(亀の子マーク)付きの古い“HITACHI”ロゴが見えます。社名表記は日立家電販売の英文社名“Hitachi Sales Corp.”の表記となっており、その後にTokyo Japanが続いています。
ブランドは大きい“G”マークの中に「SUPER GOLD」と入っているもの。改めて見ても“SG”ではありませんw。

形名表示部分と注意書き部分です。型番は“SUM-3(SG)”となっています。JISマークの表記は“JIS C 8501 M.D.B.”となっており、日立マクセル(現・マクセル)製と思われます。
なお、マクセルブランドの”400″シリーズと同じ型番ですが、同シリーズもスーパーゴールドの愛称を用いていたことから、両者は同じ電池であったと推測できます。生産国はもちろん日本製なのですが、Made in Japanの表記が大きいこと…。

注意書きは日本語と英語での2ヶ国語表記。マクセルブランド”400シリーズ”と全く同じ文面です。全文は以下の通り。

注意──はれつのきけんがあるので、充電
をしないこと。(+)(-)を正しく入れること。
MAY EXPLODE IF CHARGED OR
SET REVERSELY.

プラス・マイナス側です。プラス極及びマイナス極どちらとも絶縁リングがあるタイプで、両方とも「」となっています。
マイナス極の刻印は「79-03」となっていて、1979年3月製造の電池であると思われます。かつて入手した、同等品マクセルブランド”400″は外装がサビだらけでコンディションがあまり良くなかったのですが、この日立スーパーゴールドは外装・端子共に良好で奇跡の2本(?)でした。

★関連記事
maxell “400” SUM-3(SG)
→マクセルブランドの同等品である”400シリーズ”単3を紹介した記事。SUM-3(SG)という型番が当電池と同じで、電池には記されてはいないものの「スーパーゴールド」の愛称を使用していた。


MALLORY NEO SUPER 単3形乾電池 SUM-3(NS)

今回はかつて“デュラセル・バッテリー・ジャパン”が展開していたマロリーブランドのマンガン電池を紹介します。マロリー(MALLORY)はデュラセル社の前身である企業であり、同社と提携して発売した、ナショナル(現・パナソニック)初のアルカリ電池のブランド名としても知られています。
アルカリ電池のブランドである“デュラセル(DURACELL)”が登場した後も、マンガン電池のブランドとしてマロリーは健在でした。

この電池は黒マンガン電池に当たる“NEO SUPER”というブランドで、赤マンガン電池に当たる“SUPER”というブランドの電池も存在しました。なお、当時放送されていたアルカリ電池“デュラセル”のCM内で比較元として赤マンガンの“SUPER”が写り込んでいます。赤マンガンとアルカリを比較するという物凄い映像なのですがw。


電池の注意書き部分です。今回入手した2本は年代が異なるもので、写真上が2年の液漏れ補償付きのもの(旧版)写真下が液漏れ補償から使用推奨期限の表示に変わったバージョン[水銀0(ゼロ)使用]となっています(新版)。まず、両者型番がことなっています。カッコ書きの“SUM-3(NS)”の型番は同じものの、旧版が“R6P/NS・1.5V”となっているのに対して、新版が“R6PU・1.5V”となっています。
そして、もう一つの点は発売元である“デュラセル・バッテリー・ジャパン株式会社”の所在地が異なる点です。旧版では“東京都港区赤坂1-11-41 第一興和ビル”となっています。これはかつての“三洋デュラセル株式会社 営業本部”と同じ住所です。三洋デュラセルは三洋エクセルと名を変えますが、営業機能のみがデュラセル・バッテリー・ジャパンに譲渡されたのでしょうか…。複雑な事情が絡んでいそうですね。
一方、新版では“東京都台東区蔵前2-6-4 マスダヤビル8F”となっています。これはデュラセル・バッテリー・ジャパンの閉鎖登記簿を見たときと同じ住所であり、平成9年8月の会社解散までこの所在地だったようです。
注意書きは両者同じもので、全文は以下の通りです。

(ご注意)●この電池は充電式ではありません。充電
すると液もれ、破損することがあります。●はれつ、液も
れのおそれがありますので(+)(-)は正しく入れること。

ちなみに生産国は旧版・新版ともに“MADE IN INDONESIA”のインドネシア製となっていました。この電池が製造された1980年末~1990年代初頭と言えばまだまだ日本製のマンガン電池も多かったはずです。その中での海外産は珍しい存在だったのではないでしょうか。

最後にプラス・マイナス極の拡大です。プラス極の絶縁リングの色は「」となっていました。旧版は「89-04」で1989年4月製造の電池、新版は「03-96」で1996年3月の使用推奨期限、2年期限の1994年3月製造の電池であると推測されます。
この表記を見るとわかりますが、[年 – 月]の表記となっているのが製造年月[月 – 年]の表記となっているのが使用推奨期限です。少なくとも国内メーカーの電池であれば本体表記が無くてもこの法則で製造年月の表記であるか、使用推奨期限の表記であるかの見分けができますよ。

★関連記事
SANYO MALLORY SUPER SUM-2(S)
→こちらは当電池の前身に当たる、三洋デュラセルが展開していたサンヨーとマロリーのダブルブランドによるマンガン電池を紹介した記事。当電池と同じように黒マンガンの“NEO SUPER”と赤マンガンの“SUPER”があり、記事では赤マンガン(SUPER)の単2を紹介している。


[マツダ] Toshiba 東芝乾電池 UM-3 1.5V

今回はかなりレトロな「マツダ」ブランドを冠した東芝の単3マンガン電池を紹介します。“マツダ乾電池”と言えば東京芝浦電気の過度経済力集中排除法適用で工場分割の憂き目に合い(※)、一旦マツダブランドの電池が消えるものの岡田乾電池との販売提携により同社製の“マツダ乾電池”が再び発売されるという紆余曲折の歴史は有名な話であります。
今回紹介する電池は「マツダ」ブランドを冠するものの比較的後期の電池となります。

※:この工場分割で生まれたのが、現在の大手電池メーカーFDKである。東京電気化学工業として創業された。当初は旧マツダの“ノーベル乾電池”として売られたという。

この電池は1957年経営不振に陥った岡田乾電池の事業を引き継ぎ、東京芝浦電気が経営参加した“日本レイ・オ・バック乾電池”の頃に発売したもので、「東芝電池三十年史」では『新意匠の東芝乾電池』として紹介されています。
左の写真は1958年4月号の“東芝レビュー”に紹介されている当電池の詳細で、記事には『灯火用のほか、フラッシュガンや小形のトランジスタラジオ用として最近非常に需要が増加しつつある。』とありました。
更に後期のものは同じデザインでマツダマークが無い、東芝傘マークのみな“東芝乾電池”も存在したようであります。

電池の外観です。正面の模様が何となくロケットのように見える独特のデザインでレトロフューチャーを感じさせ、なんともステキですよね。マツダマークが見えるもののあくまで“東芝乾電池”であり、“マツダ乾電池”ではありません。
社名表記は“東京芝浦電気株式会社”で定価25円。東芝電池三十年史によるとこの電池が発売された昭和32年は白米(10kg)が870円であり、電池が高価であったことが伺えます。


よく見てみると、今回入手した電池の中に一つだけ“東京芝浦電気株式会社”の「気」の字が「」と古い漢字になっているバージョンが混在していました。恐らくこちらが古い(最初期?)のものであると推測されます。
価格表示も異なっており、東京芝浦電気バージョンでは“80Y8”というロット番号かな?と共に「定価25」となっていて、東京芝浦電氣バージョンでは単純に「定価25」と書いてあるのみになっていました。その代り電池本体には謎の印字らしき表示が見られましたが、判読は不可能でありました。
最後にプラス・マイナス側です。プラス極は灰色の樹脂…、と言うかアスファルトかもで封口されています。マイナス極は亜鉛缶むき出しで、写真右に見える東京芝浦電氣バージョンは液漏れが特に酷い状態です。
外装は紙巻に透明なチューブで覆われているというようなもので、金属外装の単3マンガン電池が登場する前はよく見られたものです。

【参考(引用)文献】
東京芝浦電気株式会社
“14.4.2 乾電池”
『東芝レビュー』1958年4月号, P456-457

東芝電池株式会社
『東芝電池三十年史』1985年


Fujitsu 7300 アルカリ乾電池 単3形 LR6(F)

かつて、富士電気化学(現・FDK)が主力アルカリ電池として発売していた“7000シリーズ”の単3です(7300)。現在FDKのアルカリ電池は用途に応じた3つのブランドをラインナップしていますが、この電池を発売していた1990年代はアルカリ電池と言えばこの“7000シリーズ”と、音楽向けアルカリ電池“WAVE(ウェイブ)シリーズ”を展開していたようであります。
ちなみに今回紹介するこの電池、液漏れしており色ムラが凄いことになっています。

電池の注意書き部分です。この電池、アルカリ電池としては珍しい液漏れ補償が付与されています。富士電気化学は1987年10月にアルカリ電池で液漏れ補償を付けて発売、同業他社はマンガン電池に液漏れ補償を付けて発売していましたが、アルカリ電池は富士電気化学のみであったと記憶しています。期間は不明ですが、マンガン電池と同じく使用推奨期限の表示が開始される1993年頃まで行われていたと思われます。

補償条件の全文は以下の通りです。社名表記は現・FDKの旧社名である“富士電気化学株式会社”となっており、住所も現本社の前に当たる浜ゴムビルのものになっています。


●正しくご使用いただいたにもかかわらず、この電池の液も
れにより使用している機器に損傷が生じた場合、電池と一緒
に下記へお送りください。修理または相当品と交換いたしま
す。補償有効期限 製造後2年 TEL(03)434-1271
富士電気化学株式会社  〒105 東京都港区新橋5-36-11

次に注意書きの全文です。90年代の電池とは言え、アルカリ電池だからか分量はちょっと多めになっていますね。

ご注意:この電池は充電式ではありません。充電すると液もれ、破損
のおそれがあります。 ●+-は正しく入れてください。 ●未使用の電
池と使用した電池、他の種類の電池とまぜて使ったり、ショート、分
解、火に投入、加熱しないでください。 ●機器の使用後はスイッチを
切り、使い切った電池は取り出してください。

電池の形名表記部分にはJISマークの記載があります。“C8511 380130”の記載があるため、現・FDK鷲津工場製であることがわかりますね。認定番号のみで略号(FDKなど)の記載はありません。このデザインのアルカリ電池は後継の新デザインになっても、100円均一ショップなどで廉価版のアルカリ電池として発売されていました。位置付けは変わっても同じデザインの電池が長年に渡り発売していたことになります。

プラス・マイナス側です。写真左側の電池が特に液漏れしています。マイナス極の絶縁リングは「」。マイナス極底板には「90-03」と刻印されており、1990年3月製造の電池となります。保証期間はこの製造日から計算する方式となっており、補償条件には『補償有効期限 製造後2年』とありましたから、この電池では2年後の1992年3月までが補償期間となります。

 

折角なので、廃棄する前に外装ラベルを剥がしてみました。ちょっと昔な富士電気化学時代のアルカリ電池にも興味があったので…。外装缶には特にロット番号の印字や刻印などは見られませんでした。現在のFDK製造のアルカリ電池ではロット番号の印字があったり無かったりするので、単純に記載の無いロットに当たってしまったのかもしれませんが。

 

最後に絶縁リングの拡大です。黒い絶縁リングで、真円では無く切り欠きが付いているものです。特に数字やアルファベットの刻印などは見られませんでした。
なお、マイナス極のガス抜き穴ですが、現在の4つ穴タイプとは異なる2つ穴タイプ(リンク先は液漏れしてますので閲覧注意)となっていました。底板も現在のザラザラなものとは異なって、比較的ツルツルなものになっていますね。


TOSHIBA キングパワーU SUM-3(U) 単3形

ちょっとレトロちっくデザインな東京芝浦電気時代の“キングパワーU”です。キングパワーUは赤マンガンの“キングパワー”に対して発売されていた黒マンガン電池です。近年東芝ライフスタイルで本電池の復刻版が発売され、電池マニアの間で注目を浴びました(すいません、当ブログでの紹介はサボってます)。
昔の東芝の電池と言えばデザインされたギザギザ模様で、当時はこの模様が東芝電池のトレードマークだったとも言えるでしょう。

横からすいません、電池の外観です。“TOSHIBA”のロゴは現在の1世代前に当たるもので、いわゆる東芝傘マークも健在です。懐かしいですね。注意書きもシンプルなもので以下の通り。

ご注意●はれつのきけんがありますので(+)(-)は正しく入れ、また充電はしないでください。

社名表記は東芝の旧社名である“東京芝浦電気株式会社”です。当時、電池及び応用商品の営業・販売は東芝本体が行っていたため東京芝浦電気名義となっていたようですが、1981年の東芝電池誕生から製販一体化が行われ、社名表記も東芝電池株式会社に変更されることになります。
JISマーク表記は“C8501 R-O-T”となっており、東芝レイ・オ・バック高崎工場(現・FDK高崎工場)とみられます。

プラス・マイナス側です。プラス・マイナス両方に絶縁リングが付いており、どちらとも「」となっています。プラス側の絶縁リングには模様が付いていて特徴的な構造になっていますね。マイナス極には“1 2 5”という刻印が見えます。これは1970年中期頃まで行われていた製造日の表記で、一般的に上2桁が製造月下1桁が西暦下1桁となっています。従って、この電池は1975年12月製造の電池であると推測できます。

この電池、液漏れは全く無かったのですが、その代り膨張して膨れており外装缶が開いていました。乾電池としての化学反応は終了していると思われ、爆発することは無いと思いますがちょっと怖いですね。