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YAMADA 3 / 4 単3形/単4形 アルカリ乾電池 YS-LR6H1/4S / YS-LR03H1/4S

大手家電量販店“ヤマダ電機”に新登場したアルカリ電池です。現在ヤマダ電機PBのアルカリ電池には金色のスタンダードタイプ銀色のハイグレードタイプのものが存在していますが、こちらはそれらに加え発売されたアルカリ電池のようです。
金色や銀色のものに比べると、単3と単4の4本パックが160円前後と最安値であったことから、エントリーモデルのアルカリ電池なのではないか?と推測されます。


パッケージ。現状ではこの単3と単4の4本シュリンクパックのみであり、他サイズは存在していないようです。ラベルには“お買い得 4本パック アルカリ乾電池”と記載、お買い得感をアピールしています。4本パックは普通でお買い得ではないと思うのですが…ってどこかでも書きましたねw。パッケージにのみヤマダ電機のプライベートブランドである“Ys YAMADA SELECT”のロゴがあり、かつては電池のブランドとしても用いられたことがありましたが、現在電池本体にはヤマダ電機のロゴがそのままブランドとして使われています。
社名表記は“株式会社 ヤマダ電機”。バーコードの事業者名はヤマダ電機のアルカリ電池ではお馴染みな“(株)OPTILED LIGHTING(456237144)”です。


電池の外観です。真っ白なベース色が特徴のデザイン。ヤマダ電機のアルカリ電池で真っ白いデザインに新鮮味を感じないのは、かつてのハーブリラックスアルカリ電池が白だったからでしょうね。ロゴはそのままヤマダ電機なのでどこの電池かは一目瞭然!
社名表記はパッケージと同じく“株式会社 ヤマダ電機”。生産国は“Made in China”で中国製となっています。

プラス・マイナス側です。マイナス極絶縁リングの色は「」。使用推奨期限の表示は印字ではなく、注意書きなどとともに印刷されているタイプです。
使用推奨期限は単3と単4共に「04-2025」。パッケージに使用推奨期限などの表記は見られませんが、5年期限のそれぞれ2020年4月製造の電池であると思われます。金色や銀色は10年期限ですから、やっぱエントリーモデルなんでしょうねぇ。

外装ラベルを剥がしてみました。単3には「SGYH04 221043」の、単4には「IGYH 04 251618」のレーザー刻印らしきロット番号があります。
この上アルファベット+数字6ケタ、下数字6ケタパターンはかつてGP製のアルカリ電池で見られた特徴だったのですが、最近はPAIRDEER(Zhongyin (Ningbo) Battery Co., Ltd.)製のアルカリ電池でも見られ、見分けが付かなくなりました。


最後に絶縁リングとマイナス極の拡大です。絶縁リングは薄緑色。刻印パターンは単3と単4で異なっており、単3は切り欠きを下に置いた状態上に“S 32 L”の刻印が、単4は切り欠きを右に置いた状態上に“S 15 L”下に“G”の刻印がありました。いずれも「SL」の刻印が見られたことから、これはPAIRDEER製のアルカリ電池であると思われます(刻印の意味はこちらの記事を参照)。
マイナス極のガス抜き穴は一般的な2つ穴タイプとなっていました。


SHARP(R) G マンガン乾電池 SIZE”C” R14C SUM-2(E)

レアなシャープの単2マンガン電池です。シャープのマンガン電池には赤マンガン相当の“GI”黒マンガン相当の“GII”が存在していますが、こちらは最後にローマ数字が付かない“G”というネーミングの電池であります。
ちなみにこの電池は海外のオークションサイトとして有名なebayで入手しました。ウクライナのセラーから購入した電池で、日本から輸入した何らかの機器に入っていたということなのでしょうか?


電池の外観です。“SHARP”のロゴが大きくカッコいい電池で、黒バックの上にある赤い“G”のロゴが目立っています。シルバーで黒いカラーリングですから、黒マンガン電池にも見えそうですが、型番は“R14C”とあり「C」という符号は青マンガンを表しているようなので、赤マンガンよりもグレードの低い電池なのかもしれません。この電池が製造された1988年は冒頭の“GI”や“GII”も既に存在していますから、それよりも低グレードの電池であればこの電池が存在していた理由もわかります。ということはこの電池は付属品専用?
注意書きは日本語と英語の2ヶ国語表記。海外から輸入した電池ではありますが、海外専用品ではなく、日本でも出回っていた電池であろうことが伺えます。注意書きの全文は以下の通り。

ご注意:充電式ではないので、充電すると「えきも
れ」「はそん」することがあります。(+)(-)を正しく入
れないと、はれつのきけんがあります。
M.D.B. MADE IN JAPAN

CAUTION : NOT RECHARGEABLE. MAY EXPLODE IF
CHARGED OR SET REVERSELY.

「えきもれ」や「はそん」がひらがなとなっているのが印象的な注意書きです。生産国は“MADE IN JAPAN”で日本製。その左には“M.D.B.”の表記が見えますから、日立マクセル(現・マクセル)製の電池であると思われます。シャープブランドの乾電池は一部例外もありますが、ほぼマクセル製だったようです。
プラス・マイナス側です。プラス極絶縁リングの色は「」。マイナス極底面の刻印は「88-10」となっていて、1988年10月製造の電池であると思われます。
前回紹介した三菱電機の赤マンガン“vital”は1988年8月製造で「液もれ補償」付きの電池であったので、液もれ補償が無いこの電池はやはりお察し下さい的なグレードなのかもしれないですね。

この電池は同柄で006P形のものも確認しています。型番は“S-006P(E)”。底面には「79-04」の刻印が見え、1979年4月製造の電池でしょう。“JIS C8501 M.D.B. MADE IN JAPAN”の表記も見えるのでこちらもマクセル製みたいです。
しかし、この電池とてつもない液漏れが現在も進行中であり、写真で見えている側はきれいに見えますが、反対側はこの通り凄いことになっています(リンク先グロ注意)

★関連記事
SHARP DRY BATTERY LONG LIFE UM-2(A)
→当電池よりも更に古いシャープの単2マンガン電池を紹介した記事。こちらも何らかの機器に付属していた電池と見られる。この電池もマクセル製。

SHARP GII マンガン乾電池 R6PU
→こちらは同じシャープのマンガン電池でも黒マンガン相当な“GII”を紹介した記事(単3)。2000年製造の比較的新しい電池で、やはり製造はマクセル。

SHARP(R) GII マンガン乾電池 R03
→これもシャープの黒マンガン相当な“GII”の単4電池なのですが、これはマクセルではなく松下電池工業(現・パナソニック)製の電池です。このことからシャープの乾電池全てがマクセル製ではないことがわかる。