今回はかつて東芝電池より発売されていたカード型の電池チェッカーを紹介します。これは単1から単4サイズと006Pの電池が測定可能な電池チェッカーです。
パッケージには「バッテリーチェッカーはアメリカで開発された乾電池の消耗度を計る革命的テスターです。」と記載、これは“バッテリーチェッカー(BATTERY CHECKER)”という商品名のようですね。
パッケージ裏面。社名表記は“東芝電池株式会社”で、東芝電池時代の製品です。バーコードのベンダーは“東芝ライフスタイル(4904530)”となっていました。東芝電池時代から今に至るまで同じベンダーコードが使われているというパターンですね。
ちなみに住所は本社が所在した南品川ではなく、東京都中央区銀座の営業本部があった住所になっています。
パッケージにあるキャッチコピーや社名表記などが記載された三角の紙を開くと使用方法が記載されています。
さらに開くと注意書きが記載されています。全文は以下の通り。かなり長文なので、面倒なら読み飛ばしてくださいねw。
計測できる乾電池の種類
■単1、単2、単3、単4(1.5V)と006P(9V)の形式のものが計測できます。ただし、ユニカド充電池(1.2V)及びボタン電池には使用できません。
特長
■バッテリーチェッカーはアメリカで生まれた、乾電池の消耗度を計る簡易テスターです。
■消耗状態が一目でわかる特許製品で、米社と日本の株式会社スリーテックデイビス社が特許出願しています。
ご注意
■バッテリーチェッカーは熱で作動しますので、
1.直射日光の下では使用しないでください。
2.風の強い所での使用は避けてください。
■測定中は帯の部分が熱くなりますので、手を触れないでください。
■低温時は電池の働きも帯の発色も弱まりますので、室温(摂氏約10度以上)でご使用ください。
■折り目、ひっぱり、直射日光、有機溶剤(アルコール、ベンジン、シンナー類)などを避け、涼しく乾燥している場所に保管してください。
■バッテリーチェッカーを乾電池に長時間、接触したままにしないでください。
■バッテリーチェッカーは長期間ご利用できます。ケースに入れて、保管してください。
その他
■電池は使用する器具により、使用電流、終止電圧(使えなくなった時の電圧)が異なりますので、このチェッカーは目安としてご使用ください。
■万一、製品に不具合が生じた場合は、お手数でもお買上げの販売店にご相談ください。
電池チェッカーは折り曲がり防止のためか、ハードケースに入っています。取り出す時は上のカバーをめくって取り出します。
これがカード型電池チェッカーの本体です。ペラペラなので、このままで保管しておくと確かに折り曲がりそうな気がします。
単1~単4サイズ用の測定端子とゲージ、006Pサイズ用の測定端子とゲージが独立しています。なお、テスター自体は英文表記。
測定方法は両端にある測定端子に電池のプラス・マイナス極を接触させます。プラス・マイナスの向きはどちらでも大丈夫です。
5秒ほどすると、ゲージの帯の部分が虹色に変わります。この虹色が止まった位置が電池寿命の目安になります。
●緑色の位置で止まると、電池は使用可能。
●赤色縦じまの位置で止まると、電池の交換時期が近づいた。
●赤色の位置で止まると、電池交換の必要あり。
006Pサイズでは測定端子の位置は異なっていますが、表示のされ方は同様で電池寿命の目安は上記と同じです。
なお、注意書きにもあった通り、測定中は帯の部分に触らないこと。熱さでやけどするかもしれませんよ。もちろん、長時間測定を行うと電池の寿命が短くなる原因になるのでご注意を。
なお、バリエーションモデルとして“X-2001AF”という和文表記バージョンも発売されたようです。本記事の“X-2001F”共に1988年カタログの価格では500円。当時としてもお手頃価格だと思います。1989年までに生産を終了した模様で、1990年のカタログでは既に掲載されていませんでした。
ただし、この後も多本パックのアルカリ電池のおまけなどでこのような電池チェッカーが付属してきたこともあります。また、このタイプの電池チェッカーを電池本体に内蔵させたのがデュラセルの“デュラセル・パワーチェック”です。