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KOIDE CAMERA ALKALINE LR6(AM3)/1.5V

主に関東地方を中心に展開しているカメラ店“コイデカメラ”のアルカリ電池です。今でこそプライベートブランドのアルカリ電池は珍しくないですが、これは1980年代に発売されたプライベートブランドのアルカリ電池であり、かなり珍しいのでは無いでしょうか。
コイデカメラと言えばTBSラジオのリスナーなら知る人ぞ知るカメラ店で、ラジオCMで謳われていたキャッチコピー『コイデいいのだ!』が印象深かった方もいるのでは?


電池の外観です。アルカリ電池らしい金色をベースとし、上から「水色・白・水色」で分けられているデザインとなっています。ある意味プライベートブランドらしいシンプルデザインかもしれません。80年代製造のアルカリ電池ということもあり、金色が光り輝くキレイな金属外装です!
電池には社名表記などは見られませんが、JISマーク表記とともに生産国と製造メーカーが記載されていました。

C8511-582034
MADE IN JAPAN
BY Hitachi Maxell Ltd.

ということで日立マクセル(現・マクセル)製のようです。当ブログ「JIS認定工場一覧」によると、アルカリ一次電池(C8511)の許可番号“582034”は日立マクセル大阪工場を指しているようなので、製造もマクセルが行っていることがわかります。
注意書きはアルカリ電池ということもあり、長文となっています。80年代の乾電池はマンガン電池よりもアルカリ電池の方が注意書きが長い傾向にあります。以下が注意書きの全文です。

<ご注意> この電池は充電式ではありません。 ●充電すると
えきもれ、はそんのおそれがあります。はれつ、えきもれの
おそれがありますので ●(+)(-)を正しく入れること。 ●新し
い電池と使用した電池をまぜて使わないこと。 ●この電池と
他の種類の電池をまぜて使わないこと。 ●分解・ショート
火に投入・加熱しないこと。

「えきもれ」や「はそん」、「はれつ」といった単語が漢字ではなくひらがなだったのが印象的な注意書きですね。注意書きを書き写してて何回『まぜて使わないこと』のフレーズを繰り返すんだ?と思いました。

最後にプラス・マイナス側です。絶縁リングはプラス側に赤いのが一つ。マイナス側にも赤いのが見えますが、これは赤い外装フィルムのようです…。
マイナス極に「83-06」の刻印が見えますので、1983年6月製造の電池であると思われます。乾電池における使用推奨期限の表記が始まるのが1993年かつ表記が『年 – 月』であるので表示が製造日なのは間違いなさそうです。


【ダイソー50周年】DAISO HAPPY 単3(4本)+単4(4本) ALKALINE BATTERY DAISO & GO アルカリ乾電池


2022年3月に均一ショップとして知られる“ダイソー(大創産業)”は50周年を迎えました。それに伴いダイソーでは様々なお買い得商品を発売していますが、その中で発売されたのが今回紹介するアルカリ電池です。電池そのものはダイソーで普段売られている“DAISO & GO”のアルカリ電池でありますが、単3と単4が4本パックになって税抜100円といつもよりお得パックとなっています。


パッケージ。サイズの違う電池をパッケージする手段が見られなかったのか、単3と単4の4本入りシュリンクパックを重ねて梱包した他には見られないものとなっています。このパッケージは店頭でもよく目立っていました。どのような外箱に入ってたかも気になる所ですね。


いつものブリスターパックでも凝縮されたような注意書きとなっていますが、今回は更に範囲のせまいシュリンクパックとなっているため、注意書きの文字は小さく更に読みにくくなっています。これは虫めがね使わないと読めないレベルじゃないでしょうか…。とても小さいです。
一見、既存のシュリンクパックを重ねているようにも見えますが、普段売られているDAISO & GOのアルカリ電池は5本パックですし、注意書きにも『DAISO & GOアルカリ乾電池 (単3形、4本+単4形、4本)』となっていますから、このために作られたパック品であることがわかりますね。ちなみにこのパックをバラすと単3・単4のシュリンクパックが両面テープで引っ付けられていました
商品名は「電池5214」、型番は「OTR-22P-24(T828)」となっていました。社名表記は“(株)大創産業”でバーコードの事業者名も同社となっています[4550480]
ダイソーが発売するアルカリ電池ではお馴染みとなった、電池の注意書きが参照できるQRコードは今回も健在で、リンク先は“http://cellcaution.sunnyday.jp/lr+pr_handling_caution.pdf”となっています。これは以前当ブログで紹介したDAISO & GOの単5アルカリ電池に記載されていたQRコードのリンク先と同じです。「ロリポップ!」というレンタルサーバーを使用して作られたサイトのようです(当ブログも同レンタルサーバーを使って運営しています)。


注意書きが記載されているラベルの右下に裏面をめくれと言わんばかりの矢印があったので、物理的に剥がしてみたら、うまく剥がれずに失敗!
電池を取り出してシュリンクパックを裏返してみると英語の注意書きがありました。これが正解みたいですね。何か足らないと思っていたのですがこれだったのか…。


電池の外観。すっかりお馴染みとなったDAISO & GOアルカリ電池のデザインで、メタリックな緑色をベースとして、上下に金色の帯が入ったものとなっています。
社名表記はパッケージと同様に“(株)大創産業”、生産国は“MADE IN CHINA”で中国製となっています。生産国のとなりにはパッケージ記載の型番の一部である「T828」と、JANコードが記載されていました。JANコードはこの電池(単3+単4の4本パック)ではなく、通常販売のDAISO & GOアルカリ電池5本パックのコードとなっていました。

デザインは以前当ブログで紹介したときと同じだったのですが、「アルカリ乾電池」や「AA LR6 / 1.5V」のフォントが変わっていたり、“Plia Alcalina”という表記が“PILA ALCALINA”の大文字になっていたりと微妙に変化していました。
よく見てみるとプラス・マイナス表記の太さも変わっていることがわかります。しばらく目を離していると、いつの間に電池のデザインは変わってしまうので恐ろしいですね…。


プラス・マイナス側です。マイナス極絶縁リングの色は「」。使用推奨期限は単3と単4共に「02-2029」となっていました。パッケージには『使用推奨期限7年』の記載がありましたから、それぞれ2022年2月製造の電池であると思われます。

外装ラベルを剥がしてみました。単3の方には印字らしきものは見られるのですが、判別できませんでした。文字なのか…記号なのか…、「・」のようにも見えますが。
単4の方には“LT16Z”のロット番号らしき印字が見られました。

 

 


最後に絶縁リングとマイナス極の拡大です。絶縁リングは単3と単4で違うタイプのものであり、単3は薄緑色の絶縁リング切り欠きを右にした状態で、下に“G3”の上に“S 36 L”の刻印が見られました。単4は切り欠きも刻印も無い単3よりも濃い色の緑を使った絶縁リングとなっていました。
単3の絶縁リングでは「SL」の刻印が見られましたから、PAIRDEER(Zhongyin (Ningbo) Battery Co., Ltd.)製と思われるのですが、単4のみは見られず絶縁リングのタイプも違っていたので製造メーカーが異なる?謎です…。
マイナス極のガス抜き穴は単3と単4共に、一般的な2つ穴タイプとなっていました。


アルカリ乾電池 MEGAVOLT(メガボルト) EX 単3形/単4形 LR6/4S/M3 / LR03/4S/M3

今回はディスカウントストア“ドン・キホーテ”で見つけたアルカリ電池を紹介します。ドン・キホーテには“MEGAVOLT(メガボルト)”というプライベートブランドの低価格アルカリ電池が発売されていますが、これはその上位モデルにあたるハイグレードアルカリ電池で、その名も“MEGAVOLT EX”となっています。
普通のMEGAVOLTが4本パック98円程度なのに対し、こちらのMEGAVOLT EXは158円とちょっとお高めな価格になっています。


シュリンクパック4本入りのパッケージ。普通のMEGAVOLTと同様に大きな商品名やキャッチコピーが目立つ台紙がシュリンク内に入っています。キャッチコピーは“さらに!強力長もち”、“災害備蓄用にも!”となっています。普通のMEGAVOLTは使用推奨期限が7年となっていますが、EXでは10年とグレードアップされています。
輸入販売元は“株式会社パン・パシフィック・インターナショナル・トレーディング”。元々はジャストネオという企業が販売していましたが、親会社の社名変更に伴いなんとも長大な社名に変更されました。2022年現在、乾電池に記載される社名では最も長い社名だと思いますw。なお、バーコードの事業者名も同社となっていました[4549777]
型番は単3・4本パックが“LR6/4S/M3”、単4・4本パックが“LR03/4S/M3”です。


シュリンクパックを開封してみました。普通のMEGAVOLT同様に2重シュリンクとなっていて、キャッチコピーや商品名が記載された台紙は1回剥いだシュリンクの下に貼り付けられています。いつも思いますが、この包装はとても勿体ない印象を受けます。どうにかならないものですかね…。
シュリンクは上も下もミシン目付きのものになっていますから、包装自体はとても剥がしやすいです。これは好感が持てた点であります。


電池の外観。金色のボディ青い帯が印象的なデザインです。青好きな自分にとっては中々好印象なカラーリングですね。『EX』というロゴの部分はちょっと三菱を意識してそうな感じではありますが、青いカラーを使っているという共通点があるだけでデザインは全く違っています。こちらは青よりも金色が多く占めている印象がありますね。
電池に表記されている輸入販売元も“株式会社パン・パシフィック・インターナショナル・トレーディング”でやはり長い社名です…。生産国は“MADE IN CHINA”で中国製となっています。


プラス・マイナス側。マイナス極絶縁リングの色は「」。使用推奨期限は単3と単4共に「08-2031」となっていました。パッケージには“使用推奨期限10年”の記載がありますから、それぞれ2021年8月製造の電池であると思われます。

外装ラベルを剥がしてみました!単3には“BHSP 01 220743”の、単4には“PHTP05 260636-R”のレーザー刻印らしきロット番号が見られました。単4のみマジックによるマーキングも見られました。
今回は単3も単4も外装ラベルの粘着力が強く、電池側にノリが残ってしまっています。ロット番号を確認するため、写真ではロット番号の周りのみノリを剥がしています。


最後に絶縁リングとマイナス極の拡大です。「薄緑色」の絶縁リング、切り欠きを下に置いた状態で単3には“S 6-59 L”の刻印が、単4には“S 3-59 L”の刻印が見られました。いずれも「SL」の刻印が見られることから、PAIRDEER(Zhongyin (Ningbo) Battery Co., Ltd.)製であると思われます。
マイナス極のガス抜き穴ですが、単3は一般的な2つ穴タイプとなっていたのですが、単4は珍しい3つ穴のタイプでした。

★関連記事
アルカリ乾電池 MEGAVOLT(R)(メガボルト) 単3形/単4形 LR6/4S/M2 / LR03/4S/M2
→当電池の姉妹品に当たる、低価格のアルカリ電池“MEGAVOLT(メガボルト)”を紹介した記事。この記事ではパン・パシフィック・インターナショナル・トレーディングの前社名であるジャストネオの社名表記となっている。


NIKKO BIGPOWER DRY BATTERY 単三形 UM-3・FMS

今回はかつてラジコンメーカーとして知られた“株式会社 ニッコー”のマンガン電池を紹介します。ニッコーはニカド電池“ニコニカ”を発売していたことで知られ、こちらの方はよく見かけますが、充電式では無いニッコーの乾電池は珍しい存在なのでは無いでしょうか。
恐らく、ニッコーのラジコンに付属していたマンガン電池と見られ、販売していたのかは不明。カラーリングから赤マンガンに相当する電池かと思われます(付属品にふさわしい!)。


電池の外観。デザインは見た目そのまんまな赤マンガンと言った印象ですが、金色の模様が入っている点が他のマンガン電池に比べると珍しい特徴となっています。注意書きは日本語と英語の2ヶ国語表記。社名表記は住所と社名が併記されたものになっていますが、補償付きの電池ではありません。この電池が製造されたのは1991年で補償が付与されていた時期なのではありますが…。やっぱり、市販された電池では無いのかもしれません。注意書きと社名表記は以下の通りです。

ご注意 この電池は充電式ではありません。充電する
と液もれ破損のおそれがあります。はれつのおそれが
あるので(+)(-)は正しく入れてください。
Caution:Do not recharge, connect backwards, heat or
dispose of in fire.
〒125 東京都葛飾区亀有5-15-15
株式会社 ニッコー

注意書きのフォントと文面はナショナルのマンガン電池と一致、『単三形』という表記の字体もまた同じなのでOEM元はそこから推測できそうな感じです。“MADE IN JAPAN”という生産国の表示は見られますが、JISマークの許可番号や略号などは見られませんでした。


プラス・マイナス側です。プラス極の絶縁リングは「」となっています。「91-08」の刻印が見られますから1991年8月製造の電池であると思われます。その刻印の下に「M」という刻印が見られますが、これは主に松下電池工業製電池で見られた製造工場を表す記号です。主な略号の意味は以下の表の通りです。

略号 マンガン乾電池(JIS C8501)
許可番号
工場名
690 松下電池工業 乾電池事業部 辻堂工場
691 松下電池工業 乾電池事業部 名古屋工場
689 松下電池工業 乾電池事業部(守口工場)
692 松下電池工業 乾電池事業部 九州工場

※:当ブログ“JIS認定番号一覧”より抜粋。

以上のことからこの電池は松下電池工業の守口工場で製造された電池であると推測できます。現在、パナソニックの守口工場ではマンガン電池の製造からは既に撤退していますが、現在でも日本で流通される単1~単4までの乾電池エボルタとエボルタネオの製造を現在でも行っています。将来は貝塚市の二色の浜工場に移転する計画があるそうです。


BEVIGOR ALKALINE BATTERY LR6 AA 1.5V

今回は“BEVIGOR”なるブランドの単3アルカリ電池を紹介します。大手ネットショッピングサイトのAmazonで「アルカリ乾電池」などのキーワードで検索してみると有名ブランドでは無いアルカリ電池がカオス状態で出てきて、これはブログのネタに尽きないな…と思っていたのですが、これはそんなAmazonで見つけたアルカリ電池の一つです。
“BEVIGOR”ブランドの電池にはアルカリ電池のみならず、リチウム電池もあるようです。


ちゃんと購入した理由があります。上記はAmazonに掲載されていたこの電池の販売ページなのですが、「この商品について」という項目を見てみると…、

・液漏れ防止製法採用で、大切な機器にも使用可能。
・タフコート採用で長期使用における接触抵抗の上昇を半減。
・単3形でチタン化合物を採用乾電池、エボルタの技術を採用。
・無毒で環境にもやさしい、優れた環境性能。液漏れなし、電解液が完全に吸着され、流れる液体がなく、漏れが防止されない。水銀/カドミウム/鉛等の有害成分を一切含んでいないです。

このブログを見てる皆さまならもうおわかりでしょう。このキャッチコピーの上から3番目まではパナソニックアルカリ乾電池の特徴と一致するものであり、いやほぼ丸コピーと言って間違いないと思います。“エボルタ”という単語まで登場していますからね。まさか、パナソニックがこんな無名ブランドに供給するはずは無いだろうと思いつつも釣られてしまったわけです。送料込みで499円ってのが特にありえないと思ったんですけども。
ちなみにキャッチコピーの上から4番目も日本語として理解しにくい部分があり、機械翻訳っぽさが感じられますよね。『電解液が完全に吸着され、流れる液体がなく、漏れが防止されない。』の部分はちょっと理解しにくい、むしろ怖いですね…。


これがパッケージです。16本セットで8本パックのアルカリ電池が2つセットになっていました。パックの裏面にはAmazon販売商品でよく見られるバーコードは貼られていますが、電池の箱自体にバーコードは見られず、社名表記も見られません。怪しい!

パックからバラした電池の箱の裏・表です。のカラーリング、そして表面の“BEVIGOR”ロゴ部分や模様がツヤ立っているデザインとなっていて、思ったよりもカッコいいです。
写真を見るとわかるかもしれませんが、なんとこの電池は8本入りのプラスチックケースが付属しており、その中に電池が入っています。無駄にシュリンクするよりかはケースに入れたほうがコストダウンなのか…、驚きです。


紙箱からケースを取り出してみると、何かの欠片がポロリと…。プラスチックケースの蓋を止める部分が折れていました。この商品はポスト投函で送られてきたのですが、電池の重みがケースに耐えられなかったのか?それとも配送時ラフに扱われたのか?不明です。どちらにしてもメーカーはケースが壊れないようにする工夫をする必要があると思います。
このケースはおまけ扱いでパッケージの一部でしょうから、今回は返品申請はしませんでした。豪華なシュリンクパックでしたw。

電池の外観です。パッケージと同様なのカラーリング。プラス極側に配置された縞模様のようなデザインもこの電池の特徴となっています。
電池は生産国は愚か、社名表記も無く怪しさ満点です。英語の注意書きはあり、『0% Mercury 0% Cadmium』の記載も見られますが、全体的に殺風景な感じですね。デザイン的にはかつての三菱電機の赤マンガン「vital」に似てる雰囲気です。

ちなみに注意書きの全文は以下の通り。

WARNING:Do not open battery, dispose
in fire, recharge, put in backwards. May
explode or leak and cause personal
injury. Keep away from small children.


プラス・マイナス側です。マイナス極絶縁リングは無いタイプ。使用推奨期限は「2028-12」となっていました。購入日は去年の12月頃で、5年では2023年となってしまうことから7年期限の2021年12月に製造した電池という所でしょうか?
このように海外の乾電池が一番使用推奨期限の推測がし難いと思います。やっぱり、電池は信頼できるブランドのものを買うのが一番だと思いますよ。


外装ラベルを剥がしてみました。外装ラベルの端に“PJLR6ZABRZZZD”というロット番号らしき記載が見られました。このようなロット番号はパナソニックのアルカリ電池でも見られますが、パナソニックは“BAM~”で始まる表記となっていますのでパナソニック製では無いと思われます。
また、電池本体にはロット番号の印字や刻印は見られませんでした。

最後にマイナス極の拡大です。ガス抜き穴は2つタイプとなっており、間違いなくパナソニック製では無いでしょう。パナソニック製なら4つ穴です。
更にパナソニックのタフコートが採用された電池のマイナス極はザラザラとなっている点がポイントなのですが、この電池はツルツルなマイナス極となっています。案の定、騙されたということなのでしょう。わかってましたけどね…。

しかしながら、一つ安心したのはちゃんと“アルカリ乾電池”だったことです。以前、某オークションでアルカリ電池と称しながらマンガン電池を掴まされたことがあったので不安だったのです。もし、マンガン電池だったら重さで気づくでしょうけど…。あれも赤いデザインだったなw。