10月最後の今日は、かつてソニーより発売されていたニカド電池用の充電器を紹介する。パッケージには「単1、単2、単3型Ni-Cd電池専用」と書いてあり、単1~単3各2本用の充電器で単1・単2・単3のニカド電池に対応しているので型番も“BC-123”となっています。
当時この充電器が投げ売りされており、安く買ったのはいいが、結局使われること無くパッケージに入ったまま保管されるという典型的なパターンですw。
パッケージ裏。このパッケージ裏がそのまま取扱説明書になっています(写真クリックで拡大できます)。この充電器は普通の定電流充電器で、入力がAC100V 50/60Hz 5VA、出力が200mA(単1)・150mA(単2)・65mA(単3)となっている。
ソニー・エナジー・テック時代の製品。バーコードが付いているのでバーコードのベンダーを探ってみると、ちゃんとソニー・エナジー・テックの後身であるソニーエナジー・デバイス(4901660)になっていた。
充電器の外観。単1が充電できる充電器なのでそれなりに大きいです。電源も現在主流のスイッチング電源方式ではなく、トランス式なので重さもあります。
充電器の裏側には注意書きが書いてあります。充電器にも出力が書かれているが、「DC 2.4V 200mA×2」と単1の出力のみが書かれている。おそらく、最大出力ということなのだろうか?
充電器のプラス極側はアジャスターが付いており、アジャスターを起こすと単2と単3の充電が、アジャスターを倒すと単1の充電が出来る。
充電中の様子。充電中はLED(パイロットランプ)が点灯。ランプは通電表示ランプのため、充電完了してもランプは消えることはなく永遠に充電を続ける。10時間充電なので時間が経過したら、自分で充電を止めなくてはならない。
ちなみに、取説には『長時間の連続充電は電池の性能を劣化させますので、2日以上の連続充電は避けてください。』と書いてあります。逆に2日以内の充電が許容されているのが凄いような気がする…。
「ソニーアクセサリー集(47) 1992年11月」より。当時の標準価格は3500円(税別)で結構高い印象を受けますね。単1から単3まで充電できるので仕方が無いのかな?
この充電器はソニー以外にも三洋電機(NC-T4:黄色)のものや写真の東芝電池(TC-321:赤色)のものが存在していた。三洋電機の方はカタログを所有していないので分からないが、東芝のものには単4も充電できるスペーサーも別売されていたようである。どこがOEM元なのかは不明だが、当時のソニーや東芝のニカド電池は三洋電機のカドニカOEMであったようなので三洋電機がOEM元なのかもしれませんね。
東芝のカタログ(1988年・夏)でも、標準価格は3500円でソニーのものと変わらず。型番は「TC-321」でソニーと同じく単1から単3まで充電できるのが由来っぽいが、“321”と数字が逆転してしまっているのが面白い。