組み込み用の二酸化マンガンリチウム電池“CR17335SE”と“CR14250SE”です。片方は“FDK”ブランドでもう片方は“SANYO”ブランドとなっておりますが、これは元々旧・三洋電機の子会社であった三洋エナジー鳥取がこの電池を製造していたことが関係しています。
FDKは2010年に三洋電機より三洋エナジートワイセル(現・FDK高崎工場)とともに三洋エナジー鳥取も買収、同社は“FDK鳥取”となりブランドも“FDK”となった経緯があります。
この電池は秋葉原の稲電機で1個100円で投げ売りされていたのを購入したもので(もちろんジャンク)、他にも基板実装タイプのリチウムコイン電池なども売られていましたが、円筒形のリチウム電池はこれのみだったので取り敢えずこれだけ衝動買い。
多分、この電池は普通に買ったら1個数千円する電池なのではないでしょうか。
注意書き部分。注意書きは日本語と英語の2ヶ国語での表示ですが、英語の方が文量が多いです。社名表記は“SANYO”ブランドの方が“SANYO Electric Co.,Ltd.”、“FDK”ブランドの方が“FDK CORPORATION”となっています。原産国は“FDK”ブランドの方に「Made in Japan」と書かれていますが、“SANYO”ブランドの方には「JAPAN」としか書かれていません。前述の通り、三洋エナジー鳥取(FDK鳥取)製であると思われます。
組み込み用の電池なのでURマーク付き、欧州への輸出も想定してか、WEEEマークもあります。寿命が長いリチウム電池だからなのか、電池本体には製造日などの記載は無く、“CR14250SE”には「BAADPE」、“CR17335SE”には「BBAFOB」というロット番号らしき印字がありました。
プラス・マイナス側。端子にはタブが付いているタイプで、いわゆる組み込み用の電池です。マイナス極はガラスシールで封止されています。これだけでも結構高そうな構造です。
なお、このリチウム電池は負極をレーザー溶接で封口して高容量を図ったモデルで、“SANYO”ブランド時代にはそれに由来する「-LASER- Lithium」という名称が電池本体に記載されていた時代もありました。
LEDによる点灯テスト。まずは“CR17335SE”から。眩しいぐらい明るく光っています。未使用ですし、個人ベースでの使用用途であれば十分実用に耐えると思います。
メーカー公表値でこの電池の容量は1800mAh。
次に“CR14250SE”。こちらも眩しいほどの明るさです。
メーカー公表値でこの電池の容量は850mAh。
電池マニア いや 先生
9年前の投稿について教えて頂ければ幸いです
回転計の基盤に半田付けされていた sanyo CR17335SE です
このSEは何を意味する記号でしょうか?
またSEの後に -R が付いているものが有りますが リード線が付いている記号でしょうか
タブ付きは高価なのでタブ無しで対応を考えていますが不都合はございますか
質問攻めで申し訳ございません
知識が全くありませんのでお許しください
どうぞよろしくお願いいたします かねだ
前置きしますが、私は博士でも先生でもなく素人ですのでお願いします💦
まず、SEという記号についてはレーザー溶接封口方式、インサイドアウト構造のリチウム電池を指すようです。SE-Rという記号は安全弁付きの電池だそうです。
以上は以下の三洋電機リチウム電池カタログに記載されていたことです。使用上の注意を含め、このカタログを熟読することをオススメします。
http://www.inedenki.co.jp/dcms_media/other/sanyo_lit.pdf
>タブ付きは高価なのでタブ無しで対応を考えていますが不都合はございますか
タブ無しの電池をはんだ付けするような行為をすると、電池の絶縁リングやワッシャを溶かしてしまいショートする恐れがあるのでオススメしません。スポット溶接をオススメします。もし、SE-R記号使用の電池にSE記号の電池を使うと使用機器の安全機能を損なう恐れがあります。
それ以前にこれらのリチウム電池は店頭で売られていないことも分かる通り、我々消費者ではなく、業務用として出回っているものであり、機器メーカー指定以外の電池を使うことは自己責任のメーカー保証外になることを覚悟の上でお使いください。ベストは機器メーカーに連絡の上、指定電池を入手するか交換してもらうことです。