月別アーカイブ: 2014年5月

Can★Do ALKALINE BATTERY 単4形 LR03

candolr03_1以前、100円均一ショップ“キャンドゥ”で売られていたアルカリ電池です。この頃のキャンドゥは同業他社であるダイソーと同じような店舗構成だったのですが、最近行ってみると、セリアを意識したようなオシャレな店舗になっており驚いた印象があります(まぁ、店舗形態にもよるとは思いますが)。
手持ちは単4のものしかありませんでしたが、単3のものもあったと記憶しています。

 

candolr03_2パッケージ裏。商品名は“単4形 アルカリ乾電池”、型番は“LR03/1.5V 4P”。バーコードのベンダーはキャンドゥ(4521006)でした。

 

 

candolr03_3電池の外観。デザインはシルバーベースに黒のデザインで、金ベースが多いアルカリ電池のデザインとしてはあまりアルカリ電池らしくないといったデザインなのではないでしょうか。
表示者は“株式会社キャンドゥ”で中国製

 

 

candolr03_4プラス・マイナス側。写真右はマイナス極の皮膜を剥いてみたところで、樹脂リングは無いタイプ。ガス抜き穴は2つ穴タイプですが、マイナス極の突起部分に四角い穴が開けられているタイプでした。
使用推奨期限はマイナス極の底板に直接印字されているタイプで「12-2008」。2年期限と推測すると、2006年12月製造の電池でしょうか。


CLEAN & HIGH POWER マンガン乾電池 R20PV/R14PV

R20PV_1秋葉原の千石電商で売られていた“Fujitsu”ブランドを冠していないFDKのマンガン電池。何故か単1と単2のみが売られており、単3は売られていませんでした。

 

 

 

R20PV_2パッケージ裏。ラベル上の商品名は『マンガン単1形(単2形)』。バーコードのベンダーはFDK(4976680)。

 

 

 

R20PV_3電池の外観。デザインはシルバーベースに黒+白のシンプルなデザインです。両者ともインドネシア製、社名表記は“FDK株式会社”となっています。
型番は単1が“R20PV”、単2が“R14PV”。ちなみにこの型番は以前、本ブログで紹介したローソンストア100で売られている、バリューラインのマンガン電池シュリンク上に記載されている型番と同じです。

 

R20PV_4比較してみると、サイズ表記(単1形・単2形)『マンガン電池』の字体“CLEAN & HIGH POWER”の英文が全く同じです。この電池はバリューラインPB品のFDK純正版と言った感じの電池なのでしょうか。
それ以前に、ローソンストア100がまだSHOP99だった頃に売られてたマンガン電池がこれだった記憶もありますが…。

 

R20PV_5マイナス側。特徴や刻印はバリューラインPB品と同一。インドネシア製ですから、やはりABCブランドの電池で知られるインドネシアの“International Chemical Industry(ICI)”社製でしょうか。
使用推奨期限は単1が「03-2017」、単2が「07-2016」。FDKのホームページを見てみると、単1と単2のマンガン電池の期限は3年ですから、それぞれ2014年3月と2013年7月製造と思われます。意外に新しいので、この電池は現在でも製造されているのでしょうね。

R20PV_6最後にフルラインナップ…、と言っても単1と単2しかありませんが。ちなみにプラス極の絶縁リングの色も「」でバリューラインPB品と同じです。


マブチ乾電池

tkkmabuchi_1古~い、マブチモーターです。これは60年代に発売されていたもののようで、左から“01”、“02”、“03”という型番のモーターです。
最初は模型やおもちゃ用として誕生したマブチモーターでしたが、その小型で高性能なモーターはおもちゃのみならず様々な機器に搭載され、マブチモーターが発展していったサクセスストーリーは誰もが知るところであります。

 

tkkmabuchi_2中身のモーター。このモーターは鋳造(アルニコ)マグネットを用いたシリーズで、マグネットの部分が出っ張っているのが特徴です。現在のものはフェライトマグネットを用いたものでスリムになっているのは、皆さんご存知の通りです。

 

 

tkkmabuchi_3中には使い方やモーターのラインナップなどが記載された説明書きが入っています。
この説明書きの下をよく見てみると…、

 

 

tkkmabuchi_4

○マブチモーターにはコンビのマブチ乾電池をつかいましょう
ということで“マブチ乾電池”の紹介が掲載されていました。マブチモーターと言えばスーパーセル”という名のニカド電池を三洋電機のカドニカOEMとして発売していたのは知っていましたが、乾電池も発売していたのですね。単1が35円、単2が25円、単3が25円であったようです。実際に本物も手にとって見てみたいところではありますが、入手困難でしょう。
ちなみに、表記の“東京科学株式会社”とは後にマブチモーターとなる会社の社名です。当時は同社の社名を冠した『TKKマブチモーター』として売られていました。

今まで、このようなチラシや販促品などを取り上げた記事は“電池関連用品”のカテゴリに入れておりましたが、今回の更新で“販促品/ノベルティ”のカテゴリを作成し、その中に入れることにしました。過去“電池関連用品”にカテゴライズしていた販促品などの記事についても移行予定です。


LIR2032の充電器を作ってみた

前回の記事ではリチウムコイン電池“CR2032”と同サイズのリチウムイオン電池“LIR2032を紹介しましたが、電池だけで充電が出来なくては割高なCR2032です。そこで今回の記事ではLIR2032の充電器を作成することにしました。

li-ioncharger_1そこで、使うのが秋葉原の“aitendo”という電子工作ショップで入手した「リチウムイオン電池充電モジュール」です。これはリニアテクノロジー社のリチウムイオン電池充電IC“LTC4054”を搭載したリチウムイオン電池充電モジュールで、充電電流を決定するプログラム抵抗を外付けするだけで簡単にリチウムイオン電池の充電を行うことが出来ます。
ちなみに写真のバックが赤いのは「絵師100人展 04」の図録の上で撮ったためで、特に意味はありません。

問題なのは充電対象であるLIR2032の充電電流がわからないこと。秋葉原の千石電商で売られていたLIR2032はGREAT POWERというメーカーのものだったので、同社のホームページを見てみても見当たらず、結局は適当に検索して見つけたLIR2032のデータシートを参考にしました。
このデータシートを見てみると、充電方式に“CC/CV(定電流・定電圧充電)”を使い、35mAで充電すると書いてありますね。LTC4054のプログラム抵抗値の求め方は“1000(V)÷[充電電流]=kΩ”です。LIR2032の充電電流は35mAですから、「1000÷35=28kΩ」となります。28kΩの抵抗は定数として無いので30kΩの抵抗を使います。なお、充電方式に関しては専用IC(LTC4054)を使っていますから問題ありません。

li-ioncharger_2それを踏まえて完成した充電器がこれです。この充電器はただ“リチウムイオン電池充電モジュール”にスイッチや電池ホルダーなどを外付けしたものであるので、作り方などの説明は割愛します。
電源はACアダプタを使用、携帯ゲーム機「PSP」や東芝のデジタルオーディオプレーヤー「gigabeat」などに使われている、EIAJ極性統一プラグを用いた5VのACアダプタを使用するタイプとしました。

 

li-ioncharger_3電池ホルダーはケースに組み込んだ時に電池が取り出しやすくするために高床にしてあります。電池ホルダーはほとんどが機器組み込みを想定としたCR2032用のものであり、取り出しやすい構造になっているものが少なく、結局はパナソニック製のBCR20H4を使用しました。これなら比較的取り出しやすいですし、逆装填もしにくい構造にもなっています。本当はFDK製のCR2032BHを使いたかったのですが、生産終了しているようです。

li-ioncharger_4充電中の様子。充電中はモジュールに付いているLEDが光ります。ちなみにこのLEDは電池を入れていない状態でも光ります。最初は通電ランプも付けようと思ったのですが、電池が入っていない状態でも光るのなら問題無いような気がしてきました。

 

 

 

li-ioncharger_5充電完了。写真ではLEDが消えているように見えますが、完全にLEDが消えているわけではなく、ほんのりとLEDが光っています。

 

 

 

li-ioncharger_6今回作った充電器はLIR2032用の充電器ですが、ML2032も充電できるようにしてみました。ML2032は充電電流2mA以下とLIR2032よりも格段に少なく、どちらかと言うとトリクル充電に近い充電方法であり、このような充電は向かないのですが、無理矢理「1000÷2=500kΩ」で510kΩを取り付け、スイッチでプログラム抵抗を切り替えられるようにしてみました(写真手前のスイッチ)。

 

ML2032とLIR2032では公称電圧が違いますのでモジュールのLEDが消えることがありません。それ以前にML2032の充電電圧は3.3Vで、LTC4054の実測出力電圧は約4.2Vなので大幅にオーバーしています。試しに2時間程充電してみましたが、電池自体は発熱などの異常はありませんでした。ですが、メーカー規定外の使い方ですから、あまりこの使い方はオススメしません。ML2032はCR電池と同じく金属・リチウムを使用しているので、誤使用は破裂や発火の危険があります

今回の記事のカテゴリは“充電器”とするか“小ネタ”にするかで迷いましたが、自作の充電器ですので“小ネタ”とすることにしました。


充電できる2032

recharge2032_1つい最近、本ブログで単2電池と同サイズのフッ化黒鉛リチウム電池“BR-C”を紹介したことがあります。ですが、サイズが同じで電圧や種類が異なるのはこの電池だけではありません。
今回はリチウム電池“CR2032”と同じ大きさの充電式電池を紹介します。まずは、コイン形リチウムイオン電池“LIR2032”です。これは主にソーラーライトや時計などに使われている電池で、CR2032が3Vなのに対し、LIR2032は3.6VなのでCR2032の代わりに使用する時は注意する必要があります。

写真左が秋葉原の千石電商で入手した“GREAT POWER”製のLIR2032、右が大阪の共立電子産業、共立エレショップの通販で入手したノーブランドのLIR2032です。前者が400円、後者が300円(いずれも税抜き)で共立の方が安かったです。

recharge2032_2電池のマイナス極。どちらともザラザラ。中国製の非充電のリチウムコイン電池で同じようなマイナス極を見たことがあるので、両者とも中国製なのでしょう。

 

 

recharge2032_5次に紹介するのは日立マクセルの“ML2032”。こちらは二酸化マンガンリチウム二次電池となっており、3Vと、普通のリチウムコイン電池と同電圧になっています。マイナス極はマクセル製のリチウムコイン電池と同様、ツルツルのものでした。
この電池はパソコンのCMOS用電池として用いられたり、ロジクールのソーラー充電キーボードに用いられていたようです。こちらは上記のLIR2032と同時に共立エレショップの通販で購入。350円(税抜き)でした。

他にも2032サイズの充電式電池としてはマクセルの“CLB2032”があり、こちらは電圧3.7VでLIR2032に似ています。もちろんこれらの電池は誤用の危険性があるため、基本的には一般市販されていないので、注意が必要です。


FamilyMart Extra Super アルカリ乾電池 9V

extrasuper9v_1最近の本ブログ、連日9V形を取り上げておりますが、特に意味はありません。さて、今日の9V型の電池は(開き直った)“ファミリーマート”のPB品として発売されていた「Extra Super」ブランドの9V形アルカリ電池を紹介します。
以前、本ブログでは同じファミリーマートの9V形アルカリ電池として日本製の最終モデルを紹介したことがありますが、今回その前モデルであるマレーシア製の開封品と未開封品の両方を奇跡的に入手できたので紹介します!

extrasuper9v_2パッケージ裏。バーコードは電池本体には記されておらず、シュリンクの上からバーコードのラベルが貼ってあります。商品名は『アルカリエクストラスーパー9V/006P』で当時の価格は398円。そこそこ高い。PB品なので、メーカー製のものよりは安いと思いますが。
写真下は後継モデルの日本製。こちらは電池自体にバーコードが印刷されているものとなっています。どちらともバーコードのベンダーは“ファミリーマート(4968442)”でした。

extrasuper9v_3注意書き部分。輸入元は“伊藤忠商事株式会社”で発売元は“株式会社ファミリーマート”。『MADE IN MALAYSIA』でマレーシア製。本体には「6LR61」と書いてありますが、マレーシア製なので、中身は6LF22相当(6LR61と6LF22の違いについてはコチラを参照のこと)。
中身のAAAA電池目当てで買ったが騙された人が続出したようです。

 

extrasuper9v_4未開封品の端子部分を比較してみると、端子部分に絶縁シールが貼られており、GPの9Vアルカリ電池(1604A)によく似ています。ファミリーマートのものは絶縁シールの上からシュリンクもされていますが、自分が秋月電子通商で入手したバルク品であるGPの電池は絶縁シールのみのシュリンク無しでなんだか怖い印象がします。

 

extrasuper9v_5使用推奨期限の表示も両者、黒いプラスチック+刻印タイプでよく似ていますね。なおファミリーマートの電池の使用推奨期限は「02-2005」。2年期限と推測すると、2003年2月製造かな?

 

 

extrasuper9v_6以上の特徴から、ファミリーマートの電池はGP製?と言えそうですが、違いが一つだけあって、それは端子部分のスナップの構造。マイナス極の構造が違います。GPブランドのものもこの端子構造のものが存在していたのでしょうか?

 

 

extrasuper9v_7最後に新・旧比較。写真上が旧・マレーシア製、写真下が新・日本製です。個人的にはマレーシア製の頃のデザインが好みかな…。
それにしても、以前紹介したソニー“スタミナ”の9V型のように日本製→マレーシア製に切り替わることはあっても、このファミリーマートのようにマレーシア製→日本製に変わる事例はなかなか見ることのないことなのでは?と思いました。

 

★関連記事
FamilyMart EXTRA SUPER アルカリ乾電池 9V
→本記事で紹介したファミリーマートの9V形アルカリ電池の最終モデルを紹介した記事。本記事でも記載していますが、マレーシア製からパナソニック製と思しき、日本製に変わっています。


UNI-T 9V Extra Heavy Duty 6F22

uni-t6f22_1UNI-T”なるブランドの9V形マンガン電池(6F22)。このUNI-Tは電池メーカーではなく、中国の測定機器メーカーである“Uni-Trend Group Limited”のブランドであるようです。同社はデジタルテスターなども発売していることから、テスターの付属品かオプション品として発売した電池なのでしょうか?
どちらにしても、通常テスターと言えば、他社ブランドの電池を付属することが多い中、自社ブランドと言うのは珍しいと思います。

 

uni-t6f22_2前面は赤のデザインでしたが、側面は灰色のデザインです。“Extra Heavy Duty Battery”と記載してあります。マンガン電池なのはもちろんですが、“Extra”なので黒マンガン相当かな?
注意書きも英文でちょこっとだけ書かれているのみで、「216ST 006P 1604S」と他社相当型番も記載。WEEEマークには“Pb”の記載があるので、鉛が含有されている模様。表には“0.00% Hg&Cd”と書かれているので、水銀とカドミウムは使われていないようです。

uni-t6f22_3底部はグレーのもので、以前、本ブログで紹介した「GoldenPower Long Life」に似ています。ですが、使用推奨期限の印字の字体が違うので、製造元は違うかもしれません。
使用推奨期限は「2014-05」。今月で期限が切れますね。


TOSHIBA アルカリ1 アルカリ乾電池 6LF22/9V

6LF22AG_1秋葉原の千石電商で売られている東芝『アルカリ1』の9V形。現在東芝のアルカリ電池の9V形は主力の「IMPULSE(インパルス)」ブランドでのみの発売であり、写真のアルカリ1はOEM供給のみ、東芝のホームページでも『*個人のお客様への販売はしておりません。』ということで、現在一般の量販店ではまず見ることが出来ないレアな電池なのです。
とは、言ってもかつては売られていた電池ですから、電池自体がレアなのではなく、この電池が売られている光景がレアなのですけどね。

6LF22AG_2電池裏。現在この電池はOEM向けですが、かつて売られていた電池であるためかバーコードもそのまま残っています。珍しい8ケタバーコード、ベンダーは“東芝ホームアプライアンス(491063)”。
この電池は6LF22なのでマレーシア製です。

 

 

6LF22AG_3使用推奨期限は「12-2015」。2年期限、2013年12月製造の電池で、まだ1年経っておらず、新鮮な電池です。

 

 

 

6LF22AG_4今回、これだけでは面白く無いので、昔買った市販されていた頃のアルカリ1“6LF22AG EC”が出てきたので紹介します。社名表記は“東芝電池株式会社”の頃の古いもの。パッケージのキャッチコピーは“長持ちハイパワー!!”。
例のごとく6LF22タイプでマレーシア製。この頃からマレーシアだったのですね。パッケージ上には『6LR61 同等品』と記載されています。

 

6LF22AG_5現行品と比較してみる。手前側が古いもので、奥側が現行品。ほぼ同じデザインを踏襲していますが、“アルカリ1”の字体や“9V形”の表示位置が違います。この違いは9V形だけではなく、単1~単5も共通の違いです。

 

 

6LF22AG_6裏面。こちらはほぼ同じでバーコードも全く同じものです。ただし、注意書きは異なり、現行品は「危険」と「警告」のみですが、古いものは「危険」・「警告」・「注意」と増えており、注意文の文章量も古いものの方が何故か増えています。

 

 

6LF22AG_7古いものの使用推奨期限は「04-2006」。恐らく、2004年4月製造でしょうか。どちらとも使用推奨期限の印字はインクで記載されているタイプです。
ちなみに、このマレーシア製の6LF22にはインクで印字されているタイプと、刻印されているタイプの2種類があるようですが、何か違いがあるものなのでしょうか?かなり疑問です。


Panasonic BR-C Industrial Lithium

BR-C_1パナソニックのフッ化黒鉛リチウム電池“BR-C”。フッ化黒鉛リチウム電池(BR電池)は1976年に世界で初めて日本のパナソニック(当時は松下電器産業)が商品化したリチウム電池で、現在主流の二酸化マンガンリチウム電池(CR電池)が登場してからは日陰の立場になるものの、高温特性に優れ、長期信頼性に優れることから、10年定期交換のガスメーターやバックアップ用途など、組み込み用途として多く使われています。まさに縁の下の力持ちってやつですね。

なお、この“BR-C”は話題になった小惑星探査機「はやぶさ」にも、回収カプセルのビーコン発信用の電池として採用され、その性能はあのJAXAにもお墨付きをもらった程なのです。

BR-C_2大きさは単2電池と同サイズでパナソニックが製造している円筒型のフッ化黒鉛リチウム電池としては最も大きいサイズとなっています。単2電池と同サイズですがリチウム電池なので電圧は3V、容量は5000mAhの大容量です。
電池はアルカリ電池と比べるととても軽く、そこはさすが、リチウム電池といった感じです。

 

BR-C_3もちろん市販の単2電池ボックスにもピッタリです。普通、一般市販されている電池では普通の乾電池と同サイズの電池は売られていません。なぜなら、電圧の違う大きさの同じ電池は誤用の危険性があるためです。
その分、このような組み込み用の電池であれば、一般市場には流通しないですし、使える機器が限定されますから、このような同サイズの電池が製造可能なのですね。

BR-C_4電池の外観。電池には“Industrial Lithium(業務用リチウム)”や“Not for Retail Trade(小売不可)”と表記されており、組み込み用の電池であることがわかります。
大きい文字で「充電禁止[DO NOT RECHARGE]」と記載してあります。なお、リチウム電池は水に触れると発火のおそれがある金属・リチウムを使用しているため、表記の通り充電は発火・爆発の恐れがあり、普通の乾電池の充電以上に危険です。

BR-C_5注意書き部分。組み込み用の電池ですが、注意書きは健在で日本語と英語の2か国語で表示、組み込み用の電池であるためURマークもあります(UL規格認定品)。社名表記は“Panasonic Corporation”で日本製です。
なお、電池には『BR26505』という型番も併記されており、これは直径26mm高さ50.5mmのフッ化黒鉛リチウム電池であることを示す型番です。


アルカリ乾電池 ALKALINE LR6(R)

LR6(R)_1以前、本ブログでも紹介したことのある、“三菱電機ホーム機器”のアルカリ電池。のデザインが特徴の電池で、一部100円均一ショップで発売されています。
以前紹介したこの電池の生産国は韓国でしたが、2014年2月製造ロットで日本製(左)になり、しばらくは日本製のままなのかな?と、思いきや、今日見つけた2014年4月製造ロットでは中国製(右)になるという、謎の迷走を繰り広げています。まさに“Changes for the Better”ですネw。

LR6(R)_2シュリンクの比較。上が日本製で、下が中国製。日本製の方はFDKOEM品の日本製でよく見られる軟質系のシュリンク(フニャフニャシュリンク)で、このシュリンクだけでどこで製造しているかがわかるほどのものです。
店頭で中国製の存在に気づいたのも、明らかなシュリンクの違いからで、韓国製に戻ったのか?と思って見てみたら、中国製だった訳です。

LR6(R)_3パッケージ裏。バーコードのコードはどちらも同じですが、フィルムの材質が日本製が“PPとPE”なのに対し、中国製が“PET”になっています。シュリンクが違うのですから、材質が違うのは当然ですね。

 

 

LR6(R)_4そこで、今回は以前の韓国製のものも含めて、徹底比較してみた。上が韓国製中が日本製下が中国製です。なお、韓国製のものは前期のマイナス極の底板「◎」のものではなく、後期の平たい方で比較しています。
デザインも原産国表示が違う程度で全く同じものですが、中国製が金色の濃さが薄い上に注意書きの文字も韓国製や日本製のものと比較すると非常に薄いです。

 

LR6(R)_5使用推奨期限の印字。左が韓国製中が日本製右が中国製。一番濃くて見やすいのが韓国製、その後は日本製→中国製になるにつれ、文字が小さくなっています。
でも、この電池で凄いのが日本製になろうが、中国製になろうが、使用推奨期限“4年”を貫き通していることでしょう。これは三菱の意向なのか、電池製造メーカーの意向なのかは不明ですが。

 

なお、使用推奨期限は韓国製が「11-2017(2013年11月製造)」、日本製が「02-2018(2014年2月製造)」、中国製が「04-2018(2014年4月製造)」でマイナス極の樹脂リングも異なり、韓国製が「」、日本製が「」、中国製がリング無しとなっています。

LR6(R)_6実はこの電池の中国製は100円均一ショップである「シルク」で入手したものですが、この電池の隣りに並んでいた、ワッツセレクトのアルカリ電池に使用推奨期限の印字が非常に似ていました。
ただし、ワッツセレクトのアルカリ電池は使用推奨期限5年なので、写真の使用推奨期限は同じ年表記ですが、ワッツセレクトの方は2013年5月製造です。

 

 

LR6(R)_7と、言うわけでマイナス極の皮膜を剥いてもガス抜き穴が見られない構造で両者とも非常によく似ています。また、ワッツセレクトのアルカリ電池にはラベルを剥がすと8桁のロット番号らしきものが印字してありましたが、今回紹介した三菱の中国製もラベルを剥がすとC2302400”という同じ8桁のロット番号が印字されていました。これは同じ製造元と言って間違いない特徴であると思います。

 

★関連記事
アルカリ乾電池 ALKALINE LR6(R)/LR03(R)
→本記事で取り上げた“三菱電機ホーム機器”のアルカリ電池が韓国製であった頃のものを紹介した記事。単3のみならず、単4も紹介しています。