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Vマークくらし上手 マンガン乾電池[黒] 単4形 R03(NA)

R03(NA)_1株式会社八社会”が発売していた「Vマーク」ブランドPBのマンガン電池。八社会は日本の私鉄系スーパーマーケット8社(小田急商事京王ストア京急ストア京成ストア相鉄ローゼン東急ストア東武ストアアップルランド)が共同で設立した企業で、同系列のスーパーマーケットに“Vマーク(現在はVマークバリュープラス)”ブランド商品をプライベートブランドとして供給している。

 

R03(NA)_2パッケージ裏。発売元は“株式会社八社会”となっているが、製造元は“松下電池工業株式会社”となっており、パナソニックのOEMとなっています。パナソニックといえば他社にOEM供給をしても製造元を明かさないことで知られるが、これははっきりと書いてある点で珍しいと言えます。
ちなみにこの裏面はかつてのパナソニックのマンガン電池のものとよく似ている。バーコードのベンダーは八社会のものではなくパナソニック(4984824)のものでした。

R03(NA)_3電池の外観。いかにもスーパーのPB品らしいデザインのマンガン電池です。
ちなみに現在はVマーク(バリュープラス)オリジナルの電池は発売されておらず、東芝の“アルカリ1”にVマークバリュープラスのブランドを付けたものが発売されている

 

R03(NA)_4注意書き部分。社名表記は“株式会社八社会”。こちらにはパッケージにあった製造元である「松下電池工業」の記載は無い。だが、JISマークの表記があり、“C8501 T MABI”の表記から同社製であることがわかる。

 

 

R03(NA)_5プラス・マイナス側。電池は金属外装でなく、チューブ外装。プラス極には緑の絶縁リングらしきものが見えるが、これは外装に印刷されているものであり、実際のリングではない。
使用推奨期限は「01-2004」。2年期限と推測すると、2002年1月製造かな?


ALKALINE BATTERY AA LR6 1.5V

alkalinebattery_1確か、使い捨てカメラの中に入っていたと記憶しているアルカリ電池。大きく『ALKALINE B A T T E R Y』と書いてあるので何の電池かは一目瞭然です。デザインは黒地にシルバーの文字というシブいデザイン。格好いいですね。

 

 

 

alkalinebattery_2電池の注意書き部分。電池には“Made in U.S.A. for EASTMAN KODAK COMPANY Rochester, NY 14650”と記載、アメリカ製でコダックの使い捨てカメラの中に入っていたと思われます。
注意書きは8ヶ国語での表記。最後には日本語でも掲載されており、「警告:充電・火中投入・新旧混入禁止」と記載されている。本体には白い印字で“12D2003”と記載、2003年12月と思われるが、これが製造日なのか、使用推奨期限なのかは不明。

alkalinebattery_3電池のマイナス側。マイナス極の絶縁材は見慣れた赤い紫外線硬化樹脂”…。これはあのメーカー製ですね!?


FUJIFILM アルカリボタン電池 4LR44

fujifilm4lr44_1現在は電池事業から撤退している“富士フイルム”のアルカリボタン電池である4LR44です。写真左が“FUJI FILM EVEREADY”ブランドとして展開していた頃の旧製品で、右が“FUJIFILM”と“Energizer”のダブルネームとして展開していた頃の新しい製品になります。
充電式電池を除く乾電池では“FUJIFILM EVEREADY”ないしは“FUJIFILM”と“Energizer”のダブルネームでしたが、ボタン電池に関しては、パッケージのみで中身はEnergizerのものが入っていました。

中身はEnergizerの製品がそのまま入っているため、電池本体には4LR44(IEC規格における型番)のEnergizer型番である“A544”がそのまま記載されており、パッケージにも「電池本体には、A544と表示してあります。」と記載してあります。パッケージの色は富士フイルムカラーと言えるで、自分の微かな記憶では酸化銀電池においてはであったと記憶しています。

fujifilm4lr44_2パッケージ裏。左の旧製品が“富士写真フイルム株式会社”名義、右の新しい製品が“富士フイルムバッテリー株式会社”の名義となっている。バーコードのベンダーは富士フイルム(4902520)でコード自体はどちらも同じものでした。
富士フイルムバッテリーのものは使用推奨期限が「12-2005」と記載しれあるので大体の時期は特定できそうですが、富士写真フイルムのものは使用推奨期限や製造日などの記載が無いので、年代を特定することが出来ない。

fujifilm4lr44_3中に入っていた4LR44(A544)。左が富士写真フイルム時代の旧製品で「EVEREADY(R) ENERGIZER(R)」というまだエバレディブランドを冠した古いエナジャイザーのロゴで、右の富士フイルムバッテリー時代の新しい製品では「Energizer(R)」の現行ロゴになっています。
なお、前者のものはプラス極のリングがなのに対し、後者のものはになっていた(マイナス極のリングはどちら共、)。

 

fujifilm4lr44_4注意書き部分。古い方は結構細かく記載されており、アメリカの中毒110番(誤飲時)の電話番号らしきものまでも記載されているが、新しい方は“WARNING: Do not install backwards, charge or put in fire – may explode or leak.”と書いてあるのみのシンプルなものになっている。

 

fujifilm4lr44_5社名表記は“Eveready Battery Company, Inc.(旧製品はEveready Battery Co., Inc.表記)”この社名は現在のEnergizer社の前身に当たるようです。
旧製品は“ASSEMBLED IN MEXICO”でメキシコ組み立て、新しい製品は“ASSEMBLED IN CANADA”でカナダ組み立てとなっています。ただし、後者はパッケージ上では「Made in U.S.A.」となっていました。

fujifilm4lr44_6おまけ。4LR44ではありませんが、“富士フイルムアクシア株式会社”時代のLR44のパッケージです。旧世代品と比べるとずいぶん緑が占拠してしまいましたw。そして“Energizer”ロゴが大きくなり、エナジャイザーブランドをよりアピールするようになっていますね。
台紙も以前のものは紙でしたが、こちらのものはアルミ?で薬の包装のように見えてしょうが無いパッケージなのでした。


TOPVALU アルカリ乾電池 LR6(AE)

LR6(AE)_1イオン(旧・ジャスコ)のPBブランドである“トップバリュ”のアルカリ電池。これは現在発売されているトップバリュアルカリ電池の前モデルのものである。
デザインは銀と金のツートンカラーで高級感がある。電池には『水銀・鉛0(ゼロ)使用』と大きく記載。鉛が含有されていないことが記載されている電池は珍しく、現行モデルのトップバリュのアルカリ電池には記載されていない。

 

LR6(AE)_2注意書き部分。販売者は“イオン株式会社”で問い合わせ電話番号は表示されているが、住所は記載されていない。型番は“LR6(AE)”で、「AE」はイオンを表すと思われる(AEON)。ちなみに現行モデルのものは「TPV」であり、こちらはトップバリュの略であろう(ToPValu)。

 

 

LR6(AE)_3注意書きの下部には『S.E.C.●Made in INDIA』と記載、インドネシアならぬインド製の珍しいアルカリ電池である。“S.E.C.”とは三洋電機(正確には三洋エナジー鳥取、現:FDK鳥取)のことと思われ、“SANYO”ブランドのアルカリ電池にもインド製のものがあったことから同社製と思われる。
ちなみに三洋電機のインド製はインドの“BPL Ltd.”という電機メーカー製と言われている()
※:参考文献による。

現在“BPL Ltd.”の電池事業の現在は不明で、同社の関連会社だったと思われる電池メーカー“BPL Soft Energy Systems Ltd.”をインドでエバレディブランドの乾電池を扱う“Eveready Industries India Ltd.”が2005年に買収されていることは判明しています
英語版“Wikipedia”BPL Groupの記事ではBPLと三洋電機との合弁会社が存在していたことが記載してあり、両者との関係があったのは事実のようです。

LR6(AE)_4プラス・マイナス側。マイナス側の絶縁リングは無いタイプ。使用推奨期限の印字は「11-2008 IY1」のような期限とロット記号が併記されているタイプになっている。2年期限と推測すると、2006年11月製造の電池だろうか。

 

 

LR6(AE)_5マイナス側の被覆を剥がしてみると、ガス抜き穴は4つ穴の珍しいタイプで、なおかつマイナス極のミゾに樹脂が流しこんであるパナソニック製のような特徴であった。

 

 

【参考文献】
IDGムックシリーズ モバイルワールドNo.4
徹底デンチマーク 第2回:単3形アルカリ乾電池の巻
株式会社アイ・ディー・ジー・ジャパン, 2000年10月, p70-p89, 恵庭有


東芝、4月に新会社設立へ

toshiba東芝は3月12日にテレビやパソコン、生活家電を取り扱う新会社東芝ライフスタイル株式会社”を4月1日に設立することを発表した。
これは東芝の社内カンパニーである“デジタルプロダクツ&サービス社”の映像事業を分割、生活家電を扱う“東芝ホームアプライアンス株式会社”と統合し、映像事業、家電事業それぞれの人員や物流などの経営資源の共通化、コスト最適化を進め、効率的な事業運営を図るという。

これにより、現在東芝の乾電池やニッケル水素電池などは“東芝ホームアプライアンス”の名義で発売されていますが、4月からは“東芝ライフスタイル”の名義に変更されることが推測されます。ただし、製造工程・時期の都合上すぐに電池上の表記が変更されることは無いでしょう。


OHM アルカリ Alkaline アルカリ乾電池 単3形 LR6

ohmalkaline_1長らく使っていなかったリモコンから出てきた“オーム電機”のアルカリ電池。オーム電機の電池らしく、2本入っていたうちの1本が液漏れしていました。そのため、写真上の電池の方が変色しているのがわかります。
このアルカリ電池はオーム電機が現行品として発売している低価格アルカリ電池、“V-アルカリ乾電池”の前に発売していたものであると記憶しています。

 

ohmalkaline_2電池の外観。ちなみにこのアルカリ電池、名称としては『OHM アルカリ アルカリ乾電池』と“アルカリ”のフレーズがダブっていて何だか不自然。恐らくは“OHM アルカリ”というブランドのアルカリ電池という意味なのでしょう。
電池のデザインは金色ベースの緑+黒が主体という一般的なデザインで特に表立ったと言った特徴は無い。

 

ohmalkaline_3注意書き部分。注意書きは特に誤字も無く、普通な注意書きです。社名表記は“株式会社オーム電機”、住所は同社の本部がある埼玉県吉川市の住所になっている。ちなみに現在の“V-アルカリ乾電池”を見てみると、電話番号は書いてありますが、住所は記載してありませんでした。生産国は中国

 

ohmalkaline_4プラス・マイナス側。マイナス極の絶縁リングは「」(実は違いました、後述)。使用推奨期限は「10-2009」で、印字はマイナス側の緑の帯の位置に上手く印字されています。製造日は2年期限と推測すると、2007年10月製造でしょうか?

 

 

ohmalkaline_5マイナス側の被覆を剥がしてみると、「黒」に見えた絶縁リングは実は「」であったことが判明。ガス抜き穴は2つ穴のタイプ。こちらは液漏れしていない方だったのですが、絶縁リングを取ってみると白い粉が付いており、実はこちらも若干液漏れしていました。

 

 

ohmalkaline_6ラベルを剥がすとプラス側には『D35218 61121』というロット番号らしい印字があった。例の如くこれが何を表しているのかは不明。


MITSUBISHI VITAL R6P/F6S

R6PF6S_1一部100円均一ショップやローソンストア100で見られる、“三菱電機ホーム機器”のマンガン電池。単3・6本入りで昔懐かしな「VITAL(バイタル)」ブランドを用いたマンガン電池となっている。
電池の型番は「R6P」であり、外観の色通り、赤マンガン相当であろう。現在のものは中国製であるが、かつては日本製であった。今回、日本製の未開封品が出てきたので比較してみることにする。
ちなみに写真上が中国製(現行)、下が日本製。

R6PF6S_2パッケージ裏のバーコードラベル。左が中国製で右が日本製。同じ向きに揃えているのですが、バーコードラベルの貼り位置が上下逆さになっています。シュリンクのビニールも中国製はPVC(いわゆる塩ビ)であるが、日本製のものはPETになっている。
ラベル上の型番は“R6P/F6S”で同じ。バーコードのベンダーは三菱電機(4902901)で、コードも全く同じものである。

 

R6PF6S_3上が日本製で下が中国製。マイナス側のシュリンクの封止も異なっており、日本製のものはナショナルのものに似ているような気がします。

 

 

R6PF6S_4電池の外観。比較しやすいように“正面(写真左上)”、“注意書き(写真右上)”、“社名・原産国(写真真中)”と分けてみました。いずれも上が中国製、下が日本製です。
正面を見た感じでは中国製の方が赤の色合いが濃く、下の赤い帯の部分が大きいような感じがします。日本製の方の赤は朱色に近い赤色に見えます。注意書きは日本製のほうが濃い目に見えますがフォント(スーラかな?)も全く同じです。

一番違ったのは“社名・原産国”表示の部分です。もちろん、原産国表示「MADE IN CHINA」と「MADE IN JAPAN」の表記は異なりますが、原産国の違いで使用推奨期限の表示部分が違うので(後述)、[使用推奨期限(月-年):底面に表示](中国)、[使用推奨期限(月-年):本体に表示](日本)と表記が異なっています。その影響からか、英語で“水銀0使用”を表す、「NO MERCURY ADDED」の表示位置が変わっています。

R6PF6S_5プラス・マイナス側。プラス極の絶縁リングは「」で同じですが、使用推奨期限の表示位置が違います。中国製はマイナス極の底板に表示されているのに対し、日本製のものはマイナス側に近い本体に表示されています。
ちなみに使用推奨期限は中国製が「08-2014」で日本製が「05-2008」でした。どちらとも微妙に古い(^^;。

 

R6PF6S_6ちなみに日本製の方は使用推奨期限の印字がレーザー刻印で、日本製時代のナショナル“ネオ黒”(使用推奨期限:06-2005)と同様のものなので、これは松下(パナソニック)製なのではないでしょうか。
このように、かつては100円ショップでも簡単に日本製のマンガン電池が入手可能でした。現在では国内ではマンガン電池を生産していないので入手したくても入手できない悲しい事態となっています。


アルカリ乾電池 LR20(BS)/LR14(BS)/LR6(BS)/LR03(BS)

LR20(BS)_1一部店舗で見られる日立マクセルのアルカリ電池。マクセルの電池でありながらも、“maxell”ブランドは冠していない電池で、以前本ブログで紹介したマクセルの低価格アルカリ電池であるGDシリーズよりも安い価格設定となっている。なお、この電池もGDシリーズと同じく、カタログやホームページ上には掲載されていない。
推測ですが型番の“(BS)”は英語で基本を表す、ベーシック(BaSic)の略かな??

 

LR20(BS)_2パッケージの台紙・ラベル部分。今回紹介するものは各4本パック品であるが、他にも様々な多本パック品があるようです。ちなみにバーコードのベンダーは日立マクセル(4902580)。

 

 

LR20(BS)_3まずは単1と単2を紹介。デザイン的には金+白を主体としたデザインが他社には無く新鮮です。プラス極側に向かって青い矢印が配置されているデザインで、プラス極が明示的にわかり、逆装填を防いでいます。
社名表記は“製造元:日立マクセル株式会社 お客様相談センター”となっており、お客様相談センターが製造していると見えなくもない。
ちなみに電池本体には生産国の表記は無い。

 

LR20(BS)_4プラス・マイナス側。マイナス極はFDK製の特徴である“逆装填防止機能”を搭載しているので、これはFDKエナジーの日本製と推測される。ちなみに逆装填防止機能とはマイナス極に付いている3つの突起がマイナス極同士の接触を防ぎ、逆装填時の通電を防ぐ機能のことである。
使用推奨期限は単1・単2共に「07-2016」。5年期限と推測すると、2011年7月製造の電池のようです。結構長期在庫ですね。

LR20(BS)_5次に単3と単4を紹介。デザインはほぼ単1と単2と同一。社名表記は“日立マクセル株式会社 お客様相談センター”のみとなっており、「製造元:」が省略されている。以前のもの(写真左下、使用推奨期限「12-2016」)には「製造元:」の表記があるので、やはりお客様相談センターが製造していると誤解されたのだろうか。
ちなみに単3と単4は4本パックで98円であり、GDシリーズよりもおよそ100円安い価格設定となっている。

本体にはやはり生産国が書かれていなかった。以前もどこかで書いたことがあるのですが、この電池は低価格路線のアルカリ電池。低価格を維持するために、今後さらにコストダウンされ、日本製から他国製に変わると見越してのことなのかもしれないですね。

LR20(BS)_6プラス・マイナス側。単3のマイナス極は「◎」で、マクセル自社・日本製の“ダイナミック”と較べてみると、同じなので恐らくですが日本製なのではないでしょうか。また、単4の方においてもやはり“ダイナミック”と同じ構造なので同じく日本製なのではないでしょうか。
ただし、使用推奨期限の印字はボルテージやダイナミックのように大きいタイプではなく、GDシリーズのように印字が小さいタイプです。
なお、使用推奨期限は単3が「03-2018」で単4が「08-2018」。5年期限と推測すると2013年3月と8月製造と思われる。

LR20(BS)_7フルラインナップ。生産国が記載されていないのが難点ですが、現状では日本製のようなので特徴さえ掴んで購入すればお得な電池であります。性能のほどは?でありますが。
こう、全サイズを並べてわかったのですが、単1~単3は“アルカリ乾電池”のロゴが独特のものですが、単4のみがフォントが異なりますね。どうしてなのかは謎。


ナショナル水銀電池 H-2O/h

H-2Oh_1今は亡きナショナルブランドの水銀電池です。今回紹介する水銀電池は“H-2O/h”という補聴器用のもので、今回入手したものは箱に2個入っていました。
写真は電池が2個入っている箱であり、電池そのものではありません。左が裏で右が表。柄は同じですが、表は“松下電器産業株式会社”表記になっているのに対し、裏は“Matsushita Electric”と英語表記になっていました。

 

H-2Oh_2ご覧のように箱を開けると電池が2個入っています。長年電池コレクターをしていますが、ブリスターパックではなく、このような小箱に入っている水銀電池は初めて見ました。
今回、このH-2O/hの2個入りを数箱入手したのですが、ほとんどのもので液漏れがあり、保存状態が相当悪かったのではないかと思われます。

 

H-2Oh_3中身はご覧のとおり、液漏れで外装ラベルがボロボロになっています。マイナス極は極めて綺麗に見えるのですがね(後述するが水銀電池は上部突起側がマイナス極である)。

 

 

H-2Oh_5ボロボロな電池では何なので、1987年夏号のカタログよりこの電池の正常(?)な写真を。1987年当時で1個480円であったようです。

 

 

 

H-2Oh_4注意書き部分。写真上が、
H-2O/h 2.7V
DO NOT DISPOSE OF IN FIRE
写真下が
火に投入・充電やショート
分解は危険です。絶対にしないで下さい。
と、記載してあります。

本体には「77-04」という印字があり、1977年4月製造の水銀電池であると推測されます。

H-2Oh_6電池の大きさは単5の電池とほぼ同じですが、電圧は2.7Vとほぼ倍の電圧を持っています。

 

 

 

H-2Oh_7プラス・マイナス側。これは水銀電池なので、左の平べったい側がプラス極で、右の突起側がマイナス極となります。

 

 

 

H-2Oh_8水銀電池で2.7Vという電圧はどう考えても単セルの電圧ではないので、構成電池なのではと思って分解してみたら、案の定2個の電池が直列で接続されていました。下側の電池は液漏れが少ないのに対し、上側の液漏れが激しいように見えます。
ちなみにこの電池は“H-O(MR01)”という水銀電池のようで、MR系の水銀電池は単セル1.35Vなので、2個で2.7Vとなります。型番は2個のH-Oであるので、H-2Oとなるようです。


SANYO MALLORY SUPER SUM-2(S)

SUM-2(S)_1三洋電機がデュラセルとの合弁で設立した“三洋デュラセル株式会社”が発売していたマンガン電池(赤マンガン)。アルカリ電池は“DURACELL”ブランドを用いていましたが、マンガン電池に関してはデュラセルの旧社名でブランド名でもあった“MALLORY”ブランドを用いていました。
この頃の三洋電機のマンガン電池は非常に出回り率が少なく、珍しいのでこんなサビ腐った状態の電池を大切に持っています。もっと状態が綺麗なのが欲しい所です。

SUM-2(S)_2電池の外観。電池は1本しか持っていないので、例によって合成で。SANYOとMALLORYのロゴが上下に記載されているダブルネームとなっています。三洋電機と提携する以前はデュラセルの旧社名であるP.R.マロリー時代にパナソニックと提携し、“ナショナルマロリー電池株式会社”を設立、ナショナルマロリーブランドのアルカリ電池を発売していました。“MALLORY”のロゴはその頃のナショナルマロリーのものと全く同じものです。

SUM-2(S)_4下部にはJISマークが記載されており、『C8501 T-S』と記載されていることから、東芝電池の佐久工場製であると思われます。もちろん生産国は「MADE IN JAPAN」で日本製です。なお、当時発売していた“SANYO DURACELL”のアルカリ電池もブランドはデュラセルでしたが、生産国は日本であったと記憶しています。

 

SUM-2(S)_3注意書き部分。1980年代のマンガン電池で主流となった液漏れ補償付きで、この電池は「3年保証」。ちなみに、保証期間は電池のサイズによって異なり、この電池のOEM元である東芝電池の場合は単1と単2が3年保証単3のみが2年保証であったようです。これは赤マンガンも黒マンガンも同様の保証期間でした。宛先は“三洋デュラセル株式会社 営業本部”となっており、港区赤坂の住所になっています。写真下の注意書きはサビが酷く読めません。

SUM-2(S)_5実はこの電池、筆者のホームページ内「ナショナルマロリーについて」というページにおいて、この電池を紹介したことがあり、製造年は錆びているため読み取り不可能と書いたのですが、紙やすりで根気よく削ったら「84-06」という刻印が出現しました。従って、この電池は1984年6月製造の電池であると思われます。
先に書いた液漏れ保証の期間はこのマイナス極の製造日から読み取り、この電池は3年保証なので1984年の3年後ですから、1987年の6月までが保証期間となります。