ナショナル写真用乾電池 UM-3F 1.5V

UM-3F_1レトロ風味漂う、“ナショナル”ブランドの写真用乾電池です。この電池は相当数出回っているようで某オークションサイトではよく見られる電池です。
今回紹介する電池のサイズは単3形となっていますが、他のサイズがあったのかどうかは不明です。

 

 

UM-3F_2電池のデザインは写真用の電池を意識させる、フラッシュを模したものになっています。このデザインは“National”ブランドの積層電池“015”など、ナショナルブランドの写真用積層電池で引き続き使われていました。

 

 

UM-3F_3電池の外観。上部には「モーター用」、「ストロボ用」、「フラッシュ用」と用途が記載されています。これらの用途と言えば、現在ではアルカリ電池を思い浮かべると思いますが、これはマンガン電池です。当時はまだアルカリ電池が発売されていない為と考えられますが、モーター駆動やフラッシュ発光用に大電流放電特性が優れた構造になっていたのかもしれませんね。
価格は「¥25.」と記載されており。25円だった模様。

JISマーク表記は「C8501 No.690」となっていますから、松下電池工業(当時)の辻堂工場で製造された電池のようです。

UM-3F_4プラス・マイナス側。外装は紙巻に透明なチューブで覆われたものになっています。プラス極は「」のプラスチックのようなもの?で封口されたものになっており、マイナス極は底板無しの亜鉛缶が直接露出したものになっています。この電池は4本入手しましたが、殆どの個体で液漏れが多発していました。用途通り、過酷に使われて液漏れしたのでしょうね…。
例の如く、ロット番号や製造年月などの記載はありませんでした。


ナショナル写真用乾電池 UM-3F 1.5V」への1件のフィードバック

  1. RQ-SX40

    モーター用、ストロボ用という記述から1960年前後ではないかと思います。マブチモーターの登場が1958年、閃光電球からストロボへの移行が1960年前後ですので。
    丁度掲示板の方でまえ様が掲載されていた昭和35年のカタログによると単1、単2もラインナップにありますね。単3はどれも同じ価格ですが単1で比較してみると一般・灯火用高性能(赤と緑のストライプの紙巻と思われます。UM-/UM-A)<ハイパー(UM-H)<写真用(UM-F)<トランジスタ用(緑にV字の金色デザインと思われますUM-LE)の順に性能が良いようです。

    返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です