一次電池(特殊)」カテゴリーアーカイブ

特殊形状の一次電池を扱うカテゴリです。

現在でも入手できる積層電池015

15F20_1注文していた積層電池“015”の互換電池、「15F20」が届いたので報告する。型番は9V角型電池「6F22」同じ表記で、F20という小さい電池が15個直列で接続されているため、15F20となっている。これは北海道のNPO法人「ラジオ少年」で入手したもので今回は2個購入した。貴重な電池だからといって、買い占めは止めましょう。

 

 

15F20_2側面。ブランド名は「SUPER POWER」というブランド。でも、「SP」ではなく、「ST」と読めるマークはかなり疑問ですね。全面中国語表記で中国製と思われる。“GUANGZHOU SHAOTAI LIGHT INDUSTRY CO.,LTD”というメーカー製でネット上で検索をしてみるもこのメーカーの情報は得られなかった。

 

15F20_3各社015との比較。かつて日本メーカーが発売していた015の端子が四角形だったのに対し、今回入手した15F20は端子が丸型です。若干ですが、15F20の方が大きく感じます。

 

 

15F20_4この電池どこかで見たことがあるなぁ…、と思ったらHi-Wattのお馴染みのデザインにそっくりです。Hi-Wattは中国ではPanasonicに匹敵するくらいマネする価値のある有名メーカーなのでしょうか。

 

 

15F20_5ほら、裏面もこの通り。柄だけではなく、ロゴの漢字2文字というところまで似ていますね。

 

 

 

15F20_6こんな感じの封筒で届きました。郵便振替で入金するので、大分時間がかかります。3月31日に入金して4月4日に到着しました。サイト表記の送料は5000円までの注文で500円という記載でしたが、普通郵便での発送となったようで送料200円で済み、300円が同封されていました。

昨日から電卓のブログパーツを追加しました。電池のセル電圧計算などにどうぞ。電卓自体はカシオの実在の電卓をモデルにした本格派で携帯電話配列のボタン配列に切り替えることができます。このブログパーツはflasco.jp様よりお借りしました。


TOSHIBA DRY BATTERY 015

015_1以前、東芝の積層電池“W10”を紹介したが、今回は同じ東芝の積層電池である“015”を紹介する。これもカメラのフラッシュガン用の電池だが、それ以外にもテスター等多用途にも用いられた。その為、この電池が生産終了後もFDKが互換品のリチウム電池“NC706”が発売されている。ただし定価3500円と死ぬほど高い。だが、北海道のNPO法人“ラジオ少年”がこの電池の互換品“15F20”を現在でも破格の120円で発売している。これは現在購入中なので、届き次第報告します。

015_2なぜ、2個並べたかというと、同じ東芝の積層電池でありながら、製造元?が異なるからである。一つは上のもの。JISマーク表記は昔の東芝の電池によく見られた「R-O-V」で認定番号が6922。定価は280円。下のものは「T-T-K」で認定番号が364250。定価は上からシールが貼られており、350円に訂正されている。シール下は280円表記でした。T-T-Kは前のW10と同じく、東洋高砂乾電池(現・トーカン)製とみられます。

015_3おまけ。よく見るナショナルの015。ちなみに「015」の名称の由来はW10と同じく、中に入っている電池の数に由来しており、1.5Vの小さな電池が15個入っており、22.5Vとなっている。

 

 

015_4シール。「この電池は’95年末をもちまして生産中止とさせて頂きます。ご理解の程よろしくお願い申し上げます。」と記載してある。本来、このシールは外装のシュリンクに貼ってあったもの。しかし、電池自体の刻印は“04-97”となっている。製造日が1997年4月と考えるとシールの表記と合わない。刻印は使用推奨期限なのだろうか?


ナショナル 通信用乾電池 FM-3(H)・FM-5(H)

FM1いつの間にかアクセス数が1000を突破してます。なんとなく買っている電池や買い溜めた電池を紹介している当ブログですが、これからもネタが続くかぎりは更新し続けますので、よろしくお願いします。

やはり、アクセス数1000の記念は特殊電池でしょう。ということで、ナショナル(松下電池工業)が発売していたマンガン電池の一つである通信用乾電池を紹介します。

 

写真の左はFM-3(H)の91年12月製で、右はFM-5(H)の推奨期限2004年7月のもので当然、FM-5の方が新しいです。このタイプの電池は同じサイズで1.5VのFM-3(平3)3VのFM-5(平5)があります。かつてはFM-3よりも小さい1.5Vの電池FM-4(平4)というのも存在していましたが、淘汰された挙句残ったのがこの2つだったわけです。このタイプの電池を現在売っているのは三菱電機のみで、写真のナショナルは2008年2月に発売を打ち切っています

用途は電話やベルでこの用途から通信用乾電池と呼ばれています。あまり知られてはいませんが、昔は玄関のチャイムの電源としても使われていたんですよ。大抵の人は専用のチャイムトランスを付けて100V電源で使っていたようですが。自分はリード線がネジ付けできるので、実験用に使ったり、豆球の点灯テストによく使っていました。

ちなみに、パナソニックではこの電池の使用を推奨するベル「EB03K」と「EB04K」が今でも発売されています。専用のベルトランスを使ってAC100V電源でも使用出来ますが、平5乾電池を1個使う旨が取扱説明書に記載されています。なので、全く需要がないという訳ではないのでしょう。
FM2ナショナルの通信用乾電池には写真のような端子を保護する“端子キャップ”が付いていました。3VのFM-5は「透明」、1.5VのFM-3は「」のキャップが付けられており、見た目でどの電池かわかるようになっていました。後期のものは色の区別がなくなり、透明の端子キャップだけになってしまいました。

 

FM3側面その1。旧モデルには用途と取り付け年月日が書ける欄があります。新モデルのものは注意書きが記載されています。新モデルの取り付け年月日記載欄は反対側にあります。

 

 

FM4側面その2。旧モデル・新モデルどちらとも付属の端子キャップの使い方が記載してあります。また、新モデルはこちら側に取り付け年月日の記載欄が移動しています。

旧モデルにはどう見ても『ショートしないで下さい…』などの注意書きがありませんね。使い方などわかって当然という認識だったのでしょうか??まぁ、実際はPL法の絡みだと思いますけどね。

FM5この青い外観の電池何かに似てると思いながら、旧モデルの電池をひっくり返すと、ナショナルの青マンガン電池のブランド「HYPER」の記載!思わず006Pのものと並べてしまいました。これ、一応ハイパーシリーズなんですね。ちなみに、新モデルは「GENERAL PURPOSE」表記になっていて残念。

 

FM6中身を開けるとこんなになってます。横に単1のニカド電池を置いていますが、それよりもはるかに大きい電池が2本。写真はFM-5の中身で2つの電池が直列で接続され3Vですが、FM-3では同じ電池が並列接続されているので1.5Vとなっています。


TOSHIBA 乾電池 W10 15V

toshiba_w10_1今回は東芝の積層電池“W10”の年代違い2種類を紹介する。このW10はカメラのフラッシュガン用に作られた電池で15Vの電圧を持つ積層電池である。中で小さい電池が10個(1.5V×10)直列で接続されており、型番のW10はここに由来している。

左のものが88年製造のもので、右のものが製造日は電池本体には記載されていないものの、絵柄から70年代製造のものとみられる。

 

toshiba_w10_2まずは70年代製造とみられるW10から。東京芝浦電気名義で当時の定価は280円。JISマーク表記には“T-T-K”と書かれており、東洋高砂乾電池(現・トーカン)製と見られる。

 

 

toshiba_w10_3次に88年製造のもの。下の欄に「88-09」と書いてある。この88年製造のものは当時の東芝特有のギザギザマークはあるものの70年製造のものと比べ、シールが貼り付けられているだけの寂しいものになってしまった。この頃のものは電池本体に定価の表示はないが、当時のカタログで価格を調べてみると460円だったようです。大分値上がりしてますね。


プラグヒート用アルカリ乾電池 パワーチャンプHP

powerchamphp1エンジンRCカーにおいて、エンジン始動時に使うプラグヒート用のアルカリ電池。これは田宮模型(現・タミヤ)が発売していた「パワーチャンプHP」である。現在は三菱電機が同じような電池“VT-10”を発売している。ただし、これはマンガン電池である。

なお、販売元は田宮模型、製造元は富士電気化学(現・FDK)である。

 

powerchamphp2製造年月は「93-11」と書いてあるように見える。1993年11月製造だろうか?定価は1200円の模様。結構お高いですね。

 

 

 

powerchamphp3端子部分。ラジコンのバッテリーパックのような専用コネクタを使うタイプになっている。

 

 

 

powerchamphp4パッケージには「箱は分解しないで下さい。」と書いてあるが、こんなにデカイ電池で1.5Vって、気になりますよね?という訳で、無視して開けますw。

 

 

powerchamphp5と、言うわけで開けてみた。ごく普通の単1アルカリ電池が3つ並列で接続されているだけでした。これでも積層電池って言うのかな?しかし、単1電池に直接ハンダ付けって凄い荒業ですね。


塩化チオニルリチウム電池(ER電池)

ER今回は“塩化チオニルリチウム電池”を紹介する。この電池は主に電子機器のメモリーバックアップ用途に用いられており、一般の店では売られていない。リチウム系一次電池では最も高い3.6Vの公称電圧を持つ電池である。

日本ではマクセルが「SUPER Lithium」のブランドで、東芝ホームアプライアンス(旧・東芝電池)が「ULTRA LiTHIUM」のブランドで発売している。他にもイスラエルのタディランバッテリーもこの電池を発売しているメーカーとして知られている。

ER2この電池があまり世に出回らないのは理由がある。中の電解液として使用されている塩化チオニルは空気中に触れると人体に有害な塩化水素亜硫酸ガスが発生する。そのため、マクセルでは書類を取り交わさないと発売できない。

電池自体もプラス側は写真の様にガラスシールがなされている特殊形状で写真の電池は単3サイズだが単3の電池ボックスは使えない(だが、最近は単3電池互換サイズも発売されている模様)。

この電池は別名「ER電池」呼ばれるが、これは二酸化マンガンリチウム電池がCR、フッ化黒鉛リチウム電池がBRなのに対し、この塩化チオニルリチウム電池はERだからである。


ナゾの電池

no531液漏れで印刷が剥がれてしまったナゾの電池。モノは古いポラロイドカメラから取り出したもので、No.531(PX-19)という電池であることは判明している。プラス・マイナス極は006Pと同じようなスナップが付いており、電池ボックスが不要な作りになっている。LR50というボタン電池が3直列で接続されており、4.5Vである。しかし、表面は銀ピカで印刷は剥がれている。

 

 

no532同じような電池に同じく古いポラロイドカメラに使われていた電池でNo.532(PX-24)という電池も存在していた。こちらはLR50が2直列で接続、3Vとなっている。

 

 

 

大きさ比較size。No.531のメーカーがわからないのが残念ですね。

 

 

 

 

sony_battこの電池、日本ではソニーがアメリカのEnergizer製の電池をカメラ用アルカリ電池と称して発売していたことがある。ソニーはエナジャイザーの前身であるユニオン・カーバイドと提携していたことがあり、その流れで発売していたのであろうと考える。写真は「ソニー アクセサリー集(47) 1992年11月」よりのもの。

 


すいぎんでんち

水銀電池本当は今日買った別の電池を投稿しようかなと思ったら、水銀電池が出てきたので掲載してみますね。

左から、

東芝2MR9/2.7V

東芝H-7D(7MR9)/9.45V

ナショナルH-7D(7MR9)/9.45V

です。一番右はH-7Dの互換品として発売していたリチウム電池、ソニーの3CR-MIC(9V)です。東芝とナショナルは同じH-7Dなのに高さが大きく違うのが笑えます。東芝の方は77-04製造でかなり古いです。

東芝ギザギザちなみに、東芝の2MR9は裏っ返すと…、東芝傘マークはもちろん、当時東芝の電池で多く見られたギザギザ模様…。かわいいですね。