National リチウム電池 カメラ用 CR-P2N

nationalcr-p2n_1松下電器産業(現・パナソニック)が“National”ブランドで発売していた、カメラ用パック電池「CR-P2」です。
CR-P2はパッケージの記載通り、カメラに使われ、全自動フィルムカメラにおける電源として用いられていました。後発のリチウムパック電池である「2CR5」では一部デジタルカメラにも用いられましたが、このCR-P2はフィルムカメラのみでデジタルカメラには用いられませんでした。

 

nationalcr-p2n_2このCR-P2は1985年に松下電器産業が開発したリチウムパック電池で(写真は1987年のカタログ)、当初はフッ化黒鉛リチウム電池を用いた“BR-P2”として開発されました。内部はフッ化黒鉛リチウム電池「BR-2/3A」を2個直列に接続した構造になっていたようです。
他社が二酸化マンガンリチウム電池を用いたCR-P2を発売すると、松下も他社に合わせ、CR-P2になったという経緯があったようです。

 

 

 

 

 

nationalcr-p2n_3パッケージ裏。注意書きには『●カメラ専用です。』と書かれ、この電池が発売されていた当時はカメラ以外の用途は想定していなかったことが伺えます。また、「カメラ以外に使用する場合は、ご相談下さい。」とまで書いてあります。
この頃は“松下電器産業株式会社”と“松下電池工業株式会社”の連名表記。長寿命のリチウム電池だからか、パッケージには製造日や使用推奨期限などは記載されていません。

nationalcr-p2n_4電池の外観。側面には灰色の胴体が見え、中に電池が入っていることがわかります。その側面の電池の大きさを現在のCR123Aと比較してみると、若干大きさが異なりました。この当時のCR-P2はCR123AではなくBR2/3Aと同じサイズのリチウム電池(CR17335?)が実装されていたのかもしれません。

 

nationalcr-p2n_5電池の後ろ側。2つの膨らみが見え、電池が2個入っていることが伺えます。この電池は6V3Vのリチウム電池が2個入っています。

 

 

 

nationalcr-p2n_71987年のカタログでは“BR-P2N”であり、1989年のカタログでは“Panasonic”ブランドの“CR-P2P”に移行しているというのを考えてみると、今回紹介した“National”ブランドの“CR-P2N”は発売期間が短いと思われ、極めてレア物ではなかったのでは?と思われます。

 

 

nationalcr-p2n_6電池の前面には「854」という謎の3ケタロット番号が印字されています。なお、このロット番号の読み方は不明。解読できれば製造年くらいはわかりそうな気がしますが…。


National リチウム電池 カメラ用 CR-P2N」への1件のフィードバック

  1. 無名

    これもオクで出てたものですよね。
    National物はレアなのでウォッチには入れていたのですが入札まではしませんでした。

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