Novel 2300 イカ釣り専用高性能乾電池 SUM-3(F)

SUM-3(F)_2“Fujitsu”ブランドでお馴染みの電池メーカーFDKは昨年から『Find Individual Taste~個人の好みを見つけよう~』をコンセプトに多様化する生活シーンに最適な乾電池や充電池をわかりやすく提案し、個人の好みに合わせた電池(=F.I.T商品)を発売しています。
そのコンセプトを体現したのが以前このブログでも紹介したことのあるスマホ用アルカリ電池リモコン用アルカリ電池と言った“機能性電池”であります。

 

今年(2014年)6月にリニューアルされる“Fujitsu”ブランドの乾電池や充電池もこのコンセプトのもと、わかりやすい用途の電池を目指す意図があるようです。そんなFDKの戦略は昔からだったのか?ということで紹介するのが“イカ釣り用のマンガン電池”です。これはイカ釣りの集魚灯に用いられていたマンガン電池のようで、まさにイカ釣りを生業とする漁業向けとして出回っていたらしい知る人ぞ知る電池のようです。

SUM-3(F)_3未開封品のシュリンクパック。単3・4本組でシュリンクにはバーコードなどのラベルなども貼られていないことから、やはり、特定用途向けに出回っていた電池であることが推測されます。
ちなみに、電池は『Novel2300Novel2300』と交互に見えるように包装されており、ここらへんはさすが日本製の電池といえるでしょう。

 

SUM-3(F)_4電池の外観。まずはブランド表示部分。ブランドはFDK(当時は富士電気化学)が“Fujitsu(富士通)”のブランドを用いる前に使用していた“Novel(ノーベル)”ブランドを採用、ロゴの上には『SUM-3(F) 1.5V』と小さく型番の表記があります。
もう片面には“2300”の表示があり、これは2000シリーズの単3を表し、赤マンガン相当の電池であると思われます。どちらの面にも可愛いとは言えないリアルなイカの絵が書かれており、イカ釣り用の電池であることを訴求しています。

社名表記は“FUJI ELECTROCHEMICAL”と富士電気化学の英社名表記、「Made in Japan」で日本製です。

SUM-3(F)_5次に注意書き部分。大きく『イカ釣り専用高性能乾電池』と書いてあります。高性能乾電池とあるので、やはり赤マンガン相当の電池なのでしょう(黒マンガンは高性能乾電池)。
注意書きは「注意:ハレツの恐れがあるので、(+)(-)は正しく、充電をしないこと。」のみのシンプルな表記。なぜ“ハレツ”がカタカナなのかは不明。

 

SUM-3(F)_6プラス極はノーベル時代のマンガン電池での特徴であった周りがプラスチックのもの。左は同じく富士電気化学のOEMであったダイエーPBのマンガン電池(高性能、1977年12月製造)で、構造が全く同じです。

 

 

SUM-3(F)_1プラス・マイナス側。左はダイエーPB。刻印は“83-04”で1983年4月製造。旧・富士電気化学が「富士通」ブランドの電池に変えたのが1984年10月。これと同じデザインの電池が掲載されているブログに記載されている刻印が“85-01”であったという記録があるので、このイカ釣り用電池は同社の一部積層電池と同じように富士通ブランドを通らずにノーベルブランドであった可能性が高い??

 

なお、このイカ釣り用電池には現・“Fujitsu”ブランドのものの存在を確認しており、この電池には『FDK株式会社』という表記が見られることから、同社が現社名に変わる2001年頃までには存在していたのではと考えられます。


Novel 2300 イカ釣り専用高性能乾電池 SUM-3(F)」への4件のフィードバック

  1. 匿名

    おおおお、懐かしい。
    うちの親が、昔、イカ釣り漁船に乗っていたので、単三電池といえばこれでした。

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    1. みはりん 投稿作成者

      コメントありがとうございます。
      懐かしんで頂いたのであれば、幸いです。
      やはり、この電池は漁業関係の方にはお馴染みの電池であったみたいですね。

      返信

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