今日は記念すべき100件目の投稿になります。という訳で今回はちょっと変わった電池を紹介しましょう。さて、この電池何に使われた電池でしょうか?表面には「POLAROID POLAPULSE BATTERY」と書いてあります。実はこれ、ポラロイドカメラのカートリッジフィルム内に内蔵されている電池なのです。ポラロイドカメラにはフラッシュが内蔵されており、その駆動用の電池をフィルムの中に内蔵しているのです。ポラロイドカメラのフィルムは値段が高いという印象を持たれた方もおられると思いますが、それはこの電池を内蔵していたせいもあるのです。
考え方としては以前紹介したコダックのディスクカメラのようにカメラの中に電池を内蔵するという手段もありますが、それだとカメラの中に入っている電池はいずれ電池が切れてしまう。そこでポラロイドはフィルムの中に電池を内蔵するという考え方で、フィルムを交換すれば電池も新しくなる。コストは上がりますが、アイデア的には素晴らしいと言えます。
裏側。この電池はいわゆるペーパー電池と言われるもので、紙みたいに薄いのがこの電池の特徴です。この電池はマンガン電池で内部で4セル接続されており6Vとなっています(こちらのブログで中身を分解されております)。表面には『无汞 Mercury Free』と書いてあり、水銀無使用の電池だったりします。これはポラロイド600フィルムから抜き取ったものですが、自分はこの電池が内蔵しているのを知っていたので使い終わったポラロイドフィルムからいつもこの電池を抜き取っていました。
最後は特殊電池恒例の電圧測定。電池自体には極性は記載されていませんが、写真の様に左側がプラス極、右側がマイナス極です。開放電圧は5.75Vでさすがに年数が経過しているので6Vには達していませんでした。ポラロイドフィルムは10枚撮りであり、10枚程度のフラッシュでこの電池が無くなる訳も無く捨てられていく悲惨な電池でした。アメリカでは取り出したこの電池を使うラジオやライトが存在していたようですが、入っていた電池を捨てるのはやはりもったいない気がしますね。