今回はソニー主力のスタンダードアルカリ電池“STAMINA(スタミナ)”を紹介する。このシリーズは使用推奨期限が5年(9V形・単5は2年)であり、スタンダードクラスのアルカリ電池ありながらも、FDK(富士通)で言うところのスタンダードクラス“G PLUS”(現行推奨期限10年)というよりも、エコノミークラス“R SPEC”(現行推奨期限5年)みたいに見えてしまいます。
●単1・単2
まずは、単1と単2。ラベルにはこのアルカリ電池の特徴である“液もれWガード”機能や性能がアップされたことが記載されている。なお、この電池のシュリンクパックはFDKOEMでお馴染みの軟質系フニャフニャシュリンク。
パッケージ裏。この面には表に書いてあった性能アップの詳しい条件や、CO2がダウンしたことの注釈が細かく記されている。「使用推奨期限5年」と記載、ソニーのアルカリ電池には裏面に使用推奨期限が書いてあり、親切。
バーコードのベンダーはソニーではなく、ソニーエナジー・デバイス(4901660)のものであった。
電池の外観。緑ベースの金のデザインは特徴的で、CO2削減や水銀0使用などエコを意識したマーケティングを行っていることから、電池も「緑」を全面に出したデザインになったのであろうと予測される。
なお、写真の単1と単2は日本製となっています。
プラス・マイナス側。マイナス極はFDK製でお馴染みの“逆装填防止機能”を備えたものであるため、これはFDKエナジー製であると推測される。
ちなみに、今回入手した電池の使用推奨期限は単1・単2共に「11-2018」で2013年11月製造だった。
●単3・単4
次は単3と単4。単3の方は「60%性能アップ」、単4の方はパーセンテージは書かれていないが、「性能アップ」とだけが記載されている。こちらもパッケージには“液もれWガード”機能が備わっていることが記載されている。
パッケージ裏。使用推奨期限は単1や単2と同じく、「5年」。ちなみに、この単3と単4はソニーが発売しているもののみならず、日本流通産業のPBブランド「くらしモア」として発売されるなど、一部スーパーマーケットでも見られるようです。
電池の外観。現行品の単3と単4はインドネシア製になっている。かつては日本製であったようですが、パッケージに「60%性能アップ(単4は性能アップ)」と記載された頃からインドネシア製に移行したようです。
プラス・マイナス側。マイナス極の絶縁リングは「緑」のものであるため、FDK PT INDONESIA製であると思われる。
今回入手した電池の使用推奨期限は単3が「08-2018」で2013年8月製造、単4が「10-2018」で2013年10月製造のものであった。
●単5・9V形
最後に単5と9V形を紹介。9V形については以前このブログで紹介した通り、パナソニックOEMのタイ製からマレーシア製へ変更、その際に6LR61タイプから6LF22タイプへ変更となっている。その時に9V形のパッケージは紹介しているので、こちらでは単5のパッケージを紹介。単5は「液もれWガード」は搭載していなく、性能アップもしていないようでかなり地味なパッケージとなっています。
単5はインドネシア製。これは以前このブログで紹介した通り、FDKの単5アルカリ電池が日本製からインドネシア製に変わったことによる煽りを受けたという形になっています。使用推奨期限は「11-2015」で2013年11月製造。
最後にフルラインナップを並べてみた。それにしても、単1と単2が日本製で単3と単4がインドネシア製と言うのは、FDKのOEMであるファミリーマートコレクションPBやユニーグループのStyleONEに代表されるような低価格路線PB品アルカリ電池のラインナップに見えてしまうのは気のせいでしょうか。
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SONY STAMINA 6LR61(SG)
→本記事で取り上げたソニーの“STAMINA(スタミナ)”の9V型が6LR61タイプから6LF22タイプへ変わったことを紹介した記事。
かつて最高グレードの乾電池が一気にエントリー化はアルカリ1と境遇が似ているような。
いままでは2つのうちの2つ目だったのですが現在は3つの中の一番下になってしまいました。
スタミナがエントリー化するとグリーン、ブルーがどうなるか気になります。
と思っていたらグリーンはやはり生産終了になっていました。
ハイグレードアルカリのスタミナXが登場して、従来のスタミナがスタンダードアルカリになる流れは東芝のthe IMPULSEが現れて、従来のIMPULSEがスタンダードアルカリになった流れに似ていますが、IMPULSEは10年期限になっているあたりが違いますよね。そこは「アルカリ1」があるので、それがエコノミー(エントリー)クラスの位置付けなんでしょうけど。
そう考えるとソニーのアルカリは
ハイグレード=スタミナX
スタンダード=スタミナ
エコノミー=アルカリブルー・
アルカリグリーンの位置付けと言えそうですが、スタンダードであるはずのスタミナが5年期限なので、これはスタンダードというよりも無名様が言われるようにエントリークラスですよね。
アルカリブルー(STAMINA PLUS)は元々、スーパーとかで売られる多本パック向けに作られたエコノミークラスのアルカリ電池なので、今後も発売され続けると思います。
なるほど、アルカリブルーは確かに継続されると思います。
IMPULSEは使用推奨期限10年なのでFDKとするとG PULSなのかもしれませんが、STAMINAはインドネシア製・5年なのでいったいFDKではどの位置付けなのでしょうか。
三菱の場合いままでのハイグレードであるPOWER アルカリEXHが退場してEXJが新登場、POWER アルカリGはそのままスタンダードとして残るという風になりましたね。
アルカリGは単3・4はインドネシア製、単1・2は日本製 推奨5年
そう考えるとSTAMINAは三菱アルカリGと同じような状態なのでは?
こんな考察はどうでしょう。
でもそれだったら三菱のエントリーは?となってしまいますがそこはラインナップにのっていないということで。
FDKには単1・単2:日本製、単3・単4:インドネシア製のラインナップのモデルは存在しませんが、こじつけるなら、使用推奨期限が5年ということで本文中で触れた通り、R SPEC相当なのかなと位置づけられそうな気がします。
確かに三菱電機ホーム機器の電池と照合したら、
ハイグレード=アルカリEXJ
スタンダード=アルカリG(アルカリGH)
で、アルカリGが日本製とインドネシア製との混在なので、一致しますね。三菱電機ホーム機器のエントリーモデルはカタログ外商品ですが、ドン・キホーテとかで売ってる中国製の多本パック品あたりになるのではないかな?
エントリーモデルはソニーのアルカリブルーのようにカタログに掲載されているのが稀で、パナソニック「アルカリβ」、マクセル「GDシリーズ」「BSシリーズ」みたいにカタログ外商品であることが多いですよね。
結局単3、単4は日本製に戻ってアルカリ1化してしまったような。確か推奨は2020年のものです。
アルカリ1の他に東芝PB系電池、このソニースタミナ等を見るに昨年FDKエナジーで何かあったのですかね。設備増強でもしたのかいままでインドネシア製だったナフコPBアルカリが日本製になったり、アルカリ1もスタミナも日本製に戻ったりしてますが。
性能実験他サイトを見てみるとどうも旧R SPECよりも下な低価格OEM用のグレードが存在しているように見えます。そのグレードからスタミナやアルカリ1が供給されているか不明ですが、その最低グレードはインドネシア製とは限らないみたいです。有名メーカーで当てはめると東芝の最低グレードなLシリーズが当てはまる気がします。
単3と単4が日本製に戻った理由はブログの最新記事に記載しましたが、使用推奨期限が10年に延長されたためであるようです。アルカリ1は依然、使用推奨期限5年でありますので、STAMINAもようやくIMPULSEと同じ土俵に立ったと言った感じでしょうか。
FDKの裏メニューにR SPEC(Long Life)以下のランクがあるのでは?と言うのは自分も同感です。自分的にはカインズや系列のセーブオンで売られている、JISマーク付き“Fujitsu”ブランドのアルカリ電池が非常に怪しいと思っていますが…。