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SANYO アルカリ乾電池 ハイグレードSシリーズ

sanyo_higrades1現在は乾電池販売はおろかブランドも失ってしまった“三洋電機”のアルカリ電池、ハイグレードSシリーズを紹介します。これは2007年ごろ発売されていた電池で、当時のラインナップは中国製の下位モデルCシリーズ、インドネシア製の中堅モデルBシリーズ、そして最上位モデルとしてこのハイグレードSシリーズが存在していた。

普通、三洋のアルカリ電池と言えば“SANYO”ロゴよりも『アルカリ乾電池』という文字のほうがデカいというデザインが普通(以前紹介したDシリーズ単2を参照)。しかし、このハイグレードSシリーズはどちらかと言うと“SANYO”ロゴの方が大きく、サンヨーブランドを売りだした意欲作だったのだが、あって言う間になくなってしまったような気がする。この電池はインドネシア製、使用推奨期限が「03-2009」でパッケージには4年期限と書いてあるので2005年3月製造のものだろうか。

sanyo_higrades2パッケージ。インドネシア製、推奨期限4年であることが記載されている。ちなみに、三洋のインドネシア製はABCブランドの電池で知られる“International Chemical Industry (ICI)”製ということを雑誌で読んだことがあるのだが、詳細は不明。

 

 

sanyo_higrades32007年1月のカタログより。


maxell ALKALINE アルカリ乾電池 LR6(JS)

LR6(JS)1大阪の家電量販店“上新電機”で売られているマクセルのアルカリ電池。マクセルブランドではあるものの型番の「JS」が語る通り、上新電機専売の電池である。

単3を見た感じではJISマーク付きであるのでおそらく、マクセルの低価格アルカリ電池であるGDシリーズと同一のものと思われる。

 

 

LR6(JS)2マイナス比較。左がGDシリーズのもので、右がLR6(JS)。両方共「◎」刻印の日本製で日立マクセル自社製と思われる。


Panasonic FOR LOW POWER PRODUCTS C-R14

panared1パナソニックが震災時に緊急輸入した電池の一つである、“Panasonic”ブランドの赤マンガン(単2)。電池自体にはC-R14と書かれているが、ラベルにはR14REL/2SJPと書かれている。これは日本向けの品番かな?この電池は欧州向けに発売されているマンガン電池のようで、ヨーロッパのパナソニックサイトを見るとマンガン電池はこの一種類しかない模様。現地からの輸入品と思われるが、電池には日本向けのバーコード・ラベルが貼られている。

 

panared2デザインはオキシライド乾電池に始まり、現・金パナに採用されているグローバルデザインのものを採用。電池自体はポーランド製で「パナソニックエナジーポーランド」で製造されたものと考えられる。電池表記の「FOR LOW POWER PRODUCTS」は低消費電力の製品向けというような意味である。

 

panared3プラス・マイナス側。プラス側のリングは「黒」。マイナス側は底版に使用推奨期限が直接印刷されているもので、他のパナソニックの乾電池には見られないものである。

 

 

panared4某オフで500円で買った「NATIONAL PANASONIC」ブランドのトランジスタラジオ“R-160”。松下(現・パナソニック)が大文字ロゴを使っていたのが1960年~1970年位なのでその10年間に作られたラジオと思われる。AMラジオなのだが、KHz表示ではなくKC表示。時代を感じます。これが、単2、3本使うラジオなので今回の電池を入れてみた。

 

panared5このラジオ、ワケあり品で電池ブタがありません。だから500円で安かったんですね。大文字時代のパナと小文字字体のパナのコラボです。何か、カッコ良く無いですか?


MITSUBISHI Fresh Gray アルカリ乾電池 LR03FG

Freshgray1家電量販店“コジマ”が各メーカーとコラボして作ったPB品「Fresh Gray(フレッシュグレー)」シリーズのアルカリ電池。PB品ではありながらもメーカーとコラボして作っているのでコジマを全面に押し出しているのではなく、あくまで製造メーカーが全面に出ているのが特徴。写真の電池も三菱ブランドが全面に出ており、コジマだとわかるのはパッケージのFresh Grayのマークの下に本当に小さい文字で『produced by kojima』と入っていることである。

今回は前に買った単4の8本パックが出てきたので(使用推奨期限:12-2010)、現在売っているものを購入して比較してみた。上が古いので下が新しいの。バーコードは同じだが、Fresh grayのマークが青からグレーに変わっている。

Freshgray2名前通り、白とグレー基調のシンプルデザイン。単1~単4までのラインナップで全てFDKエナジー製の日本製である。古いの(12-2010)と新しいの(04-2017)ではほぼデザインは変わらないがJISマークが旧(写真真中)と新(写真下)だった。

ちなみに、コジマのサイト上ではこの電池が処分・在庫限り”となっているので、もうすぐ無くなるのかもしれない。


CAINZ アルカリ乾電池

CAINZコンビニエンスストア“セーブオン”で198円で売っていた電池。何故かホームセンター、カインズホームのPB品だが、セーブオンはカインズホームと同じベイシアグループなのでこの電池が売られていたものと考える。グループ内とは言え他店のPB品が売られるケースは珍しい。逆にベイシアではこの電池が売られているのだろうか?
ちなみにカインズホームではこの電池は98円で売られているので、100円高いことになる。

電池自体は供給元がFDK株式会社、発売元が株式会社カインズ。インドネシア製であるためFDKインドネシア(PT FDK INDONESIA)製と考えられる。モノ的には以前紹介したナフコのPB品のものと同じものだろうか。ナフコが金色ベースなのに対し、カインズが銀色ベースで対照的なデザインだ。


ナショナルマロリーアルカリ乾電池 AM3

nationalmallory1言わずと知れたナショナル(松下電器産業、現・パナソニック)の初代アルカリ電池「ナショナルマロリーアルカリ乾電池」を紹介します。1965年に松下電池工業(現・パナソニックAIS社)の前身となる、マロリー(現・デュラセル)と松下電器産業の合弁会社“ナショナルマロリー電池株式会社”を設立、同社名義のアルカリ電池を1967年に発売します。

デザインは白黒の独自デザインでまだアルカリ電池の方向性が定まっていないことがわかります。

nationalmallory2裏側。注意書きは「火に投入やショートは危険です」という表記のみ。当時単3、1本130円だったようです。価格表記の横の“MALLORY:MN-1500”というのは単3アルカリ電池のマロリー品番というもので、アメリカの電池メーカーはなぜだか独自の型番を付ける傾向が強く、エバレディ(現・エナジャイザー)ではNo.E91という独自型番が付けられていました。ちなみにMN1500は現在のデュラセルにも継承、ちゃんと表記されています(写真上)。

nationalmallory3プラス・マイナス側。刻印は「014」。1974年1月製造と推測されるが、詳細は不明。

 

 

 

nationalmallory4古いアルカリ電池の宿命は液漏れですが、このナショナルマロリーアルカリ乾電池も現在でも液漏れが進行しているので写真のようなケースに入れて厳重(?)に保管してあります。拡大するとわかりますが、マイナス側にキムワイプを切り取ったのを入れて液漏れの拡大を防いでいます。

 

この記事を作成していて気づいたのだが、4月1日パナソニック エナジー社がデバイス社やオートモーティブシステムズ社などと統合、新たな社内カンパニーとして“パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社(AIS社)”を発足、旧エナジー社のホームページも「AIS社 – 電池分野 –」となっています。


現在でも入手できる積層電池015

15F20_1注文していた積層電池“015”の互換電池、「15F20」が届いたので報告する。型番は9V角型電池「6F22」同じ表記で、F20という小さい電池が15個直列で接続されているため、15F20となっている。これは北海道のNPO法人「ラジオ少年」で入手したもので今回は2個購入した。貴重な電池だからといって、買い占めは止めましょう。

 

 

15F20_2側面。ブランド名は「SUPER POWER」というブランド。でも、「SP」ではなく、「ST」と読めるマークはかなり疑問ですね。全面中国語表記で中国製と思われる。“GUANGZHOU SHAOTAI LIGHT INDUSTRY CO.,LTD”というメーカー製でネット上で検索をしてみるもこのメーカーの情報は得られなかった。

 

15F20_3各社015との比較。かつて日本メーカーが発売していた015の端子が四角形だったのに対し、今回入手した15F20は端子が丸型です。若干ですが、15F20の方が大きく感じます。

 

 

15F20_4この電池どこかで見たことがあるなぁ…、と思ったらHi-Wattのお馴染みのデザインにそっくりです。Hi-Wattは中国ではPanasonicに匹敵するくらいマネする価値のある有名メーカーなのでしょうか。

 

 

15F20_5ほら、裏面もこの通り。柄だけではなく、ロゴの漢字2文字というところまで似ていますね。

 

 

 

15F20_6こんな感じの封筒で届きました。郵便振替で入金するので、大分時間がかかります。3月31日に入金して4月4日に到着しました。サイト表記の送料は5000円までの注文で500円という記載でしたが、普通郵便での発送となったようで送料200円で済み、300円が同封されていました。

昨日から電卓のブログパーツを追加しました。電池のセル電圧計算などにどうぞ。電卓自体はカシオの実在の電卓をモデルにした本格派で携帯電話配列のボタン配列に切り替えることができます。このブログパーツはflasco.jp様よりお借りしました。


maxell ALKALINE ACE アルカリ乾電池 LR6(AN)

LR6(AN)1日立マクセルのアルカリ電池。現在は「ボルテージ」というブランドのアルカリ電池で展開しているがその前の「ダイナミック」の前に当たる「アルカリエース」ブランドの電池である。使用推奨期限は「04-96」で製造日は1994年4月と推測される。JIS記号有りで製造者記号はM.D.B.で認定番号582034なのでマクセル自社製である。住所表記は茨木市丑寅で日立マクセルの本店(旧本社)である。現在のものには千代田区飯田橋の本社の住所が記載されている。

 

LR6(AN)2同時期(使用推奨期限:11-97)に製造されたファイザー製薬の販促品として配布されたと思われるアルカリ電池。ノルバスクは高血圧症と狭心症の薬らしく、フルカムは関節や筋肉の腫れを抑える薬…、電池とは何にも関係ありません。両者とも街の薬屋さんで売っているものではなく、処方箋とかで処方される薬のようなので、一般消費者に出回らないことを考えればレアなのかもしれない。

 

LR6(AN)3裏面。裏は一転して普通の電池です。最初に紹介したアルカリエースは「LR6(AN)」だったが、これは「LR6(K)」である。こちらもJISマーク有りの日立マクセル製、住所も茨木市丑寅。

 

 

LR6(AN)4マイナス比較。一番左は現・「ボルテージ」の前モデルに当たる「ダイナミック」。マイナス側は「◎」で推奨期限は電池本体に印刷されている。これは現行の「ボルテージ」、以前紹介したGDシリーズも同じ。だが、今回紹介したアルカリエースおよびファイザーのものはマイナス側が平面で推奨期限が刻印で記載されている。


Premium cell アルカリ電池

premiumcell1100円ショップ“セリア”で見つけたアルカリ電池。「Premium cell」というブランドで愛媛のCOTTON FAIRなるメーカーの電池。この電池で問題なのはパッケージ。Panasonicアルカリ乾電池(金パナ)のパッケージに似ていると思いませんか?セリアの店頭でこの電池を見た時、一瞬パナソニック製に見えてしまったよ。

 

 

premiumcell2本家(?)と比較してみた。実際に比べてみるとそんなに似てない感じですね。電池の向きも違うし。大きく似てるのは「Premium cell」と「Panasonic」の表記部分の模様でしょうか。キャッチの「プレミアム強力パワー」と「長持ち大電流パワー」というのもなんとなく似ている。電池自体はよくある中国製のもので、電池そのものは金パナに似ているわけではない。


激安トップバリュ電池のその後…

bestprice1以前、このブログを立ち上げる前に自分のホームページ“Miharin HomePage”内の「コネタ」にて、『激安トップバリュ電池はEnergizer?』という記事を書いたことがある。詳しくはリンク先を見て欲しいが、要約すると当時イオン系統の店で売られていた「ベストプライス by TOPVALU」というPB品の単3電池がシンガポール製で構造がEnergizerのものにそっくりだったという話である。

 

そこで、今回は現在の「ベストプライス by TOPVALU」の電池はどうなっているのだろう?ということでイオンに行って買って来ました。まず違うのが価格。シンガポール製だった頃のものは4本88円で売られていたが、現在のものは4本98円に値上げされていた。製造国もシンガポール製から中国製になっている。電池本体の安さのポイント:海外へ一括大量発注しました。というキャッチフレーズは変わっていない。

ちなみにこのベストプライス、かつては「ベストプライス by TOPVALU」という名称でトップバリュのロゴが小さく、トップバリュのマークも無かったが、2012年3月から「トップバリュベストプライス」と正式にトップバリュファミリーに入り、トップバリュのロゴ(黄色)が付いた新しいものになっている。電池は丁度今が切り替わりの時期のようで絵柄が違うものがあった。写真の左が旧デザイン(推奨期限:07-2016)で右が新デザイン(推奨期限:09-2017)のものである。旧デザイン品はかつてのシンガポール製に似ているけど、「アルカリ乾電池」という字体が違ったり、グレーと白の2色デザインだったのが、白ベースのデザインに変わってますね。

bestprice2この中国製のベストプライス電池、マイナス側がオーム電機が発売している「V-アルカリ乾電池」に似ているというタレコミがあったので調べてみると、確かに緑色のリングや推奨期限の印刷が似ているし、シュリンクも似ている。もしかしたらオーム電機のOEM供給なのかもしれませんね。