日立マクセルのリチウムコイン電池CR2032には普通に“CR2032”と書いてあるタイプと“CR2032 H”と書かれているタイプが有るのはご存知だろうか?
本ブログのリファラーを見ていると『CR2032 CR2032H 違い』というキーワードで検索している方が一定周期で本ブログに訪れているので今回は両者の違いについて取り上げる。
左記の表は日立マクセルのホームページ内、CRコイン電池のデータシートからCR2032の部分を抜き出して編集した表である。詳しいデータはマクセルのホームページを見るか、当該データシートを見て欲しい。
大きさや公称電圧、作動温度範囲は同じ。だけれど、1つだけ違う点が“標準容量”という項目。CR2032が220mAhなのに対し、CR2032Hは240mAhと、容量が大きいのである。
つまり、容量が大きいCR2032Hに比べ、CR2032(無印)の方が容量が小さいので電池の持ちに影響がある可能性がある。たかだか20mAhの違いなのでさほど差はないと思われますが、消費電流の多い機器を使っている方は要注意です。
そこで他社(日本メーカー)のCR2032の容量はどうなのだろうと思い、今回取り上げた日立マクセルも含め、以下に一覧化してみた。あくまでもメーカー公表値のため、実際のスペックとか生産国違いによる誤差がある場合があるかもしれないです。
メーカー | 日立マクセル | FDK | パナソニック | ソニー | |
型番 | CR2032 | CR2032H | CR2032v | CR2032 | CR2032 |
公称容量(mAh) | 220 | 240 | 220 | 220 | 220 |
作動温度範囲(℃) | -20~+85 | -20~+70 | -30~+60 | -30~+70 |
殆どのメーカーが公称容量220mAhで、マクセルのCR2032Hだけが240mAhです。マクセルが220mAhのCR2032(無印)を発売しているのは他社の220mAhと互換性を保つために発売しているのかもしれませんね。それから、作動温度範囲も各社で違ったので掲載してみましたがこれも各社で差異があり面白いですね。
写真左が均一ショップ“ダイソー”で売られている「CR2032(無印)」、右が一般市販品のマクセル「CR2032 H」。ダイソーのCR2032(無印)はもちろん税込105円、マクセルのCR2032 Hはケーズデンキ価格で税込210円でほぼ倍の値段でした。
ちなみにかつてLR44にもLR44Hという高容量版があり、これを松下(現・パナソニック)が製造していて、セイコーの時計用補修部品でしか入手できなかったという昔話があってね…。