National Hi-Top long life ガスライター用乾電池 VS08 12V

VS08_1長年電池コレクターをしているとありとあらゆる電池を見ているつもりではあるのですが、時々見たこともない電池が突然現れてびっくりすることがある。今回もそんな存在を全く知らなくて驚いた、積層電池“VS08”を紹介する。
これは12Vの積層電池で、型番の法則からして見ると以前本ブログで紹介した“RV08()”と同種か同時期に発売された電池ではないかと推測される。ちなみにRV08もナショナルの“Hi-Top”ブランドであった。

※:当時、電子ライター用として発売された12Vの積層電池。当時“Hi-Top”ブランドで発売されたのはマンガン電池であったが、現在はアルカリ電池として各社が「23A」という型番で、パナソニックが現在でも「LRV08」という型番で発売されている。

VS08_2電池の外観。電池は角型で金属外装。ナショナルの高性能乾電池(赤マンガン)のブランドであるハイトップ(Hi-Top)ブランドを使用。デザインはトランジスタラジオ用の外付け電池として発売されていたホーム電池(4D-D・6D-D)のデザインに似ている
ちなみにハイトップブランドは一般的な単1~単3・単5・006P以外にも前述した4D-D・6D-DやRV08、4AAなどの特殊電池にも用いられていました。

VS08_3電池の側面。片側には極性表示と「VS08 12V」の型番と電圧が、もう片側には『ガスライター用乾電池』の記載と「084」の印字がある。注意書きの表記は全く無い。
ガスライター用乾電池の記載や12Vの電圧であることから、RV08(LRV08/23A)と同じく、電池で点火する機能を備えた電子ライター向けに作られた電池であると推測されます。

 
この電池で驚かされるのはナショナルのロゴが既に“National”の小文字ロゴになっている点で、比較的新しいものであることだろう。松下(パナソニック)がこのロゴに変更したのが1973年で、電池本体の印字「084」と照らし合わせると1974年8月製造のものであろうか。不思議なのは過去この電池をカタログで全く見なかったこと。特殊用途の電池であったので、パナソニックお得意の特定ルート限定品だったのであろうか…。

VS08_4サイズ比較。左から、単4・VS08・LRV08・単5。単5よりも大きく、単4よりも小さい。

 

 

 

VS08_5もちろん、このサイズの電池は現在発売されていない。LRV08(23A)にサイズを補完するスペーサーの挿入で代用できる気がするけど、直径が若干大きめで電池ボックス自体に入らないと思われます。


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