月別アーカイブ: 2014年9月

どこでもベープ未来のその後…

vape_1以前、本ブログでフマキラーが発売している“どこでもベープ未来”という電池内臓の蚊取り器を紹介し、中に入っている電池を紹介しました
この記事から1年2ヶ月、ようやく電池が切れ、薬剤交換時期となったので取り換え用のカートリッジを購入してきました。前回は購入時に付いてきた“150日”のカートリッジでしたが、これでは長すぎると感じたため、今回は“90日”のカートリッジを購入してみました。

 

vape_2袋から薬剤カートリッジを取り出してみたところ。カートリッジ自体は150日用と変わりませんが、150日用が電池ケースのフタがグレーなのに対し、90日用が水色になっていました。

 

 

vape_3早速中に入っていた電池を紹介。真中2本が前回の150日用に入っていた電池で、外側2本が今回の90日用に入っていた電池です。
デザインも全く変わらず。唯一違う点が、『使用推奨期限(月-年)本体に表示』という表記があるか無いかの違いだけです。これは元々本体に表示されている印字が明らかに使用推奨期限の表記ではなかったので、削除されて当然だと思いますが。
製造元はどちらとも“FDK株式会社”でインドネシア製です。

vape_4マイナス側印字部分の拡大。前回の150日用に入っていた電池が「63-6305」という表記でしたが、今回の90日用に入っていた電池には「64-6406」という表記でした。相変わらずこの表記が何を表しているのかは不明です。少なくとも使用推奨期限の表示ではないことは明らかです。

 

vape_5プラス・マイナス側。マイナス極の絶縁リングが「」なFDK製のアルカリ電池に見られる構造で、プラス極も含め、特に違いは見られません。従って、150日用と90日用の違いは電池ではないと思われます。
ちなみに、前回の150日用に入っていた電池はファンが完全停止して放置していたため過放電状態になったせいか、軽く液漏れを起こしています。

 

vape_6使用日数を決めているのが電池ではないとすると、どこで決めているのでしょうか。
薬剤カートリッジには電源を供給している接点と思われる反対側に謎の接点が付いていました。

 

 

 

vape_7この接点部分の基板を取り除いてみると、接点部分両側に定数の違うチップ抵抗が実装されていました。150日用に付いていた基板(左:FE-10B)には912という数字が書かれており“9.1KΩ”の抵抗が付いていましたが、90日用に付いていた基板(右:FE-10C)には152で“1.5KΩ”の抵抗が付いていました。
あくまで、推測の域を出ませんが日数の違いはこの抵抗値の違いではないかと推測されます。


ELSONIC 充電式電池 ライトタイプ/レギュラータイプ 単3形

elsonicnimh_1家電量販店“ノジマ”で売られているプライベートブランド“ELSONIC”のニッケル水素電池です。
ラインナップは単3と単4のみで、それぞれにレギュラータイプライトタイプが用意されており、2本パック4本パックがあります。
自分は写真のように単3のレギュラータイプ4本とライトタイプ2本を購入、それぞれ1120円と380円で丁度1500円(税込)で購入出来ました。

 

elsonicnimh_2パッケージ裏。日本メーカーのニッケル水素電池の場合、スタンダードモデルとエントリーモデルとでは充放電使用回数が異なることが多いですが、このELSONICのニッケル水素電池は共に1500回となっています。2年後でも80%の残存率を持つ、残容量キープ機能付きのニッケル水素電池になっています。
パッケージ上の社名表記は“株式会社ノジマ”となっており、バーコードもありますが独自バーコードであり、JANコードではありません。

このニッケル水素電池で特筆すべき点は専用の充電器が存在しないことです。従って、ELSONICの充電器は発売されておらず、充電は他メーカーのニッケル水素電池用充電器で行います。その為、注意書きでも普通は“充電は当社の専用充電器で行うこと。”と書かれていることが多いと思いますが、このELSONICのニッケル水素電池では『仕様に適した充電器以外で充電しない。』と他社ではあまり見られない注意書きとなっています。

elsonicnimh_3電池の外観。デザインは白ベースのピンク文字という、残容量キープ機能付きのニッケル水素電池にありがちなデザインとなっています。
ELSONICロゴの横には『Designed by Nojima in Japan. manufactured in China.』と書かれており、一見日本製っぽく見えますが、実は中国製です(デザインは日本と書いてあります)。
社名表記は“株式会社ノジマ”の記載のみで、問い合わせ先などは記載されていません。

 

elsonicnimh_4レギュラータイプとライトタイプを比較してみたところです。デザインは全く同じもので区別が付きません。せめて色ぐらいは変えて欲しかったような気がしますが…。
なお、レギュラータイプはmin.2000mAhでライトタイプがmin.1000mAhとなっています。ちなみに単4はレギュラータイプがmin.800mAhでライトタイプがmin.600mAhのようです。

 

elsonicnimh_5プラス・マイナス側。両者、マイナス極には違いは見られませんが、プラス極はレギュラータイプの方が突起の径が大きく、平べったいのに対し、ライトタイプの方は突起の径が小さく、長くなっています。
外装はeneloopのようなシール外装ではなく、チューブ外装で、どちらとも“1213”という刻印が見られました。恐らく2013年12月を表している??

 

elsonicnimh_6プラス極の拡大。上記の写真と入れ替わっておりますが、左がライトタイプ右がレギュラータイプとなっています。
この写真を見ると両者の突起の違いがわかるのではないでしょうか。こうして2本の電池を立たせてみて気づいたのですが、レギュラータイプとライトタイプを比較するとライトタイプの方が若干背が低いようです。


TEKNOS マンガン 乾電池 単3形 R6 1.5V

teknosr6_1TEKNOS”ブランドで扇風機やヒーター、加湿器などを発売する株式会社千住のマンガン電池です。これは同社が発売しているミニファン(携帯扇風機)に付属していた電池で、珍しくこの自社ブランドの電池が付いていました。
どうでもいいですが、自分の家もこの“TEKNOS”の扇風機だったりします。

 

 

teknosr6_2電池のデザイン自体は同社が発売しているアルカリ電池と同様のデザインで、アルカリ電池では金ベースだったデザインが、マンガン電池ではシルバーベースになっているデザインになっています。ただし、アルカリ電池と比べると“マンガン 乾電池”の字体がおかしいです。
ちなみに、“TEKNOS”ブランドのアルカリ電池はディスカウントストアなどで時々発売しているのを見かけますが、マンガン電池は初めて見ました。やはり、付属品専用なのでしょうか?

teknosr6_3注意書き部分をアルカリ電池と比較。合成なのは手持ちのアルカリ電池が1本しか見当たらなかったためです。
注意書きは両者とも同じ表記ですが、アルカリ電池はシール外装、マンガン電池はビニール外装なので、後者の方が縮みがちに見えます。社名表記は千住の英社名である“SENJU CO.,LTD.”で記載住所も同じです。両者とも“MADE IN CHINA”で中国製、「水銀0使用」です。

teknosr6_4プラス・マイナス側。外装は前述の通りのビニール外装。プラス及びマイナス極の構造は中国製のビニール外装系マンガン電池でよく見られる特徴のものです。
使用推奨期限は「06-2014」となっており、既に期限は切れています。見た目、液漏れは見られませんので、そこそこ液漏れ耐性はある電池なのでしょうか。


【解体】ソニー系ニカドバッテリーパック解体4連発

本ブログで久しぶりとなる解体シリーズは、ソニーのビデオカメラで用いられていた4種類のバッテリーパックを片っ端から解体してみました。ソニー純正のバッテリーばっかりを解体しても面白く無いので、ソニー以外の互換バッテリーを主に選んでみました。

●SANYO CADNICA NP-77H Battery Pack

nicadbattery_1まずは珍しい三洋電機のカドニカブランドであるバッテリーパック。型番はソニーと同様の“NP-77H”で形状もソニー純正品と同様で互換品ではない様子。仕様は6V 2400mAhでもちろん日本製
ちなみに、ソニーのベータムービーなどに用いられていた“NP-1”というバッテリーは元々は三洋電機が開発した経緯があるようで、このソニー系ニカド電池の開発も三洋電機が関わっていたのかもしれません。

 

nicadbattery_2中身はこんな感じです。赤い胴体のニカド電池が入っていました。このバッテリーパックは6Vですから、1.2×5で6Vになり、5本づつが並列に接続されています。
なお、このニカド電池は“4/5Aサイズ”と呼ばれるサイズです。

 

 

nicadbattery_3ニカド電池部分の拡大。液漏れは見られませんが、写真真中に見える電池が膨らんでいるように見え、電池が劣化していると思われます。
写真を撮るのを失敗してボケてしまい、見えにくいかもしれませんがマイナス極に『S』の刻印が見えます。多分、SANYOのSかな??

 

nicadbattery_4組電池を分解してみるとサーキットブレーカーもしくは電流ヒューズがセットされていました。ただし、以前本ブログで解体したことのあるニッケル水素電池を用いたタイプとは違い、温度ヒューズは搭載されていませんでした。

 

 

●FUJIX BATTERY PACK NP-77H

nicadbattery_5次は富士フイルムのビデオカメラなどで展開していたブランド“FUJIX”のバッテリーパックです。型番や仕様は前に紹介した三洋電機のものと全く同じで、生産国も日本です。

 

 

 

nicadbattery_6こちらは黄色い胴体のニカド電池が入っていました。こちらも5本づつのニカド電池が並列で接続されている点は同じです。

 

 

 

nicadbattery_7ニカド電池部分の拡大。こちらは液漏れして粉を吹いていました。これはいかにも使えそうにない印象を受けます。

 

 

 

●LPL NP-77SP BATTERY PACK

nicadbattery_8これまではソニーと同形状のバッテリーパックを分解してきましたが、これはカメラ用品メーカー“LPL”が発売していた、ソニー非純正の互換バッテリーパックです。
形状や端子は互換品らしく、ソニー純正品とは全く異なる構造。現在のように互換品だからと言って中国製や韓国製などではなく、ちゃんと日本製なのは凄いところです。なお、仕様は6V 2200mAhで前に紹介したNP-77Hと比較すると容量が若干少ない。

 

nicadbattery_9中身。黄色い胴体のニカド電池ですが、前に紹介したFUJIXブランドのものと比べてみると黄色が濃いのが特徴です。

 

 

 

nicadbattery_10ニカド電池部分の拡大。冒頭で紹介した三洋電機のNP-77Hの中に入っていたニカド電池と同様、マイナス極には『S』の刻印が見えます。もし、これが三洋電機製のニカド電池なら、互換品でも最終的には三洋電機が儲かっていたことになりますよね。
ちなみに電池自体には液漏れや膨らみは見られず、全く綺麗ですが、電池自体は劣化しているものです。

 

●SONY NP-65 BATTERY PACK

nicadbattery_11最後はソニー純正のNP-65というバッテリーパックです。このバッテリーの初期版は日本製でしたが、後期はインドネシア製になってしまいます。気になったので解体してみました。
なお、このバッテリーはこれまで紹介してきた3つの中で一番新しいもので、ソニーの純正マークも付いています。
仕様は6V 1500mAh。これは低容量(標準)タイプのバッテリーパックでこれまで紹介したバッテリーよりも厚みが薄いのが特徴となっています。

nicadbattery_12中身。黒い胴体のニカド電池が入っていました。こちらは単純に4/5Aサイズのセルを5個直列にしたのみの構造になっています。その為、容量が低く、厚みも薄くなっています。

 

 

nicadbattery_13ニカド電池部分の拡大。こちらは表立った特徴は無く、マイナス極にも刻印などが無いため、どこが製造しているのか推測することも出来ません。こちらも液漏れや膨らみは見られませんでしたが、電池自体は劣化していました。

 
さて、今回は4つのバッテリーパックを一気に解体してみましたが、いかがでしたでしょうか?解体して期待したのが“Panasonic”だとか “SANYO”とかのロゴが書いてある電池が出てくることだったのですが、やはり無地の電池ばっかりが出てきてどうも期待はずれだったような気がします。


アルカリ乾電池 MEGAVOLT(R)(メガボルト) 単3形/単4形

megavolt_1ディスカウントストア“ドン・キホーテ”で売られているPB品のアルカリ電池。ブランド名は“MEGAVOLT(メガボルト)”で、パッケージには『情熱価格』というドン・キホーテのPBブランドのロゴも記載されており、このアルカリ電池は同ブランドに内包されているようです。
なお、MEGAVOLT(R)とあるようにこのメガボルトという名称は“株式会社ドン・キホーテホールディングス”の登録商標となっています(第5513107号)。

※:ちなみに指定役務区分は「第9類:電池」と「第35類:電気機械機具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」。

megavolt_3このメガボルトは以前、単3と単4は4本入りでありましたが、現在は6本入りの電池に変わっています。
店頭価格は単3と単4の6本入りが税抜98円でしたが、旧モデルである写真の単4の4本入りは投げ売りで税抜65円で売られていました。

 

 

megavolt_4パッケージ裏。左が4本入りのもので、右が現行の6本入りのものです。4本入りのものはパッケージに“OHM ELECTRIC INC.”と書いてあるため、オーム電機の製品であることがわかりますが、6本入りのものは輸入販売元“株式会社ドン・キホーテ”に変わっています。
バーコードも異なっており、4本入りのものはベンダーがオーム電機(4971275)ですが、6本入りのものは独自バーコードになっていました(つまりJANコードではない)。

megavolt_5電池の外観。左上、右上が現行6本入りの単3と単4で、右下が4本入りの単4です。
パッケージと同じく、現行6本入りのものは輸入販売元“株式会社ドン・キホーテ”となっているのに対し、4本入りのものは発売元“株式会社オーム電機”となっていて異なります。生産国はどれも“Made in China”で中国製です。
デザインは両者とも同じですが、表“MEGAVOLT”ロゴの“V”の色合いが違います(輸入販売元“株式会社ドン・キホーテ”の方が濃い)。

megavolt_6プラス・マイナス側。左2本が6本入りの単3、中2本が6本入りの単4、右2本が4本入りの単4です。どれもマイナス極の絶縁リングの色は「」です。
使用推奨期限は6本入り単3が「06-2019」、6本入り単4が「03-2019」、4本入り単4が「01-2019」でした。パッケージには『使用推奨期限5年』と記載してありますから、それぞれ2014年6月・3月・1月製造の電池であると思われます。

megavolt_7現行の6本入り単3をオーム電機の“V-アルカリ乾電池”と比較してみました。両者ともマイナス極の絶縁リングの色は「」で似ていますが、使用推奨期限の印字が異なっています。具体的には文字の間隔がV-アルカリ乾電池と比べてみると違って見えます。

 

 

megavolt_8マイナス極の皮膜を剥いでみました。マイナス極のガス抜き穴は2つ穴タイプで同じですが、穴の形状が異なり、なおかつ絶縁リングの色がV-アルカリ乾電池が濃い緑色の絶縁リングなのに対し、メガボルトは薄い緑色の絶縁リングになっています。従って、発売元“オーム電機”と輸入販売元“ドン・キホーテ”のものは製造元が異なる可能性が高いです。

ただし、発売元“オーム電機”である4本入り単4はV-アルカリ電池と使用推奨期限の印字が似ていましたので、V-アルカリ乾電池と同じである可能性があります。

megavolt_9この違いは6本入りになった単3や単4だけかと言えばそうではなく、単1や単2も変わっているようです。今回は代表で単1を紹介。
先にネタバレしてしまうと、左が発売元“オーム電機”の前モデルのもので、右が輸入販売元“ドン・キホーテ”現行モデルのものです。
パッケージはほぼ同じですが、オーム電機の方が『品番 07-6372』というオーム電機の商品番号と“高品質(当社比)”2本入という表記がありますが、ドン・キホーテのものにはそれらの表記がありません。

megavolt_10パッケージ裏。前述の単4・4本入りと6本入りと同じように、オーム電機のものには“OHM ELECTRIC INC.”と書かれていますが、ドン・キホーテのものには輸入販売元“株式会社ドン・キホーテ”となっています。バーコードのベンダーも同様で、前者はオーム電機ですが、後者は独自バーコードになっています。
型番も異なり、オーム電機のものは“LR20/2S/M”という型番ですが、ドン・キホーテのものは“LR20/2S/M2”と“2”が付加された型番となっていました。

megavolt_11電池の外観。左が発売元“株式会社オーム電機”となっているもので、右が輸入販売元“株式会社ドン・キホーテ”となっているものです。単4ではあまり違いは見られませんでしたが、この単1では色合いが大分異なり、オーム電機のものは金ピカで金の色合いが薄く、ドン・キホーテのものは金の色合いが濃くなっているのが写真でも確認できます。ちなみにこちらも両者生産国は“Made in China”で中国製です。

megavolt_12プラス・マイナス側。左2本がオーム電機のもので、右2本がドン・キホーテのものです。やはり使用推奨期限の印字が異なり、両者の製造元は別物である可能性が高い?
なお、使用推奨期限は前者が「12-2018」で後者が「05-2019」となっていました。単1も使用推奨期限は5年であるので、それぞれ2013年12月と2014年5月製造のものであると思われます。この2つの電池は同時に購入したものですが、製造日に大分間がありますね。


CASIO R6 SIZE AA UM-3 1.5V

casio_1“CASIO”ブランドの電卓や腕時計などで知られる、カシオ計算機のマンガン電池です。
カシオの製品に付属してきた電池であると思われ、最近紹介した日本電気ホームエレクトロニクスのマンガン電池と比べ、付属品専用の電池である為かブランド名は一切冠されてはなく“CASIO”という社名ロゴのみなのが印象的な電池であります。
デザインはカシオカラーと言えるをバックに文字はグレーという、極めてシンプルデザインな電池と言えるでしょう。

casio_2注意書き部分。社名表記は一切無く、片面には日本語での注意書きが、もう片面には英語での注意書きが記載されています。

 

 

 

casio_3生産国は電池下部(マイナス極側)に記されています。“MADE IN JAPAN”と記載されており日本製です。
一方、表の“CASIO”ロゴ下に『K.M.E.』という製造者記号らしき表記があります。このK.M.E.は巷で鹿児島松下電子の略であるとか、九州松下電器の略であるとか言われていますが、1972年のJIS表示許可工場名簿に記載がある九州松下電器(現・パナソニック システムネットワークス)が個人的に怪しいと思っています。

casio_4プラス・マイナス側。プラス極の絶縁リングは「」で、マイナス極の刻印は「89-10」と記載してあり、1989年10月製造の電池であると思われます。