三洋電機がカドニカ電池用のオプションとして発売していた“カドニカ電池スペーサー”です。写真左から、単2から単1に変換するNCS-10、単3から単1に変換するNCS-1、単3から単2に変換するNCS-2です。
このようなスペーサーが誕生した背景は初期のカドニカ電池は、単2と単3のみの発売であり、単1サイズを補うためだったようです。
まずは、単2から単1に変換するNCS-10です。写真の様に下から電池を挿入する。取り出す時は振って取り出すというなんとも荒っぽい取り出し方である。マイナス側は単2をそのまま使うタイプだが、元々単2サイズのマイナス極は大きいので機器による相性は皆無だろう。
次に、単3から単2に変換するNCS-2(写真左)。単2は単3とほぼ同じサイズのためプラス・マイナス極がむき出しになっている。マイナス極が単3そのままなので機器によっては相性があるかもしれない。
単3から単1に変換するNCS-1(写真真中)。これもマイナス極が単3そのままなので機器によっては相性があるかもしれない。
ちなみに、この2つはエネループ純正のスペーサーとしても発売していたものです。
このスペーサーはマブチモーターが発売していたニカド電池“スーパーセル”用に発売していた「セル・スペーサー」を三洋がマブチモーターよりライセンスを取得して発売していたようです。
写真はカドニカ電池スペーサーの裏側ですが、下に『LICENSED BY MABUCHI MOTOR』と書いてあり、当時のマブチモーターのカタログを見ても『当社が開発したものです。』と書いてあります。
当時の参考価格。三洋の2000年秋冬号のカタログより。ちなみに、2000年は既に“SANYO”ロゴは新しいものになっていますが、単2から単1に変換するNCS-10のみは何故か旧デザインで発売されていたようです。価格はマブチモーター時代と変わらず。掲載したカタログが1979年のものなので約20年価格が改定していないことを意味しています。
新“SANYO”ロゴのカドニカ電池スペーサーには既にマブチモーターが電池事業から撤退したからか、マブチモーター云々の記載は削除されています(三洋がマブチの特許を取得した??)。
仲間たち。
左:本家?マブチモーターのセル・スペーサー。ACS-10。NCS-10と同じで単2から単1へ変換する。
中:“SANYO”新ロゴのカドニカ電池スペーサー。NCS-1。
右:eneloopブランドの単1サイズ電池スペーサー。NCS-TG1。カドニカ電池スペーサーにおけるNCS-1と同じで単3から単1に変換。
なんでカドニカスペーサーは馬がいるのかと思っていましたがマブチモーターからきているのですね。
漢字で書くと馬淵と書くぐらいなので
一時期のカドニカ電池もスペーサーのように「馬」が印刷されたバージョンがあったようですが、マブチと関係があったのでしょうかね?