NIHON KOHDEN Medipower HM-4N-NK

medipower1日本光電工業医療用水銀電池。電池自体はカメラ・ヤシカエレクトロ35などに用いられたHM-4N(4NR52)で型番は“HM-4N-NK”という別注?型番が付いている。HM-4Nという型番は主にナショナル(現・パナソニック)が用いていた型番でこの電池も松下電池工業(現・パナソニックAIS社)製造のものである。写真の電池にも『Manufactured by Matsushita Battery Industrial Co., Ltd.』という表記が見える。

 

medipower4今回はこの貴重な医療用水銀電池を未開封状態で入手した。写真のような5連パックになっている。水銀電池発売後期は1個入りのブリスターパッケージが一般的だったが、かつてはこのような5連パックで売られていた時期もあった。ちなみに1992年のカタログでHM-4Nの標準価格は820円なので、ここにあるだけで4100円相当の電池になります。

 

medipower5パッケージ表の拡大。ピンク色の個性的なデザインで水銀電池っぽく見えない。はっきりと「販売 日本光電工業株式会社」「製造 松下電池工業株式会社」と書いてあり、OEM元がはっきりわかります。ZB-311P・ZB-511P・ZB-521H・ZB-600Aという対応機器と思われる品番が書かれている。現在メーカーのホームページ上でこの型番の機器は見られないが、類似の型番を調べてみると医療機器にデータを送る為の送信機のものみたいです。

medipower6パッケージ裏の拡大。ここでようやく『この水銀電池は、ご使用後販売店に必ずお返しください。』という表記があり、水銀電池であることがわかる。製造日は1995年11月。水銀電池の製造中止が1995年末なので、発売中止直後に購入してそのままになってしまったというケースでしょうか。ちなみに、パッケージにはミシン目が付いていて1個づつ切り離せるようになっています。ってか、そうでないと不便ですよね。

medipower2電池の注意書き部分。プラス・マイナスの表記は当時の水銀電池でよく見られた矢印の表記。ちなみに水銀電池は一般電池とは違い、突起部分がマイナス平たい側がプラスである。今更水銀電池を使う人はいないとは思われるが、注意しておくといいだろう。

 

 

medipower8電池のプラスとマイナス側。この電池は水銀電池“NR52”が内部で4個接続されている構成電池となっている。そのためプラス側には「NR52」表記が見える。Panasonic表記。これを見る限りでは別段医療用にカスタムした電池ではなく、一般のものと同じみたいですね。マイナス側には「5C」の表記が見える。1995年11月製造なので、5は西暦末尾(1995)なのだろうが、Cはよくわからなかった。

 

medipower7最後は電圧測定。公称電圧が5.6Vだったにに対し、測定電圧はなんと5.89Vでまだまだ元気です。水銀電池は製造後持っても2年位という本の表記を見たことがあったので、この電圧は意外でした。


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