【解体】 TOSHIBA Li-ION BATTERY PACK PA3211U-1BRS

PABAS021_1今回も解体シリーズです。今回は東芝のノートパソコンで使われていたバッテリーパック“PA3211U-BRS(営業型番:PABAS021)”を解体してみます。これは以前自分が使っていたノートパソコン“dynabook C9”のバッテリーで、充電してみるも全く認識しなくなったものです。
定格は“DC10.8V 4000mAh”です。

 

 

PABAS021_2ノートパソコンのバッテリーには当たり前のごとく、ネジは付いていませんから、いつものようにPカッターを駆使し、バッテリーパックの溝に沿って根気強く削っていきます。

 

 

PABAS021_3で、これが中身です。18650サイズのリチウムイオン電池が6本入っています。バッテリーパックの電圧は10.8Vですから、3.6V×3=10.8Vとなり、3本づつの並列接続と思われます。従って、単セルの公称容量は2000mAhであると推測されます。
また、バッテリーパックに内蔵されていた基板上にはミツミ電機の3セル用リチウムイオン電池保護ICである“MM1309”が実装されていたことから、3本づつ管理されていることは間違いないでしょう。

PABAS021_4端子部分の拡大。よく見ると、ポリスイッチ(自動復帰タイプのヒューズ)が実装されています。その他にも電流ヒューズや温度ヒューズ×2も実装されており、今まで解体シリーズで見てきたバッテリーパックの中で一番厳重な保護回路です。やはり、相手はデリケートなリチウムイオン電池ですから、ここまでの保護回路でないとダメなのでしょう。

 

PABAS021_5電池2本を取り除いてみました。開放電圧を調べてみると2本のみが0.8V程で他は2.8V程になっていました。恐らく、一部分のセルが劣化して充電不良が起きていた可能性があると思われます。
内蔵されていたリチウムイオン電池は赤い胴体のもので、推測の域を出ませんが、恐らくは三洋製のセルであると思われます。最近入手したUR18650FM(写真左)では型番の記載がありましたが、取り出したものには型番の記載はありませんでした。

PABAS021_6試しに開放電圧2.8Vだった電池の1本を充電してみました。元通りの2000mAhとまでは行きませんでしたが、1671mAhの充電容量がありました。


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