maxell LR44(H)

LR44(H)_1現在発売されている日立マクセルのリチウムコイン電池“CR2032”には標準タイプと高容量タイプである“CR2032H”があることを紹介しましたが、かつてはアルカリボタン電池“LR44”にも高容量タイプである“LR44H”がありました。今回はそんなLR44Hを紹介します。
写真の電池は日立マクセル製の“LR44(H)”で、古いテスターの中から出てきました。

 

LR44(H)_2通常品のLR44とどれぐらいの容量差があったのでしょうか。左の表はLR44Hが発売されていた当時のマクセルボタン電池のスペック表でCQ出版社刊の『電池の本』より抜粋したものです。
通常品LR44の標準容量が80mAhで高容量品であるLR44Hが120mAhですから、この2つの電池には40mAhの差があったことがわかります。

それでは現在のLR44の容量はどうなっているのでしょうか、ということで各電池メーカーのサイトを巡ってもアルカリボタン電池のデータが見られません。やはり、日本製でなく海外生産になってしまったものが多いため掲載をしていないのか…、と思っていたら、ソニーだけがアルカリボタン電池のデータを公表していました。
そのデータを見てみると、LR44の公称容量は120mAhで当時のLR44Hの容量と変わりません。このことから、LR44Hが現在ラインナップに存在しないのはLR44の容量が向上したためであると考えられます。

LR44(H)_3ちなみに電池には「47」の印字がありました。可能性としては1984年か1994年の7月製造か…。

 

 

 

 

LR44(H)_4おまけ。これは通常品のLR44とは別にセイコーの時計用補修パーツとして供給されていたLR44Hのパッケージです。セイコーの型番は“SB-F9H”、“クロック用アルカリボタン電池”の記載があります。
裏面の注意書きには『この電池は腕時計には使用できません。』という記載が…。何に使っていたんだろう?
発売元は“株式会社セイコーサービスセンター”、製造元は“松下電池工業株式会社”になっており、SEIKOPanasonicのダブルブランドになっている点がさり気なく見どころでしょう。

 

 

LR44(H)_5左がパナソニックのLR44Hです。電池上の刻印は普通に“Panasonic”になっていてセイコーブランドではありません。


maxell LR44(H)」への4件のフィードバック

  1. RQ-SX40

    明けましておめでとうございます。
    今年も宜しくお願いします。

    さてSB-F9Hですがトラベルクロック用ではないでしょうか。
    手持ちのQQ635SというトラベルクロックもLR44が入っています。

    返信
    1. みはりん 投稿作成者

      コメントありがとうございます。
      こちらこそ、今年もどうぞよろしくお願いします。

      確かにセイコーで腕時計以外の用途ですから、ご指摘の通りトラベルクロック用のボタン電池かもしれませんね。
      気になるのは何故高容量タイプである“LR44H”を指定していたのかという点ですね。
      トラベルクロックは電池喰いだったりしたのでしょうかねぇ?

      返信
      1. RQ-SX40

        PCの調子がおかしくて二重投稿してしまいました。申し訳ありません。
        確かにトラベルクロックは電池の持ちが悪いように思います。
        持ちが悪すぎてSR44を入れたこともあります。

        返信
  2. RQ-SX40

    明けましておめでとうございます。
    FB-F9Hはトラベル時計用だったかと思います。

    返信

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