今回は東芝(東芝電池、東芝ホームアプライアンス)が発売していた4LR44を紹介する。まず、紹介するのは写真の1988年頃のもの。パッケージにはアルカリボタン電池を示すLRの“L”が緑色で示されている。
ちなみに、酸化銀電池(SR)は“S”で赤、リチウムコイン電池(CR)が“C”で黄、水銀電池(MR)が“M”で赤の表記であった(背景色はいずれも水色)。
パッケージ裏。パッケージには「88-01」の印字があり、1988年1月製造のものと思われる。社名は“東芝電池株式会社”で、東芝傘マークもまだ残っている。
バーコードのベンダーは“東芝ホームアプライアンス(4904530)”のものであった。
次に紹介するのが1992年頃のパッケージ。パッケージ裏には「92-09」の印字があるので、1992年9月製造のものと思われる。こちらも社名は“東芝電池株式会社”で東芝傘マークも健在。
ボタン電池のパッケージはどのメーカーも一番最初に紹介した1988年頃の大きさが主流で、90年代に入るとパッケージが小型化し、どこのメーカーも写真の1992年頃のような大きさに変わっていきます。現在でもほぼこのパッケージサイズを維持しているメーカーが多いようです。
上記パッケージ品の外箱。5パック(5個)入っている。よく見ると、この箱にも小さく東芝傘マークが見える。
1988年頃のパッケージと1992年頃のパッケージに入っていたのは同じデザインの電池で、当時、東芝の乾電池に入っていたギザギザ模様が入っている。電池そのものは東芝がかつて発売していたアルカリ電池のデザインに則っているデザインになっている。
パッケージの東芝ロゴは現行のものであるが、電池自体のロゴはそれ以前に使われていた(~1983年)横長の東芝ロゴが使われている。
注意書きは『ご注意●分解したり 火の中に入れないでください。』という文章のみ。電池自体には刻印の類がなく、電池単体から製造日を判別するのは不可能そうである。
これは上記デザインの後継に当たる4LR44で、東芝の乾電池特徴であったギザギザ模様が無くなっており悲しい。その代わり、注意書きが多くなっており、PL法対策のデザイン変更と言えそうです。電池の表記も『アルカリ・マンガン電池』から『アルカリボタン電池』の表記に変わっている。ただし、英語表記は“ALKALINE MANGANESE BATTERY”の表記で同じです。
社名表記は“東芝電池株式会社”。住所も掲載されている。
これが最終デザインの4LR44。社名表記は“東芝ホームアプライアンス株式会社”になっており、日本製から中国製に変わっている。上記、1988年頃、1992年頃のものには無かったベルマークがこれには付いている。点数は「8点」。ベルマークは1点100円換算なので、800円相当だろうか。
使用推奨期限は「06-2013」。2年期限と推測すると、2011年6月製造かな?
電池本体の社名表記も“東芝ホームアプライアンス株式会社”となっている。東芝電池時代のデザインでは住所表記だった部分に“東芝生活家電ご相談センター”の電話番号が記されている。
注意書き部分。以前のものは『警告』と『注意』の2つがあるが、東芝ホームアプライアンス時代のものは『警告』のみになっており、誤飲に関する注意書きが追加されている。
なんと、東芝ホームアプライアンス時代の中国製は外装がシールになっていた。シールを剥がしたら何か出てくるか?と思ったけれど、剥がしても無地でした。
日本製のものと同じく、刻印が無く、電池単体から製造日を特定することは不可能。
歴代のデザインを並べてみた。
左:初代(東芝電池;1988年頃・1992年頃)
中:中期(東芝電池;年代不明)
右:後期(東芝ホームアプライアンス;2011年頃?)
やはり、電池マニア的にはギザギザ模様の初代がカッコ良くみえますね。