National ALKALINE BATTERY アルカリ乾電池 6AM6

6AM6_1今回は姉妹サイト“006P電池展示館”よりナショナルの古い6P形アルカリ電池を紹介します。
この電池は松下電器産業(現・パナソニック)初のアルカリ電池である“ナショナルマロリーアルカリ乾電池”に続く2代目のアルカリ電池で、黒いボディから一転全面シルバーボディのデザインになったのが特徴です。
写真の電池は左が表右が裏になっており、裏側は英語表記になっています。Nマークがまでも“National”になっていて細かいですね。

6AM6_3この電池、当時の業務用カタログには掲載されているものの、セールスマン用カタログには掲載されていませんでした。なので、一般販売向けでは無かった可能性もありえます。どちらにしろ、レアな電池であることには間違いないでしょう。
ちなみに、この電池の前モデルである“ナショナルマロリーアルカリ乾電池”では6P形は存在していなかったようでありますので、恐らくナショナル初の6P形アルカリ電池なのではないでしょうか。

 

6AM6_2側面です。プラス極側には型番が、マイナス極側には注意書きが記載されています。型番は“6AM6 9VOLTS”と書いてあり、電圧表示が変わっていますね。その下にカッコ書きされているのは他社互換品で“MN1604”がデュラセル(旧・マロリー)品番、“No.522”がエナジャイザー(旧・エバレディ)品番を表しています。
注意書きは日本語と英語での表記です。ちなみに、注意書きの全文を以下に掲載します。

<ご注意> この電池は充電式ではありません。
充電すると液もれ、破損するおそれがあります。
ショート・加熱すると液もれ、はれつのおそれがあります。
MAY EXPLODE OR LEAK IF RECHARGED
OR DISPOSED OF IN FIRE.

6AM6_4端子部。マイナス極は主にデュラセルなど、アメリカ製の電池でよく見られる「四角形」のスナップとなっています。ちなみに、この端子構造は現在、海外でOEM向けとして出回っているベルギー製のパナソニックアルカリ電池(6LR61XWA)でも見られます(写真右下)。
なお、端子部分のプラスチックは「」となっており、現行品のデュラセルのものともパナソニックのものとも異なっています。

6AM6_5底面。両者同じアルカリ電池なのですが、左の底板は金属なのに対し、右の底板はプラスチックとなっています。ちなみに製造日は写真ではプラスチックの方は見えにくいですが、金属の方は「81-05」でプラスチックの方は「82-06」と記載してありました。
さすが日本製の電池です。製造日から30年近く経過しているのにも関わらず、膨らみも液もれもありません。アメリカ製の6P形アルカリ電池は未使用でも液もれ・膨らみは普通ですからね。

しかし、1980年代初頭の6P形アルカリ電池って初めて見たような気がします。他メーカーでも見なかったような気がしますので、この分野でもパナソニックは先駆けだったのでしょうか。
今回は補足したいことがあったのでブログ上で紹介しましたが、姉妹サイト“006P電池展示館”に展示されている電池で取り上げて欲しい電池がありましたら教えて下さい。多くのリクエストがありましたら、紹介してみたいと思います。


National ALKALINE BATTERY アルカリ乾電池 6AM6」への8件のフィードバック

  1. yohibusi

    ヤフオクで出てたものですよね。あのセットはびっくりしました。特に中央のスーパーバイタルのインパクトが… 
     
    端子が四角形なのはまだマロリー成分が入っていたからなのではと妄想してみます。パナソニックはこのページにあるベルギー製なこともあれば、アメリカ向けがGPのOEMな6LF22になっていたりするのでよく分かりません。

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    1. みはりん 投稿作成者

      自分はこの電池目当てでしたけどね…。これを逃したらもうこの電池は入手できなくなると思いました。
      最初の出品では結構高値でしたけど、その後の出品では幸い入札者もいなかったので安く購入できたのは幸運でした。

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  2. yohibusi

    ここにリンクもあるまえさんのページにこれの単5形がありましたが、古い小型アルカリはレアではないのでしょうか。
    90年代製ですらドロドロになってしまうようなサイズなので。
     
    ヤフオクは電池の相場なんて分からないのでとりあえず最初は高値を付ける場合があるみたいです。最近比較的新しい使用済みハイトップでも1000円以上で落されていたりしますが、何かあったのでしょうか。

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    1. みはりん 投稿作成者

      やはり、電池を収集する人が増えたということなのでしょうか。でも、ヤフオク!は誰も訪れたことのないカテゴリでひっそりと出品されている商品を入札するのが一番いいですね。

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  3. やぶこうじ

    いつも楽しく拝見しております。
    この電池ですが、間違いなく一般市販用ですね。
    待望のアルカリ006Pがやっと出回るようになった、と思ったら、
    なんと定価が500円もするのにびっくりしたのをよく記憶しています。

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    1. みはりん 投稿作成者

      貴重なコメントありがとうございます。やっぱり、一般市販向けだったのですね。
      この電池の後継に当たる「ウルトラネオ」からセールスマン用カタログでの掲載が始まっていますが、定価はやはり500円になっていました。現在の市販価格と比べると随分な高さですよね。ヘタすれば100円均一ショップでも入手できますし、凄い世の中になったものです。
      本文でも触れていますが、同時期にナショナル以外のメーカーで6P形のアルカリ電池は売られていたのでしょうか?

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  4. やぶこうじ

    少なくとも国内大手ではアルカリ6Pはこれが最初だったように記憶します。
    ご存知の通り、当時の安価なラジオやトランシーバーにはよく6Pが使われていたのですが、
    マンガンではとても使用可能時間が短く、アルカリ化を密かに期待していた折に
    これが出たと知り注目したのですが、値段を見て、これでは安売りマンガンを
    次々と交換した方がまだマシと思ったのは確かです。

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    1. みはりん 投稿作成者

      記事でも書いていますが、同年代のアルカリ電池で006Pは見たことが無かったので質問させていただいたのですが、やっぱりこの電池が最初の006Pのアルカリ電池だったのですね。
      確かに当時の006Pマンガン電池は定価200円でしたから、倍以上となるとやっぱり考えてしまいますよね?

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