【解体】 SONY BATTERY PACK NP-1

NP-1_1当ブログで久々となる解体シリーズ。今回はソニーの業務用ビデオカメラなどで使われた大型のバッテリーパック“NP-1”を解体します。
このバッテリーパックはあまりにも大型のためか、家庭用では普及しませんでしたが、業務用では業界標準と言えるほど普及し、他社でこのサイズのリチウムイオン電池が製造されたほどでした。
なお、このバッテリーパックの開発元は三洋電機だと言われ、三洋カドニカブランドのNP-1も存在しています。

NP-1_2バッテリーパックの裏側です。端子はブラス・マイナス極に加え温度検出用と見られるT端子を備えた3端子になっています。
また、「83-03」という刻印があり、1983年3月製造であると思われます。

 

 

NP-1_3これが中身です。開け方としてはいつも通りPカッターを使ってバッテリパックの溝にそって根気強く削っていきます。
この電池は12Vなので、1.2V×10になり、10本のニカド電池が入っています。
まず上部に1本入っていて、残りの9本は下部に入っています。1列3本が紙筒に覆われており(後述)、それが3つで9本になるわけです。

NP-1_4上部1本の拡大です。電池にはT端子から伸びている部品が電池本体に巻かれています。恐らくはこの部品は温度センサー(サーミスタ?)と思われ、このバッテリーパックの温度監視はこの電池1本のみで行われていることがわかります。

 

 

NP-1_5更に上部をバラしてみると、上部1本の電池と9本の電池との配線間に四角い部品が繋がれています。これは恐らく自動復帰タイプの電流ヒューズ(サーキットブレーカー)であると思われます。

 

 

NP-1_6下部、電池9本の紙筒1個を剥がしてみました(上写真)。紙筒1本に3個の電池が直列で接続されており、それが3個で9個になっています。

 

 

NP-1_7中に入っていた単セル(写真右)。大きさは単2(写真左)と同サイズですが、一回りぐらい細身な直径になっています。調べてみましたが、現在このサイズの電池はニカド電池、ニッケル水素電池いずれも製造されていないようです。

 

 

NP-1_8マイナス極には『(-) JAPAN』という刻印があり、これは以前のカドニカにも見られた特徴ですから、やはりこれはカドニカだったりするのでしょうか…?


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です