月別アーカイブ: 2016年7月

ELPA アルカリ乾電池 ALKALINE 単3形 / 単4形 LR6AB/8S / LR03AB/8S

LR6AB_1今回は“ELPA(エルパ)”ブランドを使って配線機器などの小型家電機器を販売する企業である“朝日電器”のアルカリ電池を紹介します。
この電池は朝日電器のホームページに掲載されておらず、同社のショッピングサイト“エルパ・ダイレクト”でも扱われていない幻とも言える商品のため、この電池の存在を知らない方も居るのでは無いでしょうか。

 

LR6AB_2パッケージ。この電池は“上新電機”で入手したもの。ラインナップとして単3と単4の4本パックと8本パックの展開で、4本パックは税抜120円なのにも関わらず、8本パックは税抜150円という謎めいた価格設定で明らかに8本パックを買ったほうが得であります。
パッケージ記載の型番は単3・8本パックが“LR6AB/8S”でオーダーNO.が「1895-9」、単4・8本パックが“LR03AB/8S”でオーダーNO.が「1896-2」となっています。

社名表記は“朝日電器株式会社”となっており、ELPAロゴも上の方に見えます。バーコードのベンダーも“朝日電器(株)(4901087)”となっていました。同社は過去に同一のベンダーを用いて電池の販売を行っていた形跡があり、東日本大震災時にはハイワットのアルカリ電池やマンガン電池を、その前には“KTL”なる企業のアルカリ電池を販売していたことが確認されています。

LR6AB_3電池の外観。デザインはというちょっとパナソニックを意識したかな的な色です。しかし、表「ALKALINE」の字体や模様などがあるため真似しているようには見えません。アルカリ電池として標準的なデザインと言えるのでは無いでしょうか。
注意書きは至って普通で誤字もなければ文字の大きさも普通です。表にはELPAの表記は無く、“ELPA 朝日電器株式会社”と社名表記と一緒に記載してあります。

また、社名表記と共に住所及びお客様窓口の電話番号ホームページのURLまでも記載してあり、ここまで完璧に書かれている物を見たのは恐らく初めてだと思います。でも、ホームページにこの商品は掲載されていないんですけどね。
生産国は“MADE IN CHINA”となっており、中国製です。

LR6AB_4プラス・マイナス側。マイナス極の絶縁リングは無いタイプでした。その為、マイナス極のラベルは極限まで巻かれており、ラベルを剥がさないとラベルの有り無しを確認することが出来ません。
使用推奨期限は単3・単4共に「12-2020」。時期的に5年期限と推測、それぞれ2015年12月製造の電池であると思われます。このここの写真を見て思いましたが、「3」「4」のサイズ表記がとても大きいですね。

LR6AB_5ラベルを剥がしてみました。単3には黒とのマジックによるマーキングが、単4には「FB14Z」と読めるロット番号の印字がありました。なお、単3におけるマジックのマーキングという特徴はGolden Powerのアルカリ電池に一致するものであり、使用推奨期限の印字の特徴も近いことからGolden Power製なのかもしれません。なお、パッケージには「GP1510A」という謎のコードがありましたが、もしかしてこれ…。

LR6AB_6最後にマイナス極のガス抜き穴。一般的な2つ穴タイプとなっていました。

 

 

 

★関連記事
単3形 アルカリ乾電池 ALKALINE BATTERY
→本記事と同じく、朝日電器が販売していたとみられるアルカリ電池。ただしELPAブランドではなく“KTL CO.,LTD”なる企業の電池がパッケージされていました。


【中国製】TOSHIBA アルカリ1 アルカリ乾電池 単3形 LR6AG 12MP

LR6AG_1現在、東芝ライフスタイルが発売するアルカリ電池はハイグレードクラスのアルカリ電池として“The IMPULSE”が、スタンダードクラスのアルカリ電池として“IMPULSE”が、そしてエントリークラスのアルカリ電池として今回紹介する“アルカリ1”があります。
以前、当ブログでは単1と単2サイズで韓国製になった“アルカリ1”を紹介しましたが、今回は単3サイズで中国製のものを発見したので紹介します。

LR6AG_2“アルカリ1”の中国製は単3・12本パック(LR6AG 12MP)で発見しました。シュリンクパックは例の軟質系フニャフニャシュリンクでは無いのでパッケージ上から判別可能です。
以前の単1と単2の韓国製バージョンもこの特徴がありました。やはり、シュリンクがフニャフニャかそうでないかは日本製を見極める点で重要だと思います。ちなみにベルマークは8点、バーコードのベンダーは“東芝ライフスタイル(450036)”となっていました。

LR6AG_3注意書き部分。“LR6/1.5V”形名表記の隣にははっきりと『中国製』の文字が見えます。東芝のアルカリ電池は“IMPULSE”でも単3と単4で偶にインドネシア製が混在していますが、“アルカリ1”あったんですね。
東芝ライフスタイルは2016年6月30日を以って中国の美的集団(ミデアグループ)に株式の8割を売却していますが、影響でよりこの風潮が強まらないことを祈るばかりです。

LR6AG_4念のため、日本製の物と比較してみました。インドネシア製の“IMPLUSE”の場合は青の色合いが日本製と若干異なっていますが、“アルカリ1”の場合日本製と中国製では表立った違いは見られないようです。
ちなみに写真の中国製と日本製では注意書きの文量が違いますが、日本製の手持ちが“東芝ホームアプライアンス”時代の古いものしか無かったためです。現行はどちらも同じと思われます。

LR6AG_5プラス・マイナス側。マイナス極の絶縁リングは「」。どちらかと言うと薄緑色のような感じで絶縁リングからガス抜き穴が見える程薄い色になっています。
使用推奨期限は「04-2021」。パッケージには『5年使用推奨期限』の記載がありましたので、2016年4月製造の電池であると思われます。それにしてもこの使用推奨期限の印字、日本製のものに比べるとか細いなw。

LR6AG_6外装ラベルを剥がしてみました。“C0303602”のロット番号らしき印字があります。このパターンのロット番号は武田コーポレーションの“EXPOWER”中国製となったモリトクのアルカリ電池など多くで見られる特徴ですが、これらは全て絶縁リングが無いタイプのため一概に同じ製造元とは言えないようです。

 

LR6AG_7絶縁リングの拡大写真。切り欠きを左にした状態で上下に2ケタの数字とアルファベットが記載されているタイプ。写真では上に「G6」、下に「14」と記載されているのみで製造元が推測できそうな文字などはありませんでした。そうは甘く無いですね。
なお、マイナス極のガス抜き穴は一般的な2つ穴タイプでした。

 

LR6AG_9でも、この電池は均一ショップ“ダイソー”で5本108円で売られているのアルカリ電池と表示位置が異なるものの使用推奨期限の印字がそっくりというかほぼ同じです。
薄緑色な絶縁リング等、特徴も同様なので、この電池と同じ製造元と考えるのが現実的なのかもしれないですね。

 

 

・追記(2016/7/31)

LR6ag_10この記事を作成した後で4本シュリンクパックの単3と単4でも中国製な個体を発見しました。本記事で紹介した12本パック同様に軟質系フニャフニャシュリンクでは無く、日本製の個体に比べるとバーコードラベルがツヤ立ったものになっているのが特徴です。
なお、単3の使用推奨期限は12本パックと同様の「04-2021」、単4の使用推奨期限はそれより1ヶ月進んだ「05-2021」となっていました。

 

LR6ag_12また、単3の10本パックで本記事で紹介した中国の使用推奨期限「04-2021」よりも後のロットである「05-2021」で日本製の個体を発見しましたので、以前本ブログで紹介した単1・単2の韓国製と同様に一過性のものなのかもしれません。
ここで改めて中国製と日本製を比較してみると、日本製の方が金色部分の色が濃く中国製が薄く見えるような気がします。

 

★関連記事
TOSHIBA アルカリ乾電池 IMPULSE LR6(H)/LR03(H)
→現在でも偶に混在している“IMPULSE”の単3と単4、インドネシア製バージョンを紹介した記事。

TOSHIBA アルカリ1 LR20AG/LR14AG
→本記事と同様に“アルカリ1”の単1と単2が突然韓国製になったことを紹介した記事。


Kodak Alkaline Battery AA LR6 1.5V

kodak_1世界的に有名な写真用品メーカーである“コダック”のアルカリ電池。コダックのアルカリ電池と言えば、かつて日本市場においても出回っていたことでも知られていますが、これはコダックの使いきりカメラに内蔵されていたとみられる電池で日本で出回っていたものとは異なっています。
デザインそのものはかつて日本で出回っていたアルカリ電池と同様に「Kodak」のロゴを全面に押し出したもので、背景色は若干茶色がかった黒となっています。

kodak_2電池の注意書き部分。電池には『Made in Belgium for Eastman Kodak Company Rochester, NY 14650 TM: Kodak』と記載されており、生産国はまさかのベルギー製となっていました。
注意書きは10ヶ国語表記。その中には日本語も含まれており、“警告:充電・火中投入・新旧混入禁止”と記載されています。

 

kodak_3かつて日本で出回っていた日本向けコダックのアルカリ電池と比較してみました(写真下2本)。デザインは概ね同じですが、プラス極側帯のカラーリングが異なっており、日本向けは金色の帯なのに対し、赤と黄色の帯になっておりこちらの方がコダックらしさを感じられます。注意書きも日本向けでは日本語主体のものになっています。最大の違いとして日本向けのものは生産国が中国であるという点でしょう。

kodak_4プラス・マイナス側。やはりベルギー製の電池といえばパナソニックと言うことで、以前当ブログでも紹介した欧米向けベルギー製のアルカリ電池“Alkaline Power”と比較してみました。
印字パターンは5ケタのロット番号らしき数字と使用推奨期限が印字されているもので見事一致しています。偶然にも使用推奨期限は両者とも「01 2016」で同じです。

 

kodak_5ガス抜き穴比較。左がKodak右がAlkaline Powerです。ガス抜き穴は2つ穴タイプですが、写真上の穴がマイナス極の溝にあるのに対し、下の穴がマイナス極の底板にあるタイプとなっています。両者ともに同様の特徴を持っており、同じ製造元であることは間違いないでしょう。ということはパナソニックエナジーベルギー製かな?

 

そう言えば、以前当ブログで取り上げた同じく使いきりカメラ内蔵のコダック製アルカリ電池も、パナソニック製造と見られるアメリカ製でした。この頃のコダックはパナソニックと繋がりがあったのでしょうか。

★関連記事
ALKALINE BATTERY AA LR6 1.5V
→本記事の電池と同様にコダックの使いきりカメラに内蔵されていたとみられる電池。こちらは“Kodak”ロゴ無しのノーブランドとなっており、アメリカ製。

Kodak アルカリ乾電池
→以前日本で出回っていた“Kodak”ブランドのアルカリ電池を紹介した記事。本記事の電池と異なり生産国は中国となっている。


ROCKET (ULTRA GREEN) SIZE AAA R03 UM4 1.5V

ultragreen_1韓国の電池メーカーとして知られる“ロケット(ロケット電気)”のマンガン電池。黒地緑色のデザインが非常に特徴的であります。
写真上の電池では“ROCKET”のみですが、写真下の電池は“ULTRA GREEN”というブランドが付けられています。この2つの電池、何だか様子が異なるようです。
なお、電池本体には年・月らしき印字が記載されています。写真上「10.17 Y」の表記が2017年10月とするならば、使用推奨期限でしょうか。

ultragreen_2注意書き部分。注意書きの文面は両者ともに同様で『WARNING:BATTERIES MAY EXPLODE OR LEAK IF INSERTED IMPROPERLY, RECHARGED, OR DISPOSED OF IN FIRE.』と記載してあります。しかし上の電池には“NOT FOR RESALE IN KOREA.(韓国での再販売禁止)”の記載がありました。下の電池ではその表記も無く、ハングル語も記載してあるので、上が海外輸出向け下が韓国国内向けなのでしょうか。

ultragreen_3社名表記は両者ともに“ROCKET THAI CO.,LTD”となっており、ロケットのタイ現地法人の社名になっています。原産国も“MADE IN THAILAND”でタイ製となっていました。
かつて、日本でも出回ったロケットによる“MEGACELL”ブランドの単4マンガン電池もタイ製でありましたが、社名表記は「ROCKET Electric CO.,LTD.」の表記でしたので、タイ現地法人の社名表記は珍しいと思います。

ultragreen_4プラス・マイナス側。左2本はかつて日本で出回ったロケット“MEGACELL”ブランドの単4マンガン電池です。比較してみると、ほぼ同様の構造なので製造元は同じであると考えられます。
“MEGACELL”ではマイナス極の底板に使用推奨期限が印字されていましたが、前述の通り“ULTRA GREEN”では本体に印字されている点が異なっています。

 

★関連記事
MEGACELL マンガン乾電池 R20PU/R14PU/R6PU/R03PU
→かつて韓国の電池メーカーであるロケット電気が日本で発売していた“MEGACELL”ブランドのマンガン電池を紹介した記事。本記事と同様に単4はタイ製となっていました。


ALKALINE・ALCALINE LR6

spectrumbrands_1今回は紫色白いラインが印象的な謎のアルカリ電池を紹介します。この電池にはブランドこそありませんが、よく見ると“SPECTRUM BRANDS, INC.”の社名表記があり、“RAYOVAC(レイオバック)”ブランドで知られるアメリカの消費財メーカーSpectrum Brands社の電池らしいです。
表記はありませんが、この殺風景な感じはやはり組み込み向けの電池なのでしょう。

 

spectrumbrands_2電池の外観。と言っても、電池の顔と言える部分は上の写真の部分だけで残りのスペースは全てが紫色で埋め尽くされています
なお、プラス極側には「2016 IBPP」の印字がありました。“2016”の部分は西暦だとは思いますが、これが製造日か使用推奨期限かは不明です。

 

spectrumbrands_3という訳で電池の顔を再掲。白いラインの部分に注意書きが記載されており、英語では『WARNING: BATTERY MAY EXPLODE OR CAUSE INJURY IF DISASSEMBLED, RECHARGED OR EXPOSED TO FIRE. NO MERCURY』と記載されていました。もう反対側にはフランス語での注意書きが記載されています。生産国は“MADE IN U.S.A.”でアメリカ製です。

 

spectrumbrands_4プラス・マイナス側。一応、以前西友で入手したレイオバックのアルカリ電池と比較してみましたが、この個体はドイツ製であったのでマイナス極の構造が全く違っていますね。なお、マイナス極の絶縁リングは無いタイプのようです。
でも、注意書きの文面や字体はレイオバックブランドのアルカリ電池と全く同じでした。ここはさすが同じメーカーの電池といえる点でしょう。