月別アーカイブ: 2016年1月

【解体】 maxell モバイル充電器 MPC-CC2250WH

MPC-CC2250_1以前本ブログで日立マクセルのモバイルバッテリーを解体したら、サムスンSDIのリチウムイオン電池が出て来ました。今度こそリベンジと言うことで、また日立マクセルのモバイルバッテリーを解体してみたいと思います。
今回は“MPC-CC2250”という機種で、リサイクルショップで入手しました。これはマクセルのホームページ上で見ることは出来ませんが、現在でもヨドバシカメラで売られており税込2630円とかなり高価です。

MPC-CC2250_2自分が入手した時、パッケージのかけらが残されていました。充電時間はDC5V 1Aの電源使用時約4時間、定格入力はDC5V 0.8A、定格出力はDC5V 1Aと記載してあります。
社名表記は“Hitachi Maxell Global Ltd.”となっており、何故か香港にある日立マクセルの現地法人のものになっています。生産国は“MADE IN CHINA”で中国製です。

 

MPC-CC2250_3上記と反対側の側面。型番は“MPC-CC2250WH”。「WH」の符号は色であるホワイト(WHITE)を表しているものと思われます。
ちなみにバーコードのベンダーは社名表記とは異なり、普通に“日立マクセル(4902580)”となっていました。

 

 

MPC-CC2250_4端子側。マイクロUSBから充電を行うのは前回のMPC-RS2200と同様ですが、こちらの方は電源スイッチが装備されており、これを押すと「」のランプが点灯するようになっています。

 

 

MPC-CC2250_5尾っぽには定格の表示がありました。ここに記載してある定格出力と入力はパッケージの記載と同様、内蔵されているセルの仕様は“3.7V 2.25Ah 8.3Wh”となっているようです。
こちらの社名表記も“Hitachi Maxell Global Ltd.”になっていました。

 

MPC-CC2250_6
これは日立マクセルが18650電池を製造していた頃のラインナップです。このモバイルバッテリーの容量は2.25Ah(2250mAh)で、日立マクセルの高容量タイプリチウムイオン電池“ICR18650PD”のスペックと一致しています。これは期待できるぞ。

MPC-CC2250_7で、分解してみると、推測通りのマクセル純正“ICR18650PD”が入っていました。リベンジ大成功です。
ちなみに開け方は今回もいつも通りのPカッターですが、前回のMPC-RS2200と比べて大分開けづらく、苦戦しました。

 

 

MPC-CC2250_8中身を出してみた様子。電池には両面テープが貼り付けられており、取り出しには難儀しました。あまりの粘着力の強さにマイナス端子が取れてしまっています。

 

 

MPC-CC2250_9内部基板の表(マイクロUSB端子側)。基板は2階建てになっていて、MPC-RS2200と比べると手が込んでいます。ちなみに基板上に付いている線は電池の温度を監視する温度センサー(サーミスタ)のようです。MPC-RS2200には付いてなかったような気がするが…。

 

MPC-CC2250_10内部基板の裏。よく見てみると、電池側にも電池の保護回路と見られる丸い基板が取り付けられているのがわかります。全体的に見てもMPC-RS2200より、こちらの方がコストが掛かっていそうに見えますね。

 

 

MPC-CC2250_11最後に内蔵されていたリチウムイオン電池“ICR18650PD”を充電してみました。2393mAhという充電容量で、ほぼ公称容量通りの良い数字が出ています。


MITSUBISHI ELECTRIC アルカリ乾電池 LR6(N)/LR03(N)

LR6(N)_1一部店舗で見られる“三菱電機ホーム機器”のアルカリ電池がデザインはそのままに新ロゴである“200px-Mitsubishi_logoMITSUBISHI ELECTRIC”に変わっていたのを発見したので紹介します。
バーコードのベンダーは三菱電機(4902901)。単3・10本パックの型番はLR6N/10S(形名コード:49J493)、単4・10本パックの型番はLR03N/10S(形名コード:49J696)となっています。これは以前本ブログで紹介したものと同じ、ロゴが変わっても同一商品として売られているようです。

LR6(N)_2電池の外観。ロゴが“MITSUBISHI”から“200px-Mitsubishi_logoMITSUBISHI ELECTRIC”に変わったのみで、単3の型番が“LR6(N)”で単4の型番が“LR03(N)”という点も同じ、金ベースのデザインもそのまま引き継がれています。
原産国が“MADE IN CHINA”で中国製である点も同じです。

 

LR6(N)_3でも、少しだけ変わった点があります。それを単3電池で比較してみましょう。
“MITSUBISHI”ブランドだった頃は社名表記が「200px-Mitsubishi_logo三菱電機ホーム機器株式会社」となっていたのに対し、新ロゴである“200px-Mitsubishi_logoMITSUBISHI ELECTRIC”ブランドのものでは、ロゴに200px-Mitsubishi_logoマークが含まれているためか、社名表記が単に「三菱電機ホーム機器株式会社」のみとなっていました。

LR6(N)_4プラス・マイナス側。マイナス極の絶縁リングは無いタイプで、マイナス極の極限までラベルが巻かれており、ラベルを剥がさないと絶縁リングが付いているか付いていないかが見えません。この部分も“MITSUBISHI”ブランドのものと同様でありました。
使用推奨期限は単3・単4共に「11-2020」となっていました。時期的に5年期限と推測、2015年11月製造の電池と思われます。

 

LR6(N)_5外装ラベルを剥がしてみました。単3には“C0409519”、単4には“A2408517”の8ケタなロット番号らしき印字がありました。“MITSUBISHI”ブランドのものは緑色のマーキングのみでしたが、こちらでは現在100円均一ショップで見られる、三菱電機ホーム機器の中国製な赤いアルカリ電池“LR6(R)/LR03(R)”と同様の構造になっています。もしかして、製造元が違ってる?

 

LR6(N)_6ラベル剥がしついでにガス抜き穴も見てみました。単3・単4共に2つ穴タイプでした。“MITSUBISHI”ブランドだった頃のものは単4の方にガス抜き穴自体が無いタイプだったみたいなので、やはり製造元が違うのかもしれない。

 

 

★関連記事
MITSUBISHI アルカリ乾電池 LR6(N)/LR03(N)
→本記事で紹介した電池の“MITSUBISHI”な旧ロゴバージョンのものを紹介した記事。


FDK CP-V9JU Lithium Battery 9V

CP-V9JU_1今回は“FDK”が特定用途向けに販売している6P形のリチウム電池である「CP-V9JU」を紹介します。
現在、この電池が一般市販されていることはほぼ無く、ヤマトプロテックが製造する住宅用火災警報器「けむピ~」の一部機種で用いられる専用電池として同社の通販サイトで売られているものが唯一の入手方法となっています。

 

CP-V9JU_2特定用途向けと言ってもサイズは市販されている6P形の電池と同様ですし、公称電圧も同様の9Vですから、代替使用可能であると思われます。ですが、注意書きには『特定用途以外には使用しない』という注意書きがありますので、この電池を指定する機器以外の使用は自己責任ということで。
ちなみにこの電池は購入時、端子には透明の絶縁キャップが付けられていました。さすが、高価な電池という所でしょうか。

この電池をFDKのホームページ上で見てみると、型番は「CP-V9J」となっていますが、今回入手したものには「CP-V9JU」と“U”の符号が追加されています。これは以前、本ブログで紹介したFujitsuブランドの“CR2Uと同様にアメリカの安全規格である“UL規格”を満たしているかを表す記号であると推測されます。その証として、電池にはURマークも記載されています(URマークもUL規格の一部である)。

CP-V9JU_3注意書き部分と側面。ちなみに外装はプラスチックですが、注意書きや型番などが書かれている部分はシールが貼られているだけです。社名表記は“FDK CORPORATION”と英社名表記のみ。一般市販されている電池ではありませんが、Fujitsuブランドの乾電池と同じく、フリーダイヤルの記載があります。
CELL ORIGIN JAPAN FINISHED IN CHINA”の表記があり、中身のセルは日本製ですが、組立は中国で行っている模様。

CP-V9JU_4やっぱり、気になるのは中!ということで開けてみました。中にはFDKのリチウム電池“CR1/2 6・L”という電池が3個直列になっていました。1個のセルが3Vですから、3×3=9Vということです。側面には“3CR1/2 6L”という別の型番が記載されていましたが、こう言うことだったんですね。
中からは“FUJI NOVEL”ブランドの電池が出て来て萌えた。以前もこれに似たような体験をしたような気がする…。


TOSHIBA 充電式IMPULSE USBモバイル充電器 TNHC-34AS MB(K)

TNHC-MB34S4_1本ブログでは久々の充電器紹介です。今回は“東芝ホームアプライアンス(現・東芝ライフスタイル)”の充電式電池である“IMPULSE(インパルス)”シリーズとして発売していたモバイル充電器を紹介します。
このモバイル充電器は既に「在庫限り商品」であり、近所のホームセンターで税抜1000円を割る931円の投げ売り状態で売られていて、つい購入してしまいました。ヨドバシカメラで見た時は同じ充電器を見た時は税込1200円前後であったので、それを知っていて購入してみたというのもあります。

 

 

TNHC-MB34S4_2パッケージ裏。パッケージ上の型番は「TNHC-34AS MB(K)」となっています。パッケージには充電器と充電池双方の特長が記載してあり、以下の通り。
本製品の主な特長
スマートフォンをフル充電約1.4倍!!
ニッケル水素電池IMPULSEを充電できる!!
アルカリ電池でもスマートフォンを充電できる!!

電池の主な特長
1回の充電で長く使える高容量!!
繰り返し使える500回!
フル充電しておけば1年たってもすぐ使える!
つぎ足し充電ができる!

この充電器の定価はオープン価格となっていますが、ベルマークの点数は44点となっており、想定価格は4400円相当でしょうか。

TNHC-MB34S4_3セット内容。充電器本体の他には短いマイクロUSBケーブルと東芝のニッケル水素電池である充電式IMPULSE(min.2400mAh)が4本付属しています。

 

 

TNHC-MB34S4_4フタを開けて充電式電池をセットしてみた様子。フタは下側にスライドするタイプでフタを取ることも可能です。
電池は2本ずつセット可能で、アジャスターを倒せば単4もセットできます。写真では単3・2本と単4・2本がセットされていますが、充電する時は2個ずつの充電のため混在OKですが、スマートフォンなどに給電する時は全て同じサイズ・銘柄の電池を使うする必要があります。なお、電池4本使わないと給電出来ません

ちなみにパッケージにもあった通り、市販の東芝製アルカリ電池も使用可能になっています。アルカリ電池使用時も4本同じ銘柄の電池に揃える必要があります。一応、電池は東芝製指定ですが、多分他社製でも大丈夫でしょう。ダメならローソンに駆け込みましょうw。

TNHC-MB34S4_9充電器の裏です。型番は“TNHC-MB34S4(K)”。入力は「DC5V 1A Max」、出力は「DC5V 1A Max」の記載があります。ちなみに“Made in china”で中国製です。

 

 

TNHC-MB34S4_5充電器上部。この部分には切り替えスイッチがあり、「CHARGE」側にスライドすると充電モードに入り、「OUTPUT」側にスライドするとスマートフォンなどに給電する給電モードに入ります。
スイッチは大きいのでわかりやすいですが、稼働幅が少ないので、どちらのモードに入っているかがわかりにくいかもしれません。

 

TNHC-MB34S4_7ガラケーに給電中の様子。充電器上部の切り替えスイッチを「OUTPUT」側にスライドするとUSBの出力コネクターの部分が青色に点灯します。これは暗闇でも差し込む位置がわかるので便利かも。って、これと同じ仕組みの充電器をどこかで見たことがあるぞw。
タイプとしては電気の流れを検出してON/OFFするタイプではなく、電池が無くなるまで垂れ流すタイプの電源です。

TNHC-MB34S4_6充電中の様子。前述の通り、2本づつの充電であり、2つのランプが点いていることがわかります。基本は付属のケーブルを使ってパソコンからの充電ですが、別売で専用のACアダプタも用意されています。
充電器上部の切り替えスイッチを「CHARGE」側にスライドすると、充電が開始されます。また、スイッチを「CHARGE」側にすると出力が止まることから、電源OFFスイッチ機能も兼ねています。

充電中は赤LEDが点灯、充電完了で緑LEDが点灯し、電池異常時は赤LEDが点滅します。この挙動もどこかで見たような気がするぞ。

TNHC-MB34S4_10

取扱説明書より充電時間の目安。付属のニッケル水素電池(TNH-3A)で約360分(6時間)DC5V 0.5Aの電源を使った状態では更に長い約580分(9時間40分)の充電時間になるようです。結構長い充電時間ですね。給電時間の目安は約1400mAhのスマートフォンを電源OFFで給電した場合で3時間となるようです。この辺りは給電する機器により、大きく前後しそうです。

TNHC-MB34S4_8最後に付属されていたニッケル水素電池です。充電式IMPULSEの高容量タイプでmin.2400mAhの容量を持っています。これは中国製の旧世代モデルで、現在はFDKのOEMと思われる日本製の新世代モデルが登場していますが、旧世代モデルも4本パックのみは発売が続行されています。


【解体】 TOSHIBA Li-ION BATTERY PACK PA3211U-1BRS

PABAS021_1今回も解体シリーズです。今回は東芝のノートパソコンで使われていたバッテリーパック“PA3211U-BRS(営業型番:PABAS021)”を解体してみます。これは以前自分が使っていたノートパソコン“dynabook C9”のバッテリーで、充電してみるも全く認識しなくなったものです。
定格は“DC10.8V 4000mAh”です。

 

 

PABAS021_2ノートパソコンのバッテリーには当たり前のごとく、ネジは付いていませんから、いつものようにPカッターを駆使し、バッテリーパックの溝に沿って根気強く削っていきます。

 

 

PABAS021_3で、これが中身です。18650サイズのリチウムイオン電池が6本入っています。バッテリーパックの電圧は10.8Vですから、3.6V×3=10.8Vとなり、3本づつの並列接続と思われます。従って、単セルの公称容量は2000mAhであると推測されます。
また、バッテリーパックに内蔵されていた基板上にはミツミ電機の3セル用リチウムイオン電池保護ICである“MM1309”が実装されていたことから、3本づつ管理されていることは間違いないでしょう。

PABAS021_4端子部分の拡大。よく見ると、ポリスイッチ(自動復帰タイプのヒューズ)が実装されています。その他にも電流ヒューズや温度ヒューズ×2も実装されており、今まで解体シリーズで見てきたバッテリーパックの中で一番厳重な保護回路です。やはり、相手はデリケートなリチウムイオン電池ですから、ここまでの保護回路でないとダメなのでしょう。

 

PABAS021_5電池2本を取り除いてみました。開放電圧を調べてみると2本のみが0.8V程で他は2.8V程になっていました。恐らく、一部分のセルが劣化して充電不良が起きていた可能性があると思われます。
内蔵されていたリチウムイオン電池は赤い胴体のもので、推測の域を出ませんが、恐らくは三洋製のセルであると思われます。最近入手したUR18650FM(写真左)では型番の記載がありましたが、取り出したものには型番の記載はありませんでした。

PABAS021_6試しに開放電圧2.8Vだった電池の1本を充電してみました。元通りの2000mAhとまでは行きませんでしたが、1671mAhの充電容量がありました。


【解体】 maxell USBモバイルバッテリー MPC-RS2200

MPC-RS2200_1当ブログでは1年振りとなる、解体シリーズです。今回はとあるディスカウントストアで大量に売られていた日立マクセルのUSBモバイル充電器である“MPC-RS2200”を解体してみます。
この大きさだったら、中にはきっと18650サイズのリチウムイオン電池が入っているだろうな、という理由から購入を決めました。
色は「ホワイト・ホワイトシルバー(WH)」を購入。まぁ、解体するので色はどうでも良かったのですけど。

MPC-RS2200_2パッケージ裏。充電用のマイクロUSBケーブル(約20cm)が付属。なお、このケーブルは充電用であり、通信はできない仕様になっているみたいです。

 

 

MPC-RS2200_3パッケージを開けて本体を取り出したところです。モバイル充電器は上と下でツートンカラーになっているので、この部分から取れそうに見えますが、取れません。

 

 

MPC-RS2200_4モバイル充電器本体。尾っぽには定格の表示がありました。
MPC-RS2200
INPUT : DC5V 0.5A
OUTPUT : DC5V 0.8A
Li-ion Cell : 3.7V
2200mAh (8.1Wh)
MADE IN CHINA 15C14

MPC-RS2200_5端子側。充電はマイクロUSB端子から行います。赤いランプが消えたら充電完了で、定格であるDC5V、0.5Aの電源を用いた状態での充電時間は5時間のようです。

 

 

MPC-RS2200_6早速、解体してみました。ニッパーで強引にミゾを削ると言った方法で解体しました。どちらにしても接合部分には接着剤が貼り付けられているので、こじ開けないと中は開けられないでしょう。
中には案の定、18650サイズのリチウムイオン電池が。“サムスンSDI”の「ICR18650-22EV」という電池が入っていました。モバイル充電器本体表記通り、2200mAhのリチウムイオン電池のようです。

MPC-RS2200_7中身を引っ張りだしてみた様子。もしかしたら、マクセル自社製の18650が入っているのでは、と淡い期待があったのですが。現在、マクセルは円筒形リチウムイオン電池を製造していないので他社製の電池になってしまうのは仕様がないのでしょうが。
ちなみに内部基板のマイクロUSB側から見た側がこんな感じで、その裏がこんな感じです。特に表立った特徴もないのでサラッと流しておきますw。

MPC-RS2200_10最後に内蔵されていたリチウムイオン電池“ICR18650-22FU”をSoshineの充電器「SC-S7」を用いて充電してみました。電池をほぼ空にした状態の充電容量は2314mAhで、ほぼ公称容量通りの充電が出来ているみたいですね。
※:写真のSC-S7は現行で売られている新バージョンのものであり、液晶表示が以前、本ブログで紹介したものとは異なっています(いずれ、この新バージョンのSC-S7も紹介します)。


Panasonic(R) eneloopTM AAA BK-4MCCE

BK-4MCCE_1秋葉原の“あきばお~”で入手した海外版のeneloopです。サイズは単4のみで、4本パックと2本パックが売られていました。
パッケージはごく普通なブリスターパックで、日本のeneloopに採用されているような再使用可能タイプのブリスターパックではありません。

 

 

BK-4MCCE_2パッケージ裏。社名は“Panasonic Energy Europe NV”となっており、どうやらこのeneloopはヨーロッパ(欧州)向けのモデルである模様です。なお、パーコードは“54”から始まるベルギーやルクセンブルクのコードで、ベンダーは“PANASONIC ENERGY EUROPE NV CONNEXION BUSINESS PARK”となっていました。最近は海外向けのeneloopでも中国製が出回っているようですが、これはちゃんと“Made in Japan”で日本製です。

 
パッケージ上の充放電使用回数は2100回となっていて、型番もBK-4MCCEとなっているので(4本入りブリスターパックの型番はBK-4MCCE/4BE)、日本の現行品であるBK-4MCCと同じと思われますが、日本では10年経過で70%の容量を維持することをアピールしているのに対し、こちらでは5年経過で70%の表記になっています。

BK-4MCCE_3電池の外観。日本のeneloopでは“Panasonic”ブランドが全面に大きく記載されたものですが、この欧州版eneloopでは旧三洋と同じく“eneloop”のロゴが大きく記載されているものになっています。実に素晴らしいですね。
“Panasonic”のロゴは型番の横に小さくあるのみ。社名表記は“Panasonic Corporation”で表記の生産国も“Made in Japan”となっています。

日本のeneloopは「eneloop(R)」ですが、欧州版は「eneloopTM」となっています。(R)は登録商標(Registered trademark)で、TMは商標(Trade Mark)を表していますから、ヨーロッパでeneloopは商標登録されていないのかもしれませんね。
表記のマークは欧州向けということでWEEE(クロスドアウト・ダストビン)マークのみ。日本向けの充電式電池で見られるメビウスループマークやアメリカ向けの電池で見られるRBRCマークも見られません。

BK-4MCCE_4プラス・マイナス側。富士通充電池の前世代モデル(HR-4UTA)と比較してみると、プラス極の樹脂?プラスチック?の色は異なるものの、スキマから見えるガス抜き穴の特徴はよく似ています。日本製なので、FDK高崎工場製であることは間違いないでしょう。
なお、電池上の刻印は“15-02 AT”で、2015年2月製造の電池であると推測されます。

 

と、言うわけで今回は旧三洋と同じデザインを持つ欧州版のeneloopを紹介しました。日本でもこのデザインになれば嬉しいのになぁ…。そして、ハーマンズ(あきばお~の運営会社)には欧州版eneloopの単4のみではなく、ぜひ単3も取り扱って欲しいものですね。


National ULTRA NEO 6AM6 SU 9V

6AM6SU_1今回はナショナル(現・パナソニック)のアルカリ電池“ULTRA NEO(ウルトラネオ)”を紹介します。サイズは6P形で、以前、本ブログで紹介した銀色の“National ALKALINE BATTERY”の後継に当たるモデルになります。
前世代モデルは銀色でしたが、このウルトラネオはアルカリ電池の基礎となる金色のデザインを用いたものになっています。なお、写真左が前期モデルで、右が後期モデルです。後期は前面に“アルカリ乾電池”と書いてあるのが特徴です。

6AM6SU_2電池の側面。前面に“アルカリ乾電池”の表記が無い、前期モデルではこの面に“アルカリ・マンガン電池”の記載があります。後期モデルでは前面に表記がある為か、その部分が切り取られたかのようになっています。
型番は“6AM6 SU”。JISマークはありませんが、“JAPAN MABI”の記載がありますから、松下電池工業(当時)の自社製であると思われます。

6AM6SU_3注意書き部分。こちらの部分は前期モデル、後期モデル共に全く同じ注意書きとなっています。前世代の“National ALKALINE BATTERY”と比べると(写真前面)、英語の注意書きが削除され、日本語の注意書きのみとなり、文量も増量されています。

 

 

<ご注意> この電池は充電式ではありません。
充電すると液もれ破損のおそれがあります。
液もれはれつのおそれがあるので●(+)(-)を正しく
入れ寿命切れの電池はすぐ取替えてください。
●新しい電池と使用した電池、他の種類の
電池をまぜて使ったりショート、分解、加熱、
火に投入はしないでください。

6AM6SU_4端子部。前世代の“National ALKALINE BATTERY”と同じく、マイナス極は「四角形」のスナップとなっていました。端子部分のプラスチックも同じく「」となっており、恐らく前世代も松下電池工業の自社製であったと思われます。

 

 

6AM6SU_5底面。左の前期モデルは底板がプラスチックなのに対して、右の後期モデルでは底板が金属に変わっています。製造日は写真ではプラスチックの方は見えにくいですが、プラスチックの方は「83-12」で金属の方は「87-04」の記載がありました。
前世代では「81-05」で金属→「82-06」でプラスチックに変化、更にウルトラネオでは「83-12」でプラスチック→「87-04」で金属に回帰してますから、大分迷走していますね。

6AM6SU_6おまけ。87年のカタログより。当時の6P形アルカリ電池はマンガン電池の倍を超える500円。高いと思うでしょ?
でもね、現在の“パナソニックアルカリ乾電池”の6P形も希望小売価格は『500円(税抜)』ずっと価格据え置きだったりするのです。逆に値上がりもせず、この価格を現在まで維持し続けているのが凄いような気がする…。

 

 

 

★関連記事
National ALKALINE BATTERY アルカリ乾電池 6AM6
→本記事で紹介したウルトラネオの前世代モデルを紹介した記事。本文でも触れていますが、銀色(シルバー)ボディが印象的な電池でした。

National ULTRA NEO LR6(AM3 SU)
→本記事と同じく、ウルトラネオのこちらは単3を紹介した記事。この記事で紹介している電池は表に“アルカリ乾電池”の記載がありましたので、本記事での後期モデルに当たる電池です。


ALKALINE BATTERY DAISO & S アルカリ乾電池 単3形/単4形

ds_1今回は均一ショップ“ダイソー”で売られている、緑色なアルカリ電池“DAISO & S”の単3と単4、5本パックを紹介します。
パッケージ下部には白い“ALKALINE new”と同様に電池の正しい使い方をQRコードから確認してくださいとの記載がありました。なお、リンク先は“ALKALINE new”で用いられたNAVERのサイトではなく、何故か武田コーポレーションのサイトアドレスになっていました。もしかして、意外なところから販売元がバレてしまった?

ds_2パッケージ裏。注意書きで敷き詰められていた“ALKALINE new”と比べると、バーコードのサイズが異様に大きいですね。ちなみにバーコードのベンダーは“大創産業(4549131)”。
パッケージ表の商品名は単3が「アルカリ電池No.1」、単4が「アルカリ電池No.2」となっていました。型番は単3と単4共に「K-15P-80(T097)」となっています。

 

ds_3実はこの電池もかつては6本パックの電池ありましたが、5本パックに変わっています青い“DAISO & HZ”は同じパッケージサイズでひっそり5本入りから6本入りに変わっていましたが、これはパッケージサイズが小さくなっているので一目瞭然です。
そして、この“DAISO & S”ではただ単に本数が減っただけではなく、使用推奨期限が5年から7年へと延長されています。

 

ds_4この電池もまた、パッケージのシュリンクを剥いだら、またシュリンクされた電池が出てきました。やっぱりムダだと思うけどなぁ…。

 

 

 

ds_5電池の外観。メタリックな緑色をベースとし、入れ間違い防止のためか上部(プラス側)には金色の帯が入っているのが特徴のデザインであります。このデザインに関しては5年期限・6本パック時代のものと変わっていないようです。
社名表記は“(株)大創産業”、生産国は“MADE IN CHINA”で中国製となっています。

 

ds_6プラス・マイナス側。マイナス極の絶縁リングは「」。使用推奨期限は単3・単4共に「10-2022」との記載。パッケージには7年使用推奨期限との記載がありましたから、それぞれ2015年10月製造の電池であると思われます。

 

 

ds_7外装ラベルをひん剥いでみました。単3には印字らしきものが見えますが、単4には何も記載されていませんでした。ちなみに単3の方に記載されている印字は数字のようなのですが、判別不能で何を書いてあるのかが全くわかりません。暗号かもw。

 

 

ds_9この電池に使われている絶縁リングの特徴。色は薄緑。絶縁リングの切り欠きを右にした状態で上下に2ケタの数字が刻印されているのが特徴のようです。
ラベル剥がしついでにマイナス極のガス抜き穴を見てみましたが、単3・単4共に2つ穴タイプでありました。


National NEO ミッキーマウスバージョン R20P(BDB)

R20P(BDB)_12016年初ブログはナショナルのマンガン電池である“NEO”のミッキーマウスバージョンを紹介します。
当時の松下電池工業(現・パナソニック)は1980年後期~1990年代初頭頃にディズニーのキャラクターを用いた乾電池を発売していたことがあり、この電池もそれらのシリーズの1つです。確かミッキーマウスを用いたマンガン電池としては2代目であると記憶しています。

 

R20P(BDB)_2電池の外観。デザインとしては綺麗な緑色をバックにし、正面にはミッキーマウスの顔が配置されているものになっています。今回紹介する電池のサイズは単1で、型番は“R20P(BDB)”となっています。JISマークは認定番号の記載は無いものの“C8501 JAPAN MABI”の記載があることから、松下電池工業自社製であると推測されます。
液漏れ補償付き。その為、電池記載の年月は製造日となっています。この電池の保証期間3年間となっており、この頃の液漏れ補償付きの電池は一般的に単1と単2が3年単3以下は2年であることが多かったようです。ちなみにこの電池の製造日は「92-12」で1992年12月製造のもの。1993年には使用推奨期限の表記に切り替わるので、液漏れ補償付きのマンガン電池末期のものなのかもしれません。

R20P(BDB)_3プラス・マイナス側。プラス極の絶縁リングは「」。また、自社製造時代のナショナルマンガン電池ではお馴染みだった、外装缶繋ぎ目部分のレーザー溶接も特徴的です。
製造日はマイナス極の底板には記載されておらず、電池下部にレーザー刻印で記載されています。これもまた、当時のナショナルマンガン電池の特徴でした。

 

R20P(BDB)_495年夏号のカタログを見てみると、ミッキーマウスバージョンの他にドナルドダックバージョンも存在していた模様です。どちらとも色からはランクを読み取ることができませんが、価格は当時発売のネオ黒と同様であったことから黒マンガン相当のマンガン電池なのでは?と推測されます。